今日はどの弁当箱にする? 絵替り弁当箱

初版 2022/08/29 15:02

改訂 2022/12/28 12:57

久し振りに弁当箱を納戸から引っ張り出してきました。6種の絵替わり草花を描いた三段弁当です。ひとつだけ酒入となっています。

黒地に朱漆で絵柄が描かれています。

右のものだけが下段が酒入になっています(これのみ二段)。

赤漆での漆絵も闊達で、とても絵が上手いですね。

酒入部分の蓋のみ取ってみました。しかしこの内部を上手く洗浄する方法が思いつかず、衛生面の点からこれを実際に酒入として使ったことがありません。昔の人はどのようにきれいにしていたのでしょうか。

酒入と薄めの一段のみ。

楓の絵がさらさらと描かれています。

漆で細い線を描くのは難しいのですが、本当に上手い蒔絵師さんです。

中の状態はとてもよく保たれており、いつでも盛り付けの臨戦体制が取れます。三段ありますので、相当な量のおかずも盛れます。

恐らく200年近く前の物ですので多少は底の傷みがありますが、大事に使われてきたことが分かる状態の良さです。

湯焼けの強いものもありますが、今のところ修理をしないで使っています。

三つずつ収納する共箱が二つです。

共箱二つはこんな感じでまとめられていました。

当時は食材は少なかったとしても、江戸時代の食文化には今の時代にない豊かさがあります。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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