Bobby Caldwell/Blue Condition(96)

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シナトラのファンでもあるボビー、AORを歌うより、JAZZにフィットする歌声。
ステージでジャズを歌う姿はとにかくカッコいいの一言。

AOR以外のボビーを認めないファンが多いが...😭

そんなジャジーな魅力を詰め込んだアルバムがこの『Blue Condition』
通算9作めとなるオリジナルアルバム。

発売前の噂通り全編ジャジーなナンバーで構成され、まさにこの数年間の新しい方向性の集大成といえる内容。
96年7月に先行発売されたシングル<The Girl I Dream>には8月25日発売と記載されていたにも関わらず、毎度の事ながらまた、二ヶ月も待たされる事に...。
発売前にFMやTVで『BOBBY CALDWELL SPECIAL』と題された特別番組が放送され、その中でLAのインタビューが披露されたので、ある程度の内容が事前に把握出来ていたが、今までにない力の入ったプロモーションに驚きを覚えたのは私だけでないはずだ。
最近のステージでは必ずと言うようにジャズ・セットが用意され<Stuck On You>路線での手応えがこんなボビーのアルバムを予感させていた。その番組や雑誌ADLIBのインタビューの記事で、ボビー自身が語るようにラックスのCF曲<The Girl A Kick Out Of You>の成功が、全編ジャズ・テイスト漂うアルバムを制作する直接の原動力となったようだ。
収録曲は<Beyond The Sea><All The Way>などステージでお馴染みの定番曲をはじめとするスタンダード曲の9曲、そしてオリジナル3曲の計12曲で構成されている。既に89年あたりからこのようなコンセプトのアルバムを作りたいと考えていたようで、何度となく次のアルバムでは?と期待されていたのも事実である。

さて内容はと言うとこれが憎いほどの仕上がり。ノスタルジックでいて新鮮、AORな匂いは微塵もないが(期待外れといわれるファンも多く存在するのも事実である。)紛れも無く彼自身そのものである。円熟味を増した渋い歌声がスタンダード曲と絶妙なハーモニーを奏で、こんな曲を歌うために生まれてきたかのようである。ビッグ・バンドを従え、これでもかの分厚いフォーンセクションにのせて歌う<Street Of Dreams>は圧巻!
この曲を聴いただけでも今回のアルバムに対する思い入れの深さがひしひしと伝わってくる。20人のストリングス、25人ものフォーンセクションの迫力、ジャジーでいてソウルフルなヴォーカル、こいつはお手上げだ。幾度となくステージで聴いたスウィンギーな<Beyond The Sea>の収録は嬉しい選曲。スタンダード曲でのアレンジはRandy Waldmanの手腕がひかり、オリジナル曲との違和感が無く、非常にバランス良い出来である。ただ欲を言えば、新作に取り掛かろうとしていた時期にもちあがった、このアルバムゆえ時間がなかったのか、意図的なのか知る由もないが既発表曲が多すぎる点である。<Stuck On You><Don't Worry 'Bout Me><All The Way>などを再収録するならアレンジくらい変えてもいいんじゃない?

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