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Wizz Jones / Right Now
(1972) イギリスのCBSレコードからリリースされた、ウィズ・ジョーンズの3rdアルバム。ジョン・レンボーンのプロデュース。 基本的にはジョーンズの弾き語りとなっているが、そこにバンジョーやフィドル、ハープシコードといった楽器が加わって、音に彩りを付けている。レンボーンは演奏にも参加しているが、シタールとハーモニカとギター以外の楽器となっている。 ピート・シガーのカヴァー“One Grain of Sand”は、シタールが幻想的な雰囲気となっている。 フォークやブルース調の曲に、イギリスのエッセンスが加わった感じがする。ジョーンズの声が何気に聴きやすいのがいい。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Which of Them You Love the Best 02. One Grain of Sand 03. City of the Angels 04. The Raven 05. Right Now 06. Find A Man for You Girl 07. American Land 08. No More Time to Try 09. Mary Go 'Round 10. Deep Water
CBS Recordsk-69
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Mott / Shouting and Pointing
(1976) モットの2ndアルバムでラストとなったアルバム。バンドとエディ・クレイマーのプロデュース。 ほとんど評価がされていないアルバムだが、前作よりも弾けた感じが好きかもしれない。音のバランスが良く、クレイマーのいいプロデュース作となっている気がする。 モーガン・フィッシャーが多くの曲作りに参加しているのが特徴かもしれない。 “モット”のアルバムは忘れ去られた感じになっているが、余裕があったら聴いておいてもいいかもしれない。 《songlist》 Shouting Side 01. Shouting and Pointing 02. Collision Course 03. Storm 04. Career (No Such Thing as Rock 'n' Roll) 05. Hold on, You're Crazy 06. See You Again 07. To Short Arms (I Don't Care) 08. Broadside Outcasts 09. Good Times
Drive On CBS Recordsk-69
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Mott / Drive On
(1975) 1974年12月にイアン・ハンターとミック・ロンソンが脱退し、残念ながらモット・ザ・フープルは解散となった。残ったモーガン・フィッシャー(key)、ピート・ワッツ(b)、デイル・グリフィン(ds)に、レイ・メジャー(g)とナイジェル・ベンジャミン(vo)が加入し、“モット”として新たなスタートを切ったアルバム。デイル・グリフィンとピート・ワッツのプロデュース。 ベンジャミンが悪いわけではないが、どうしてもヴォーカルに存在感を感じられず、バンドとしてのインパクトにもちょっと欠ける気もする。 まぁ、ミック・ラルフスとイアン・ハンターというバンドの核が無くなった時点で終わっていた感もある。 個人的にはモーガン・フィッシャーのピアノが好きなので、捨てきれないアルバム。 《songlist》 01. By Tonight 02. Monte Carlo 03. She Does It 04. I'll Tell You Something 05. Stiff Upper Lip 06. Love Now 07. Apologies 08. The Great White Wail 09. Here We Are 10. It Takes One to Know One 11. I Can Show You How It Is
Mott the Hoople / The Hoople Shouting and Pointing CBS Recordsk-69
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Mott the Hoople / The Hoople
(1974) モット・ザ・フープル名義として最後のリリースとなった7枚目のアルバム。デイル・グリフィン、ピート・ワッツ、イアン・ハンターのプロデュース。 オリジナル・メンバーのミック・ラルフスが脱退し、ルーサー・グロヴナー(g)と、前作に参加していたモーガン・フィッシャーが加入した。 全英で11位、全米で28位とチャート的には、ラルフス脱退の影響はそんなには感じられないクオリティーのアルバムだと思える。 モーガン・フィッシャーが参加してから、ピアノの音がギターに負けない感じで聴こえてくるのは、サウンド面での大きな変化かもしれない。 しかしグロヴナーが9月に脱退し、ミック・ロンソンが加入したが、年末にハンターとロンソンが脱退してしまい、12月16日に解散が表明された。 前作が“Mott”、本作が“The Hoople”とこの2枚で完結するタイトルを付けていたんだなぁって感じがする。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. The Golden Age of Rock & Roll 02. Marionette 03. Alice 04. Crash Street Kidds 05. Born Late '58 06. Trudi's Song 07. Pearl 'N' Roy (England) 08. Through the Looking Glass 09. Roll Away the Stone
Mott Mott / Drive On CBS Recordsk-69
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Mott the Hoople / Mott
(1973) モット・ザ・フープルのセルフ・プロデュースによる6枚目のアルバム。 ヴァーデン・アレンが脱退して、4人で臨んだ録音となった。キーボードは、モーガン・フィッシャーがゲスト参加して補っている。 前作のヒットを受けてリリースされたこのアルバムは、全英で7位、全米で35位とモット・ザ・フープルの最大のヒット・アルバムとなった。 “All The Way From Memphis”と“Honaloochie Boogie”には、アンディ・マッケイが参加している。 ここに紹介したジャケがイギリス盤のジャケで、現在流通しているCDのジャケはアメリカ盤のものとなっている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. All the Way from Memphis 02. Whizz Kid 03. Hymn for the Dudes 04. Honaloochie Boogie 05. Violence 06. Drivin' Sister 07. Ballad of Mott the Hoople (26th March 1972, Zürich) 08. I'm a Cadillac / El Camino Dolo Roso 09. I Wish I Was Your Mother
