欲しいと思うモロッコ産
初版 2024/10/09 20:34
改訂 2024/10/12 22:33
モロッコ産の三葉虫は、いちおうは手を出さない方針だが、それでも例外的に「これはどうしてもモロッコ産で」と思うのがいくつかある。
その1、スカブリスクテルム
他産地には求むべくもないような、極上の標本が、モロッコでは産出する。私はそれの、とくにハミープレップのものに注目している。ハミーさんのものは、「作品」と呼ばれるほど特別だし、三葉虫愛好家なら、ひとつは持っていたいもの。とはいうものの、競争が激烈で、なかなか入手はむつかしいんだよね。まあ、稀少種ならともかく、スクテルムくらいならなんとかなるか、と楽観的に考えている。
その2、キクロピゲ
キクロピゲの仲間はモロッコのみならず、世界のあちこちで産出するようだが、複眼の完全保存、しかも3D標本となると、モロッコ以外には考えられない。この複眼が、じつになんというかファンタスティックでよいのです。何億年も前に、よくぞここまでハイテクなものを生み出したな、という感じで。これの完全体は私の垂涎の的だが、いったいいくらするのか、見当もつかない。
その3、ハルピデス
ハルペスではなくハルピデス。ハルピデスでいちばん欲しいのはロシア産だが、これを待っていると寿命が尽きてしまう。そこでモロッコ産ということになるのだが、これまたある程度多産するものの、これといった標本にはなかなか出くわさない。だいたいどこか不満な点が出てくる。この種は体節が非常に多く、ぜんぶ数えたら確実に30は超すと思われるが、それらがすべて尾板の先まで残った標本はほとんどなく、ひどいのになると母岩に体節を「彫刻」して着色したものまである。十年近く前に三葉虫クラブで見たのはよかったが、当時でも14,5万はしたかな、とにかく高くて手が出なかった。
アカントピゲも、クアドロプスも、ワリセロプスも、シコピゲも、コネプルシアも、エルベノキレも、コムラも、スカブレラも、あれもこれも99パーセントは見送ったんだから、せめてこの三つくらいは私のために残しておいてほしいと思うのですよ。
Trilobites
2024/10/12 - 編集済み1なら何とかなると思いますが、Hammi氏のでも真っすぐ伸びた個体は余り供給されないんですよね、姿勢に拘りなければ時間の問題とは思います。
三葉虫収集において、モロッコ産が若しも無かったらと思うとコレクションとして成り立たないレベルまで魅力が落ちるかもしれませんので、Hammi氏の標本だけに絞って収集されても良いのではと思いますよ。
1人がいいね!と言っています。
ktr
2024/10/12ハミーさんの「作品」は意外に癖があって、一筋縄ではいきませんね。
前に書いた図式でいえば、「感情移入」型になるんでしょうけれども。
最近ではジオラマふうのものもちらほら見かけるようになって、それだけ表現に幅が出てきた感じですね。
私のところはモロッコ産がひとつもないので、コレクションとしては成り立っていませんし、たぶん魅力もないと思います。
それが最近よくわかってきたので、アイテムの公開にはあまり積極的になれないんです。
まあいずれにしても、ここにあげた三点などを通じて、買わない状態でどれだけモロッコ産を楽しめるか、をひとつの課題にしたいですね。
2人がいいね!と言っています。