尋常ならざる美しさ~ 三重県尋常師範学校・蔵持小学校

初版 2024/08/11 22:17

改訂 2024/08/12 20:24

前回は5丁目から見始めて間に合わなかったので、今回は1丁目から回りました。最初は明治28年(1888年)に建てられた三重尋常師範学校です。

この建物は小学校教師の養成を目的とする三重県尋常師範学校の本館として津市に立てられましたが、昭和3年(1928)名張市に移築されて「蔵持小学校」として使われました。明治村には左右対称形のE字型の校舎の一部、「特色ある中央玄関部と右翼の2教室のみ」が移築されました。

師範学校の頃の全景はこちら。

建物は木造2階建て、桟瓦葺きで、外壁は玄関部が漆喰塗り、教室部分は下見板張りになっています。設計者は、明治村にある三重県庁舎と同じく清水義八氏。玄関のアーケード、2階に設けられたベランダ、教室部の窓などに洋風建築の特徴が見られます。小学校としては大変美しい建物だと思います。

オレンジ色の部分が移築されたところです。結局この建物は2回移築された訳ですね。

授業の始まりと終わりを知らせた「時鐘(じしょう)」。チャイムがなかったので、この鐘を時間になると打っていたそうです。

当時体操などに使っていた球竿(きゅうかん)と亜鈴。

明治のスライド映写機「幻燈器」。

「種板」~いわゆるスライド原版。

手描きと思われます。

懐かしい教室風景。

自分が小学生の時と近い雰囲気(笑)。

校舎裏も解放的な作りになっていて気持ちいいです。でももう外は37℃(涙)。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    tomonakaazu

    2024/08/11 - 編集済み

    今ちょうど、1888年の日本を舞台にした小説を読んでいるところなので、アップされた写真が進行中の話と重なって、とてもとても楽しみました♡

    暑さには気をつけてくださいね、、。

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      グリーン参る

      2024/08/12

      tomonakaazuさん
      コメントありがとうございます。既に札幌に戻り、本日仕事中です(笑)。

      江戸時代に生まれ、明治を生き抜いた人たちは偉かったなぁと改めて思います。あの幕末の激動の時期から明治維新を成し遂げましたが、私の目にはソフトランディングに見えるからです(もちろんたくさんの犠牲はありましたが)。

      「明治は多くの欠点をもちつつ、偉大としかいいようがない」まさしく司馬遼太郎の言葉のとおりです。

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      tomonakaazu

      2024/08/12 - 編集済み

      >>江戸時代に生まれ、明治を生き抜いた人たち

      まさに、その頃の話ばかり最近読んでいまして。。怒涛の変化に対応した偉大な適応性というか、個人の柔軟性が何を土台に生まれたのか?と思います。興味つきない時代ですね。明治村、一度行かなければ!と思います。

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      グリーン参る

      2024/08/12

      明治村に行くと、私たちのほんの数代前の先祖の苦労だけではなく喜びが何となく伝わって来ます。ここで懐かしい気持ちがするのはそのせいかもしれません。今の私に「しっかりやれよ」と言われているようです(笑)。

      是非明治村行ってみてください。どんなテーマパークより元気をもらえます。「ホンモノ」の力は凄いです。

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