タフォニの成因

初版 2020/12/30 01:24

改訂 2020/12/30 01:24

 海岸を歩いていたら、タフォニに偶然であった。元々、どうしてこんな物が出来るのかは興味を持っていた。確か、高校生の頃だったと思うけど、ある同好会の新年会で、故益富壽之助氏が去年の採集記の講演で、和歌山の話をされた中で出てきた。海岸地帯に結構あるけど、それを採らずに土産物屋で売っていた物を買われたと言う話だった。タフォニは、海水の浸蝕で出来るとの説明をされた。それに疑問は感じてたけど、まさか、その時は、これの成因を調べようとは思っていなかったし、見ても、さっぱり解らなかった。それから、50年以上経って、但馬の海岸で、ゆっくり観察できる機会が訪れた。ここは、そんなに立派な物では無いけど、手で触って、間近に見られるのだ。ただ、国立公園内で、割採ることは出来ない。せめて、転石でもと思うけど、それも無い。それで、詳細に写真を撮ってみた。



 海水で風化するらしいけど、ここでは、固い皮が被っているんですね。説明とは反対の現象です。この現象は、先ず何処のタフォニでも見られるようです。しかも、表面が黒く変色してます。その皮の中に、タフォニが発達しているようです。




タフォニの互層かな?



 タフォニの層理面。



同じく、タフォニの層理面。海水の浸蝕で、こんな物が出来る、のでしょうか? 不思議です。


 産状が、「岩盤や岩塊の表面に形成される風化穴である。」と言う説明と、全く違う様な気がしてきました。それで、これからしばらくは、タフォニの標本集めを始めます。




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