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茶盌:辻村塊
一目惚れした辻村さんの織部茶盌です。
口縁が緩く曲がりさがっているところ、織部の沓形を思わせる控えめな胴の歪み、緑や茶、灰色が混じって織りなす深みのある黒は、見る角度によって表情が変わります。
どっしりしてるのに上に向かってすぼまっているため、重たさや野暮ったさはがなく、どこかモダンで上品さを放ってます!
艶のある釉薬とマットな釉薬が斜に流れていて立体感をより際立たせています。
高台は高さがなく床にどっしり座っているように見えますが、軽く上向きに反っており、指はきちんと入り軽く手に取ることができます。
太陽光の元で眺めると、織部らしい緑が際立ち深緑に見えてくるのもまた魅力。
いつもの感覚で点てると茶筅が当たってしまい、筒茶碗の点て方でないとうまく点てられませんでした。道具を使って初めて分かることが沢山です。
このお茶碗では、すごく土味を感じて。他のお茶碗とどうしてこんなに違うんだろうと、探究心が掻き立てられます。土味を減らせたらお抹茶の香りをグッと味わえるようになる予感の茶盌です。
この違いは釉薬なのか、土の種類なのか、焼成温度なのか、、形も理由の一つかな、
シャルドネワイングラスのボウルがクッ!と口が閉じているのと同じ原理で香りをより感じやすいんじゃないかと想像。
一つ一つ作家さんごとに違っているのが本当に面白い。
直径:11.4cm
高さ:10.1cm
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