Richard Wagner Sämtliche Klavierwerke / Martin Galling

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ロマン派全般に強い魅力を感じてこなかったので、ワーグナー主義者になることもなかった。ウィーンに暮らした時期、何度かワーグナーのオペラも見せて頂いたが、目を醒まされることもなかった。それが何故かは考えることもあって、ときどきレコードは買って聴いてみたりもした。
このレコードはドイツに暮らした頃、中古レコードの棚から見つけて購入。ワーグナーのピアノ曲をまとめたもので2枚組、63年の録音らしいが、ドイツ国内でリリース年が調べても出てこない。60年代のものにしてはコンディションがよい。
さて、このピアノ曲集も購入当時はピンとこず、そのまま放置されていた。そして、今久しぶりに聴いたら、とても良い。うちのオーディオでも綺麗に鳴って聞き惚れててしまった。
気に入った理由ははっきりしていて、これらのピアノ曲にはベートーヴェンの香りがするからだ。ここ数年ベートーヴェンのピアノソナタを好み、多く聴いてきた自分にフィットするところがあるのだと思う。演奏するピアニストがバッハとベートーヴェンを得意とするところもあるかもしれない。結構な年月を経て、このレコードが自分に特別なものになった。

というわけで、今日はよい再発見ができた。様々な演奏家の録音も聴いてみようと思う。

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