All the Young Dudes The Hoople CBS Recordsk-69
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Ian Hunter / Overnight Angels
(1977) イアン・ハンターの3rdアルバム。ロイ・トーマス・ベイカーのプロデュース。 クイーンのプロデュースをしていたベイカーだけに、大袈裟な感じの音作りとなっている。クイーンではそれがいい方向に結びついていたが、このアルバムではあんまりうまくいっていない気がする。 アール・スリックのシャープなギターも好きなのだが、このアルバムでは微妙かなぁって感じだ。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Golden Opportunity 02. Shallow Crystals 03. Overnight Angels 04. Broadway 05. Justice of the Peace 06. (Miss) Silver Dime 07. Wild n’ Free 08. The Ballad of Little Star 09. To Love a Woman
CBS Recordsk-69
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Ian Hunter / All American Alien Boy
(1976) イアン・ハンターのセルフ・プロデュースによる2ndアルバム。 このアルバムは、ソウルなテイストに溢れている感じがする。デヴィッド・サンボーンのアルト・サックスやルー・ソロフのトランペットがいいのだ。 他にもドン・アライアスといったジャズ・ミュージシャンを起用しているが、やっぱりジャコ・パストリアスが参加しているのがスゴい。アライアスやサンボーンとつるんでいた頃だが、パストリアスの最初のゲスト参加のアルバムでもある。 ドラマーのエインズレー・ダンバーやキーボードのクリス・ステイントンもいい演奏をしている。 “You Nearly Did Me In”ではクイーンのフレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーがコーラスで参加していたりと豪華なメンバーで、録音されている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Letter to Britannia from the Union Jack 02. All American Alien Boy 03. Irene Wilde 04. Restless Youth 05. Rape 06. You Nearly Did Me In 07. Apathy 83 08. God (Take I)
CBS Recordsk-69
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Al Stewart / Orange
(1972) 音楽活動の休止期間を経て、2年振りのリリースとなったアル・スチュワートの4thアルバム。プロデューサーは、ジョン・アンソニー。 リック・ウェイクマンや、ブルース・トーマス、ブリンズリー・シュウォーツ、ボブ・アンドリュースなどが参加している。 ボブ・ディランの“I Don't Believe You”をカヴァーしているが、スチュワートはディランに憧れて歌い始めているので、かなりこなれたいい演奏となっている。 繊細な感じのする曲が多いが、それがいちばんの魅力のようだ。ギターとストリングスだけで演奏される“Once an Orange, Always an Orange”が聴きどころだと言える。 イギリスの香りが漂ってくる、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. You Don't Even Know Me 02. Amsterdam 03. Songs Out of Clay 04. The News from Spain 05. I Don't Believe You 06. Once an Orange Always an Orange 07. I'm Falling 08. Night of the 4th of May
CBS Recordsk-69
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Soft Machine / Third
(1970) CBSレコードに移籍しての3rdアルバムは、セルフ・プロデュースで録音された。 ソフト・マシーンの音楽を追求するにあたって、ホーンの必要性を感じたためエルトン・ディーン(asax)を勧誘し、ディーンが在籍していたキース・ティペット・グループから4人が参加した。 8人編成となってツアー行い、その最中に録音されたこのアルバムは、2枚組で各面に1曲の4曲の収録となっている。 混沌とした感じの演奏の核がしっかりしているので、核の周りを浮遊するように響くホーンやフルートの響きが心地良くもある。 個人的には同じ年に発売されたマイルス・デイヴィスの“Bitches Brew” と同じ空気感を感じてしまう。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Facelift 02. Slightly All the Time 03. Moon in June 04. Out-Bloody-Rageous
Volume Two CBS Recordsk-69
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Matching Mole / Little Red Record Matching Mole / Matching Mole's Little Red Record
(1972) マッチング・モウルの2ndアルバム。プロデューサーにロバート・フィリップを起用して録音された。デヴィッド・シンクレアが脱退し、デイヴ・マクレエが正式加入している。 8分を超える曲がアナログの各面に2曲入っているのが特徴で、そのうちの1曲“Gloria Gloom”ではブライアン・イーノがシンセサイザーを弾いている。 ワイアットのデビュー・アルバムからマッチング・モウルの2枚を聴くと、ワイアットがソフト・マシーンでやりたかったものが見えてくる感じがする。この3枚は続けて聴いた方が楽しめるかもしれない。 しかし、このアルバムを最後にマッチング・モウルは解散となった。 そして、1973年に再結成のためにリハーサルを行っていたが、パーティーの席上で窓から転落したワイアットが下半身不随となってしまった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Starting in the Middle of the Day We Can Drink Our Politics Away 02. Marchides 03. Nan True's Hole 04. Righteous Rhumba 05. Brandy as in Benj 06. Gloria Gloom 07. God Song 08. Flora Fidgit 09. Smoke Signal
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Matching Mole / Matching Mole
