ベースボール・マガジン社 ザ・プロレス本 No.3 不在証明 ―あるいは猪木へのレクイエム

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1994年12月30日 第1版第1刷発行
発行所 株式会社ベースボール・マガジン社

平成6年(1994年)にベースボール・マガジン社より刊行された「ザ・プロレス本 No.3 不在証明 ―あるいは猪木へのレクイエム」です。
かつて新大阪新聞社が発行していたプロレス専門タブロイド紙「週刊ファイト」の編集長を長年務め、「感覚のプロレス」「プロレスは底が丸見えの底無し沼」などの名文句を駆使した独特のプロレス論・記事で、既存のプロレスマスコミでは満足出来なかった“プロレス者”たちを魅了した“I編集長”こと井上義啓氏。そんな氏が、愛弟子ともいうべき「週刊プロレス」編集長、ターザン山本氏の求めに応じて執筆した猪木本です。
“井上プロレス”と自称する氏のプロレス論・記事はともすれば難解な私小説のようでもあり、読む者を選ぶものでしたが、この本は「読んでいて頭が痛くなる難しい表現、論調は避けた。最近、プロレスを難しくしてしまう風潮が強まっているからである。やさしい言葉でプロレス哲学を語る」とプロローグに書かれているように“井上プロレス”としては比較的とっつき易い本となっています(それでも新日創成期の一連の猪木ーゴッチ戦や、猪木と“東海の殺人拳”水谷征夫が設立した寛水流空手についてなど、ある程度の予備知識は必要ですが)。村松友視氏のプロレスに関する一連の著作や、ターザン山本氏時代の「週刊プロレス」にも影響を与えた“活字プロレスの創始者”井上義啓氏の入門書として相応しい一冊だと思います。

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