気になる共産標本

初版 2024/02/12 15:08

改訂 2024/02/18 11:57

Meadowtownella crosotus (Trilobita) & Ectenocrinus geniculatus (Crinoidea) : sea bottom plate

https://muuseo.com/trilobite.person/items/54

trilobite.person (orm)

私は共産標本 (三葉虫 +(プラス) 何か別の種類の化石、もしくは別種の三葉虫でも可) が大好きです。

と言うのも、当時の環境をそのまま切り取ったように見えて、何とも楽しげだからです。2者以上の登場人物がいる事で、動きが出て、あたかも母岩を舞台とした海中劇を見ているかのようです。あと、ものによっては学術的な価値もあるのでしょうね。

組み合わせとしては、三葉虫 + 海百合、+ 腕足、+ コケムシ、+ 棘皮などがよくあるパターンでしょうか。よりレアな例として、三葉虫 + 何らかの節足動物と言うのがありますが、珍しいだけあって高価ですね。

今まで見たプラス節足動物の標本例としては、モロッコの三葉虫 + フルカ、同じくモロッコの三葉虫 (確かParvilichas marochii) + Tremaglaspis類などが、記憶に残っておりますね。惹かれましたが、高かったし買えませんでした。

他にノルウェーだったかの黒い三葉虫 (種名は忘れました) + 直角貝という標本もありました。珍しいだけでなく、標本自体のレベル自体も高く、お値段も凄まじかったので眺めて終わりました。

これまでで一番ビックリしたのは、スウェーデンかどっかのWebショップで見かけた、モロッコのCrotalocephalus gibbus + 棘魚 (たぶん、アカントデス類の鰭の棘の部分) ですね。

棘魚とは、古生代のみに生きた最も原始的な有顎の魚類です。そもそも、なぜ、デボン紀の標本で三葉虫と魚がセットになった標本がこれほどまでに少ないのか疑問ではありますが、そうした疑問はさておき、この珍しい組み合わせには心底驚きました。例によって高価につき諦めましたが、ああいうのは、個人所有より博物館へ行った方が良いんじゃないかなとも思いました。

そして今回もebayを巡回していたら見つけてしまいました。これまで一度も見たこともないコンビネーション。なんと石炭紀の三葉虫 (種類はさっぱり不明) + 木生シダ (ロボク、Calamites) 。ポーランド産とのこと。三葉虫プラス植物というのは、私は初めて目にします。

流石に、三葉虫が陸にもいた!?などと、素っ頓狂なことは申しません。おおかた、河口〜海にたまたま流されたロボクが、三葉虫の近くに奇跡的に埋まったとかそのあたりが理由なんでしょう。何にせよ、この化石は、三葉虫と木生シダが確かに同時代に居た事のこれ以上ない証拠であって、私にはとても貴重なものに思えます。幸い値段もそんなに高くない。

しかし私は悩んでおります。何というか、見た目があまり面白くない。三葉虫自体は薄らぼんやりしているし、ロボクもどこか薄汚れています。これがもし、ロボクでなく鱗木であったら、二もなく飛び付いていたかも知れません。なんせ鱗木は見た目が面白いですからね。

買ったとしても、届いてしばらく眺めブログやmuuseoなどで記事にしたものの、そのまま標本箱に入れて、収納ボックスの奥底で長い眠りにつく未来が見えないでもありません。

さてどうしたものでしょうかね、ちょっと迷います。

化石が大好きです。現在主に集めているのは三葉虫ですが、恐竜やアンモナイトを含め化石全般が好きです。これまで買い集めた、あるいは自分で採取した標本を紹介していきます。古生物の持つ魅力の一端でも伝える事ができれば幸いです。

http://blog.livedoor.jp/smjpr672/

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    ktr

    2024/02/12 - 編集済み

    着眼点がいいですね。
    私はあまり共産とか考えない方なので。
    いずれにしても、ポーランドの石炭紀という点で、非常に魅力的です。
    しかし、確かに後々のことを考えると、思案投首といったところでしょうか。

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    • 標本としてというよりは、生物として三葉虫を見た際の視点でしょうね。
      ポーランドの石炭紀三葉虫という字面はよいのですが、実際の質がうーんという感じでして。
      今の所、結局入手に動かない気はしております。

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    Trilobites

    2024/02/18 - 編集済み

    共産化石は、私も一つのカテゴリーを設けているくらい、好きな分野です。三葉虫以外は収集しないというポリシーは譲れないため、唯一の妥協点ではありますが、三葉虫単体化石より寧ろ好みであります。

    植物と三葉虫は珍しいですね。NYと脚付きトリアルツルスと海藻という事例を除けば、偶然の産物のが多いと思います。

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    • 甲乙つけ難い部分はありますが、私も三葉虫単品よりも好きかも知れません。私は三葉虫以外も少数ながら持ってますが、基本的には自己採集品〜国内化石ですしね。

      石炭紀の陸上シダ類は好きなので迷いに迷っています。
      最近割といいなと思う標本が多いので、なお優先順位がつけ難いですね。

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