珪化帯の見られる、京都の鉱山 2022-01-26

初版 2022/01/26 21:09

改訂 2022/01/26 21:12

 今までで出会った、珪化帯の、素晴らしい露頭が見られる鉱山が幾つかある。その一つが、この鉱山。

 堅い珪化帯が断崖を作り、川が滝を作っているのです。


 この珪化帯の中に鉱脈が走っているのです。よって、この珪化帯に向かって、数か所の立入坑道が切られています。



 すでに埋没してますが、こんな坑道の痕跡が、数か所に見られます。ただ、砒素が多く、金目の銅が少なく、試掘程度に終わったようで、ズリも多くはありません。


 砒素の多い鉱石で、白鉄鉱を含むせいか、放置していると、硫酸鉄を吹いて崩れて行きます。そんな鉱石の一つにカニュク石が生成していました。




 採った当時は、あの鮮黄緑色を呈していましたが、それから6年が経ち、乾燥して白化してきていました。それで、加湿保存に変更して、様子を観ることにしました。富国鉱山のカニュク石のように、再生してくれると嬉しいのですが。



 ここの鉱石は、こんな黒い鉱石が多いのですが、とにかく砒素が多いのです。他に方鉛鉱、閃亜鉛鉱は確認出来ますが、磁鉄鉱は含まれていない様です。何らかの希産鉱物でも含まれていれば、楽しい産地なのですが。


 まだ、1塊だけですが、自然ビスマスを含む石を見つけてます。



 自然ビスマスを含む、黒色部の鉱物が気になります。




 黒色部は、生野鉱やライタカリ鉱の様な鉱物でしょうか。まだ資料が少ないので、春先に行って、もう少し資料の確保したいところです。


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