情報センター出版局 当然、プロレスの味方です 過激な生存の哲学

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昭和55年11月9日 第1刷
発行所 株式会社 情報センター出版局

昭和55年(1980年)に情報センター出版局より刊行された「当然、プロレスの味方です 過激な生存の哲学」です。
プロレスを扱った書籍としては異例のベストセラーとなった「私、プロレスの味方です 金曜午後八時の論理」に続く、村松友視氏のプロレス本第2弾。“過激なプロレス”というフレーズを用いて評価したアントニオ猪木本人を早速引っ張り出してきた巻末のインタビューが本書的には目玉なのかも知れませんが、個人的には「力道山グラフィティ」と題した第2章が良かったですね。特に「昭和の巌流島」といわれた、昭和29年(1954年)の力道山対木村政彦戦に関する一節は読み応えがありました。伝説的なあの試合に関しては、近年でも増田俊也氏のノンフィクション「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」が大きな話題となったように、これまでにもいろんな人がそれぞれの立場から書いたり発言されたりしていますが、当時、実際に試合を生で観戦していた村松氏の「見る者が力道山を英雄として選んだ」との評が一番しっくりきました。あの試合が力道山の一方的なブック(台本)破りであったにしろ、そうでなかったにしろ、結局、大衆が、時代が、力道山という人を選んだ、ということですね。

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