空技廠 P1Y1 陸上爆撃機 銀河 11型 第一中隊第二小隊六区隊二番機 菊水部隊梓特別攻撃隊 機体番号 T762-92 飛行タイプ

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昭和20年3月11日、鹿児島県鹿屋飛行場より800kg爆弾を装備した24機の「銀河」飛び立ちました。目指すは西太平洋カロリン諸島ウルシー環礁。在泊中の米機動部隊。「銀河」の航続距離を一杯に使った、片道の体当たり攻撃です。その中のたった一機が空母「ランドルフ」に命中。「ランドルフ」は飛行甲板に大穴が開き大破し、戦闘不能となりました。
「銀河」は、その洗練された美しい姿のイメージ通り、長い航続距離を持ち、急降下爆撃、雷撃も可能という非常にすぐれた高速爆撃機として採用されました。しかし、時既に遅く、日本は制空権を失い、まともな爆撃作戦の遂行は不可能となっていました。「銀河」のチームリーダーであった、空技廠の山名正夫飛行機部設計主任は、後にあの新幹線の0系の設計に携わっています。この銀河もそうですが、爆撃機だとか、世界最速の超特急の外観にしてはとても優しいラインですね。結果としてその優しいデザインは、新幹線の方は誰からも愛されることになりましたが、「銀河」の生涯は不憫でした。

操縦員 三輪 英夫 飛長 十八歳 大阪出身
電信員 横山 侃昭 二飛曹 十七歳 福島出身

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