大型の球顆標本

初版 2021/12/18 00:22

改訂 2021/12/18 00:22

 僕が石を始めた切っ掛けは、実は、家の近くに、有名な球顆の産地があったからなのです。そこは、長い間、訪れる人も無く、放置されていた産地でした。崖には、たくさんの球顆が沢山付いていたし、その下にもたくさん転がっていて、採り放題の状態だった。これだけの資料が沢山あるなら、その成因を探る事が出来るかもしれないと、たくさんの球顆を持ち帰って構造を調べていた。ところがある日、行ってみると、あれだけたくさんの球顆が付いていた崖の球顆が、ほぼ無くなっていた。僕は、崖の球顆には、必要なもの以外は手を付けていなかったのです。下に落ちている物だけで十分だった訳で、それよりも、他の人にも眺めて楽しんで貰おうと思っていたのです。

 この考え方は、本当に甘かった、コレクターは、ただ石が欲しいだけ、石売りの人は、お金になれば良い、それだけの事だったと気が付きましたが、もう後の祭り。それから、ツルハシやシャベル、バールなどで掘り進められ、最近では、ほとんど採れなくなってしまいました。

 僕は良い時に行ったもので、産状標本を作ろうと考え、産地にあったままの状態で、それを再現しようと考えました。一つ目の標本に、約3か月かかりましたが、幸いな事に、その間、誰にも気づかれずに、ほぼ完全な形で、すべてを持ち帰る事が出来ました。



 それがこの標本。横幅が1m.20㎝、重さは70kgあります。実際には上下が反対にして在りました。

 これが完成したので、まだ下に続きが有るのではと思い、掘ってみると、もう一塊りの球顆が有ったので、それも、何回かに分けて持ち帰り組み立てました。



 こちらは、重さは90kgにもなりました。この上に、前の標本が載って居て、二階建てになっていた訳です。


 これを明延に展示しようと、今、準備中です。展示できたら、また写真をミューゼオに、コレクションとして載せようと思います。成因については、雲根誌21と言うCDに載せる予定です。



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