【1988/08/23】奥の細道シリーズ第7集郵便切手

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奥の細道シリーズ第7集として昭和63年8月23日(火)に60円郵便切手(2種連刷)2組が発行されます。

「象潟や雨に西施がねぶの花」
象潟は、今の秋田県象潟町にあった潟湖で、小島の点在する景勝の地でしたが、のちに地震で土地が隆起し陸地となりました。雨の象潟の風光を、雨に濡れるねむの花のように西施(中国の美人)が物思わしげに眼をつぶっている趣があるとしたものです。

「荒海や佐渡によこたふ天河」
日本海の荒海のかなたにある佐渡が島は、古来多くの人々が流罪にあって悲運を嘆いたり、また黄金が掘られたりして、人間の喜怒哀楽が渦巻いてきた島である。しかし今、そんな人間の些事とは無関係に広々とした秋の空に、天の河が佐渡が島にかけて大きく横たわっているといった意味がこめられた悠大で古典的味わいのある句です。

画「ねぶの花」は、日本画家松尾敏男氏が句から受けた印象を府独自のイメージで描いたものです。同氏は日本美術院(院展)評議員です。
画「荒海」は、郵政省技芸官青木義照が句から受けた印象を、独自のイメージで描いたものです。
書は、二句とも書家村上三島氏の筆によるもので、同氏は芸術院会員で、日展常任理事です。

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