(1972) ソフト・マシーンを脱退したロバート・ワイアットが立ち上げたバンド、マッチング・モウルのデビュー・アルバム。 フィル・ミラー(g)、デヴィッド・シンクレア(p,org)、ビル・マコーミック(b)、ロバート・ワイアット(ds)に、デイヴ・マクレエ(p)が参加している。 イギリス人が作るほのぼのとしたメロディーを難解に演奏した感じがする。曲が進むにつれて即興的な演奏が増えていく。しかし、聴いていて苦にならないのが魅力的だ。 “O Caroline”はシンクレア=ワイアットの共作となっている。アルバムの頭に置かれているがナイスなポジションだと思う。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. O Caroline 02. Instant Pussy 03. Signed Curtain 04. Part of the Dance 05. Instant Kitten 06. Dedicated to Hugh, But You Weren't Listening 07. Beer as in Braindeer 08. Immediate Curtain
CBS Recordsk-69
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Robert Wyatt / The End of an Ear
(1970) ソフト・マシーン在籍中に録音された、ロバート・ワイアットのセルフ・プロデュースによるデビュー・アルバム。 ギル・エヴァンスが書いた“Las Vegas Tango Part 1 (Repeat)”以外は、ワイアットが曲を書いている。全曲が演奏だけで、その演奏はフリー・ジャズのように各楽器の音が洪水のように押し寄せてくる感じがする。 ネヴィル・ホワイトヘッド(b)、マーク・チャリッグ(cornet)、エルトン・ディーン(Sax)、マーク・エリッジ(p)、デヴィッド・シンクレア(org)、サイリル・エアーズ(per)が、ワイアットと共に創り出した音に圧倒されてしまう。 このアルバムがジャズのコーナーに並んでいたら、素敵なお店かもしれない。 《songlist》 01. Las Vegas Tango Part One (Repeat) 02. To Mark Everywhere 03. To Saintly Bridget 04. To Oz Alien Daevyd and Gilly 05. To Nick Everyone 06. To Caravan and Brother Jim 07. To the Old World (Thank You for the Use of Your Body, Goodbye) 08. To Carla, Marsha and Caroline (For Making Everything Beautifuller) 09. Las Vegas Tango Part 1
Rock Bottom CBS Recordsk-69
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The Clash / Give 'Em Enough Rope
(1978) ザ・クラッシュの2ndアルバム。アメリカでは、このアルバムから発売された。サンディ・パールマンのプロデュース。 ザ・フーの“I Can't Explain”のメロディーを引用した“Guns on the Roof”はクラッシュで曲を書き、残りはジョー・ストラマーとミック・ジョーンズによって曲が書かれている。 “Stay Free”はミック・ジョーンズがヴォーカルを取り、あとはジョー・ストラマーのヴォーカルとなっている。 スピード感が抜群に良い曲が並んでいるが、シングルでリリースされた“Tommy Gun”は全英チャートで19位、アルバムは全英で2位、全米で126位となった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Safe European Home 02. English Civil War 03. Tommy Gun 04. Julie's Been Working for the Drug Squad 05. Last Gang in Town 06. Guns on the Roof 07. Drug-Stabbing Time 08. Stay Free 09. Cheapskates 10. All the Young Punks (New Boots and Contracts)
The Clash London Calling CBS Recordsk-69
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Georgie Fame / Going Home
(1971) ジョージィ・フェイムのCBSでの5枚目のアルバム。 このアルバムでは大きく路線を変更して、ポップな曲で固めている。しかしフェイムのハート・ウォーミングな魅力は感じられるので、多くの人にも受け入れられる内容だと思える。 どうでも良いことなんだけど、ジョージィ・フェイムのアルバムを“ソフト・ロック・シリーズ”として括って再発する日本のレコード会社ってありえない。レコード会社やレコード屋に音楽を分かる人が減ってきた気がする。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Believe in Love 02. It Won't Hurt to Try It 03. Going Home 04. Easy Lovin', Easy Livin' 05. Sister Jane 06. Peaceful 07. Happiness 08. Children of My Mind 09. Lay Me Down 10. Pass It Around 11. Foolish Child 12. Stormy
CBS Recordsk-69
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Georgie Fame / Georgie Does His Thing with Strings
(1970) ジョージィ・フェイムのCBSでの4枚目のスタジオ・アルバムで、前作よりも先に完成していたのに先送りになっていた。 ウィズ・ストリングスと言えばクリフォード・ブラウンの名盤を思い出してしまうが、それを意識して作られたんだと思う。ヴォーカリストとしてはそんなに特徴があるわけでもないが、逆にそれが持ち味になっているのかもしれない。丁寧に歌う感じが印象的でもある。 1曲目のザ・ビートルズの“And I Love Her ”が秀逸。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. And I Love Her 02. Maybe in the Spring Again 03. In the Wee Small Hours of the Morning 04. What's New? 05. Woe Is Me 06. A House Is Not a Home 07. This Guy's in Love with You 08. Girl Talk 09. Who's Kissing You Blues 10. Everything Happens to Me 11. Guess Who I Saw Today 12. Need Your Love So Bad
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