今後取り上げたい三葉虫のトピックについて

初版 2024/12/21 14:04

改訂 2024/12/21 20:19

今後、取り上げてみたいと思っている内容がいくつかあります。

それが以下の通り。

1. 世界のTrinucleida (トリヌクレウス類) の見分け方について

オルドビス紀の、ヤジロベー型三葉虫ないし篩型三葉虫として有名なグループ。多くの種は見た目が地味で、一部の種を除き、コレクターには人気が高くない仲間であります。しかし、長い頬棘や一部の種の鍔の小孔など、実は、見るべき要素の多い面白い三葉虫だと思います。

ただ、その見分けは非常に難しく、アマチュアには至難。そして、そのとっつきにくさが、不人気さを助長している要素があるのでしょう。トリヌクレウス類の魅力の布教と、自分の頭の整理の為を兼ねて、これをどこかで纏めてみたいと思うのです。

この仲間は、元々アサフス目の一種とされていましたが、現在は別グループとされており (あるいはそういう仮説があり) 、そのあたりの変遷についても触れたいなという希望があります。

実際、記事を書き始めつつ、最近のトリヌクレウス類関連の論文の著者に資料を送って貰ったりと、進んでいる気配もない訳ではないのです。しかし、アマチュアが読み解くのはちょっと難しい部分が多く、詰まってしまっております。

2. モロッコのProetida (プロエタス類) の種類・見分け方について

昔々、ブログでモロッコのファコプス類特集をしました。次は、モロッコのプロエタス類の特集を、やりたいとずっと考えております。

モロッコのプロエタス類は、Gerastos属一つをとっても実は多種多様で、何とかProtetus (Diadema, Cornuなど) や、棘のある系のプロエタス類や、やたら巨大なプロエタス類も含めると、相当なバリエーションに富みます。刺々種のような派手さはないものの、最近はモロッコ産に関しては、私は地味なこっち系の方に惹かれるんですよね。

が、肝心の標本群がまるで集まっておらず、故に、全く特集の目処が立たず。

手持ちの標本がなくても、論文や、某著名博物館の標本写真から拝借して書いてもいいかなあ、と。ただ、標本が手元にないと、色々な方向からその種を検分できず、これが中々に辛いのです。

そして何にも増して、自分のコレクションにない標本の特集は、どこかモチベーション的にも上がり切らないものがあるのですよね。

3. 〜phacopsについて

モロッコに限らず世界に目をむけてみると、〜phacopsという名称のファコプス類が散見されます。Paciphacops、Viaphacops、Eophacops、あるいは何とか〜phacopsと付かずとも、Acernaspis、Ananaspis、Chotecops、Kainops、Eldredgeopsなど。この辺の区別を纏めてみたい、と。

つまり、モロッコのファコプス類でやったことの世界全体版ですね。一気に全部をまとめるとなると大変な労力なので、差し当たり今、とある理由で興味のあるViaphacopsあたりから攻めたい気がしています。

4. モロッコのAusteropsについて

モロッコのファコプス特集で、アウステロプスだけ、ほぼ手をつけていないので、やり切ってしまいたいなと思っております。しかしこれも、最低限の標本を入手後の話となりますね。

5. 三葉虫の進化や生態について

私は美術品・展示品としての側面だけでなく、その進化や生態など生物的な側面にも強く興味を持っていて、これらを纏めたいという欲望がずっとあります。muuseoやブログで、何度か書きかけの記事を下書きのまま置いていて、しかし、結局なかなかに進まず。

海外の大判書籍や海外三葉虫ネットサイトでは、その進化や生態に関する、ある程度充実した情報があるものの、日本語の資料は限られています。だからこそ、ここを何とかしたいのですよね。

6. 『三葉虫の研究史』の推敲

少し前に三葉虫の研究史について、勢いでまとめました。

https://muuseo.com/trilobite.person/diaries/9

三葉虫の研究史年表 | trilobite.person Laboratory | MUUSEO My Lab & Publishing

https://muuseo.com/trilobite.person/diaries/9

trilobite.person (orm)

1800年代までは、こんなものかなと考えています。

ただ、特に1900年代後半〜最近までに関しては、もう少し何とかなるのではないのかな、と。もっと細かく、主要(と私が勝手に考える)三葉虫関連の研究を大方記載したいなと思います。

特に最近の知見は、三葉虫の進化・生態・分類などの上の項にも大きく関連してくると思うので、まとめる価値があるのではないかと思うのですよね。

*           *           *

と、こんな感じで今後の展望をうっすら妄想しています。

1-4は標本の入手問題がそもそもあって 、一方、5-6は標本が要らないので、そういう意味では後者の方が手がつけ易いかも。本当は2を一番やりたいのですが、標本の問題で一番後回しになりそう (5〜10年後とか。。)

長くなる内容はmuuseoでは書きづらいので、ブログの方で書くかもなのですが、あちらは、いつかブログサービスの終了にて消滅し得ることを考えると、こちらで書いておきたい気がします。

あとは、調べて書く暇の問題ですが、年末年始は流石にちょっとは余裕がありそうなので、そのあたりでちょっとはやってしまいたいなあという希望的観測もあるわけです。

化石が大好きです。現在主に集めているのは三葉虫ですが、恐竜やアンモナイトを含め化石全般が好きです。これまで買い集めた、あるいは自分で採取した標本を紹介していきます。古生物の持つ魅力の一端でも伝える事ができれば幸いです。

http://blog.livedoor.jp/smjpr672/

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    ktr

    about 15 hours ago - 編集済み

    こういう企画をされるのは、これから来年に向けて楽しみがひとつ増えたようで嬉しくなります。私の興味と重なってくる部分もあるので、期待しております。
    ブログのほうも見ておりますので、どちらでも、やりやすいほうでお願いします。

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      trilobite.person (orm)

      about 14 hours ago

      そう言っていただけると、大変やりがいがありますね。
      できるだけ言いっぱなしで終わらないように、近いうちに、まずはこれらのどれかに手をつけようと思っておりますが。
      期待せずにお待ちいただけると、ありがたく思います。

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