時の娘《ハヤカワ・ミステリ文庫》

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ハヤカワ・ミステリ文庫で1988年に発行(初版は1977年)された『時の娘』ジョセフィン・ティ/著、小泉喜美子/訳です。(2番目画像は旧版表紙)
“ロンドン警視庁のアラン・グラント警部は犯人を追跡中の負傷で入院することとなったが、ベッドから動けずに退屈を持て余していた。
友人であるマータ・ハラードは、歴史上のミステリーを探究すれば退屈がまぎれるのではないかと提案し、何枚もの歴史上の人物の肖像画を持参する。
グラントは、その中の1枚に関心を持つ。グラントは職業上、人相から性格を見抜く、顔相鑑定に自信を持っていたが、彼の眼に「良心的で責任感のある人物」として映ったその肖像画の主は、《リチャード3世》であった。
シェイクスピアの戯曲にも描かれたリチャード3世は、醜悪な容貌を持ち、王位を簒奪して、2人の幼い甥をロンドン塔に幽閉して殺害したとされる、イギリス史上の「稀代の悪王」だ。
だが、リチャード3世は世上広く語られるように極悪人なのだろうか?
グラントは、友人たちの力を借り、医師や看護婦たちと会話しながら、リチャード3世の生涯と彼にかけられた「王子殺し」の容疑を調べ、推理を重ねていく。”
タイトルの『時の娘』は、“どんなに嘘で覆い隠しても、歳月は真実を曝け出してしまう”という意味の「真実は時の娘」というフレーズの一部であり、「真実」を意味して表現している言葉です。
この作品は、過去の時代を現代の探偵が調べて真実を明らかにしていく、《歴史ミステリー》というミステリー小説のジャンルを構築した作品として有名で、高木彬光や松本清張、邪馬台国探訪モノなど、日本の多くのミステリー作家にも影響を与えています。『ダヴィンチ・コード』のような映画なども影響下にあると思います。
動画は『時の娘』そのものには関係無く、リチャード3世の御遺体の科学的調査に関するものです。語り手はおちゃらけていますが、内容は興味深いです。
#歴史ミステリー #ジョセフィン・ティ #リチャード三世 #ロンドン塔の悲劇 #ハヤカワ・ミステリ文庫
https://youtu.be/ED1bihS2DaY

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