クーたんことクーテニアを入手

初版 2024/09/22 00:31

改訂 2024/09/29 19:48

いや、長かったな。ここまでくるのに何年かかったことか。

といっても、これはたぶん私の記憶違いで、そんなに何年もというほどではない。なにしろクーテニアが私の視野に入ってきたのは、つい二年ほど前のことだから。

前にも書いたけれども、コリネキソクスという、名前はだれでも知っているけれども、現物をだれも見たことがない謎の三葉虫。これについて調べているうち、頭部と尾部だけはなんとか画像をゲットできた。それは大昔の、アンゲリンが書いている記載論文の図版だ。

それを見ると、これはもう私の知るかぎり、ドリピゲそのものだった。ははあ、これがそうか、と意外な気もした。もっとなんというか、奇抜な三葉虫を想像していたので。まあ、目の代表になるようなのは、だいたい地味なやつと相場はきまっている。

で、ここでいったんは好奇心が満たされたんだが、今度はそのドリピゲが気になってきた。というのも、私の見るドリピゲはたんなるドリピゲではなくて、そこにアンゲリンのコリネキソクスが二重写しになっている。ドリピゲのうちに、長いこと謎だったコリネキソクスの姿を認め、またコリネキソクスのうちにドリピゲの元型を見出す、というような目で眺めているうちに、一般的にはありふれた標本が、まるで幻の標本を見ているような錯覚を引き起こすようになってきた。私にとってドリピゲは、コリネキソクスでもあるのだ。どうあってもこれは手に入れるしかない、と思ったのはそういう経緯による。

それから、三度ばかり入手のチャンスはあった。しかし、いずれもその状態と値段とが釣り合っていないような気がして、見送った。今回四度目にしてようやっとそれなりの標本をぎりぎり妥当な価格で入手することができた。

まだ標本が届かないので、これでよかったのかわるかったのか、それはわからない。しかし、私が入手したいと思っている三葉虫のうちでも、このドリピゲ、もといクーテニアはその筆頭だから、とにかく勝負に出るしかなかった。

現物が届いたらまた報告します。

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ktr

鉱物と化石の標本を集めています

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    Trilobites

    2024/09/29 - 編集済み

    しばらくアクセスすらサボってましたので、気が付くのが遅れました。Kootenia入手できたんですね。収集が進んでくると、どんどん眼がこえてしまいますので、並みの個体が現れても触手がのびなくなるので、高額な希少種は中々収集が進まなくなりますよね。以前のようにweb巡回してないので、どこにあった個体かも分らないので公開を楽しみに待ちます。

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      ktr

      2024/09/29

      オレノイデスの仲間は、ふしぎなくらい長年無関心でした。
      いまごろになってようやっと追いついた、という感じですね。
      今回のはebayでオークションで出ていたものです。
      最近公開熱(?)が冷却しまくっていて、いつになるかわかりませんが、ご覧に入れたいと思います。
      北米産はだいたい欲しいのは手に入れたような気がしていて、あとはオクラホマのロンコドマスくらいでしょうか、気になるのは。

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