【1987/04/14】切手趣味週間にちなむ郵便切手

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切手趣味週間にちなみ昭和62年4月14日に60円郵便切手(2種連刷)を発行しました。
切手趣味週間は、切手収集趣味の健全な普及向上を図るため、昭和22年に設けられ、毎年、その期間内に全日本切手展(今年は、4月14日から4月19日まで開催)など種々の催しが行われています。
切手の意匠となった「髪梳ける女」及び「化粧の女」の作者は、橋口五葉です。
橋口五葉(本名は清)は、明治13年に鹿児島市に生まれ、明治32年に日本画家を志して上京し、黒田清輝の勧めで東京美術学校西洋画科本科に入学、明治38年同科を首席で卒業しました。在学中、「ホトトギス」誌に挿絵を描いた縁で、夏目漱石の「吾輩は猫である」を装丁し、以来「虞美人草」などの漱石の単行本のほか、二葉亭四迷などの装丁を手がけました。
大正3年ごろから浮世絵論考を「浮世絵」誌などに発表していましたが、版画店主渡辺庄三郎に出会い、初めて木版画「浴場の女」を制作しました。五葉版画は、浮世絵版画の伝統的な技法を用い、彫工、刷工との共同制作であったが、腕達者な職人に恵まれて「大正の歌麿」と称されました。

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