suikan_blackfin Museum

電子計算機以前の計算機。

機械式計算機はアンティークとして愛でている人も多いが、一方で機械工業のある種の到達点と考えることもできる。内部には数百年をかけて練り上げられた機構が収納されており、それらは18世紀の終わり頃に一応の完成形が現れると、100年にわたって産業を支え続けた。

1960年代まではオフィスで計算機と言えば手回し計算機だったし、計算機を作っているのも機械工業だった。それが1970年前後に世界中の機械工業から計算機産業が消えてしまっている。

そういうことを考えながら眺めてみるのも楽しい。

昔から使っている電卓など。

電卓など1台あれば一生それで十分なのだけど、ついつい歴史的な意義や機能美にひかれて買ってしまう。

万年筆やノートといった文房具と同じで、手になじむものは不思議な魅力を放っている。