コラム6 ナッティ
初版 2023/04/11 05:46
「ナッティ」とは
アルバム「アクション」(LP-7488)に収録されている楽曲。
レーベル上の作者はベンチャーズの面々になっているが、もちろんこの曲には元ネタがあり、チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」の中の「行進曲」。(このことはLP-7488の解説にも書かれている)
しかし、チャイコフスキーがダイレクトにベンチャーズに繫がっているわけではなく、その間に重要なバージョンが存在している。それらを聞くと、ベンチャーズ盤はそのアレンジをしっかりお手本にしていることがよく判る。
1.チャイコフスキーの原曲
https://www.youtube.com/watch?v=URiXexQkdx4
「行進曲」とは言っても、勇壮なブラス・バンドなどではなく、優美な感じの曲。
2.Nut Rocker Jack B.Nimble and The Quicks(1962)
https://www.youtube.com/watch?v=7c49bYZPr7Q
3.Nut Rocker B.Bumble and The Stingers(1962)
https://www.youtube.com/watch?v=SAlYGL5KnGI
「2」と「3」は、とても良く似ている。と言うより、アレンジはほぼ同じ。演奏はどちらもボチボチといったところだが、編曲は(原曲を知る者は)びっくりさせられる。どちらにしても、ベンチャーズ盤はこれらを完全に下敷きにして作られていると思う。
因みに、タイトルの「Nut Rocker」はチャイコフスキーの「Nutcracker」をもじったものだろう。
後の時代にEL&Pなども取り上げているが、やはりこれらをネタとしていると思う。
4.Nutty The Ventures(1966)
https://www.youtube.com/watch?v=JxWZYNf8Ocs
ベンチャーズが「2」と「3」のどちらを参考にしたのか判らないが、「Bumble Boogie」なども取り上げているところをみると「3」かもしれない。
テンポが速く、さすがにリズムの決めが100点満点とはいかないところもあるが、でもやはり巧い。興味深いのは、ベースがランニング・ベースを弾いていることで、これは「2」や「3」からは聞かれない。リード・ギターはサム・ピックとフィンガー・ピックによるプレイだろう。
chirolin_band
国内盤アナログ・レコード(1950年代〜1960年代〜1970年頃)のデータ・ベース(リスト)を作成しています。
(国内盤レコードDB)
ジャンルはオール・ジャンルで、フォーマットはExcel ファイル(xlsx)です。
現在仮開示しているのは、
日本グラモフォン
東芝
日蓄工業
日本ウエストミンスター
日本ディスク(1950年代)
日本マーキュリー(1950年代)
ユニバーサル・レコード(1950年代)
日本コロムビア
キング・レコード
です。
2024.07.08 テイチク・レコードを追加しました。
今後、随時追加していく予定ですが、時間はかかります。
ダウンロードして自由に使って頂いて結構ですが、同時に開示している説明ファイル(ワード文書 or リッチ・テキスト)を
よくお読みになってください。また、現段階ではあくまでも仮開示であり、完成形ではないことにもご留意ください。
https://1drv.ms/u/s!ApINowI3ybkacrP3M_GV7wSe6j0?e=67lDy2
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