アコダ？～旅行サイトではありません。阿古佗形五段重

「阿古陀形（あこだがた）」とは「金冬瓜・紅南瓜」とも称し阿古陀瓜の形を採り入れた総称です。（かぼちゃのような湾曲した曲線が並列した形）茶入れなどにみられる形状でもあります。

4年程前に入手しましたが、上から見ると木瓜型の可愛らしい形状です。五段重ですが、各段微妙に高さが違います。

重箱ではあまり見ない形ですね。

塗りは大変艶やかで、傷も少ない状態です。

赤、黒、黄、茶を用いた渦巻き状の変り塗りです。

高さは25センチほどで、あまり大きく感じません。

若狭塗でないことは分かりますが、津軽塗とも断定出来ません。ただ大変美しい変り塗だと思います。

まさに木瓜形。

蓋を外しても柔らかな雰囲気が漂います。

木地は特別薄くはありませんが、製作はかなり面倒臭かったことと思われます。内朱に焼けも傷みもないのですが……。

このうち二段だけが大変な焼け具合。全体に大切に使われたことが分かります。

明治中頃の製作ではないかと推察しますが、可憐で美しいお重です。