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『北京の55日』BD
1963年アメリカ製作。 ニコラス・レイ監督。 1900年清国で起こった義和団事件を描いた歴史スペクタクル大作。 主演のアメリカ軍人はチャールトン・ヘストン、彼と共に義和団に立ち向かうイギリス公使はデヴィッド・ニーヴンとこちらも豪華。 当時日本も欧米列強とともに駐留していたため日本陸軍の軍人も登場し伊丹十三が演じています。 ラストシーンの盛り上がりは音楽と合わさってかなりのもの。 歴史大作に相応しく映画も160分と長いのですが、収録されたNET版吹き替えも拡大枠のものが収録されているのがありがたい。 大塚周夫さんはヘストン演じる米軍人の部下役であまり出番はありませんが、ヘストン(もちろん納谷悟朗さん)と被災孤児の扱いで絡むシーンが素晴らしい。 他作品でも多くありますが、大塚周夫さんと納谷悟朗さんの絡みは芝居の噛みがピッタシで、何度聞いても飽きません。
映画ソフト ハピネット ジョン・アイアランドqqtys
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『暴力脱獄』
1967年アメリカ製作。 スチュアート・ローゼンバーグ監督。 収監された囚人達を不当に扱う刑務所に屈せず、そこから脱走を試みる男の反骨精神を描く、いわゆるアメリカンニューシネマに数えられる作品。 主演はポール・ニューマンで、主人公の姿がどこかキリストに重ねられるような演出が見られるのも印象的です。 BDにはテレビ放映時の吹替え版を収録。 ポール・ニューマンはこの他にも何本も彼をあてている川合伸旺さんで、決して屈しない主人公の姿に惚れこんでいく相方役のジョージ・ケネディはこちらも複数担当している富田耕生さん。 大塚周夫さんはやはりというか、本作中の悪の権化である刑務所所長役。 俳優はストローザー・マーティンで、迷作『怪奇!吸血人間スネーク 』でも担当されています。
映画ソフト ワーナー・ホーム・ビデオ ストローザー・マーティンqqtys
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『現金に体を張れ』BD
1956年米国作品。 監督はスタンリー・キューブリック。 『2001年宇宙の旅』『シャイニング』などで有名なスタンリー・キューブリックによる犯罪映画作品。 競馬場の売上金強奪を企む男達の計画立案から実行、破滅までを描いています。 BDにはテレビ版吹き替えも収録されています。 主演は同監督作の『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』でも抜群の存在感を放っていたスターリング・ヘイドン。 吹替えも同作でヘイドンを担当した家弓家正さんなのが実に嬉しい。 大塚周夫さんは強盗団に加わるスナイパー役の男。 この男が実にいやらしく、狂気を孕んだ不気味な雰囲気の持ち主で、この頃の大塚さんにぴったりでした。
映画ソフト アイ・ヴィー・シー ティモシー・ケリーqqtys
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『ヤング・ゼネレーション』
1979年アメリカ制作。 ピーター・イェーツ監督作品。 アカデミー脚本賞も受賞した青春ドラマ映画。 若者4人の声優が池田秀一、玄田哲章、鈴置洋孝、中尾隆聖というのが時代を感じさせます。
映画ソフト 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント ポール・ドゥーリイqqtys
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『リトル・ニッキー』
2000年アメリカ制作。 スティーヴン・ブリル監督作品。 魔界の王サタンの息子が主人公のコメディ映画。 なんとオジー・オズボーン本人が出演しています。 ハーヴェイ・カイテルに大塚周夫、クエンティン・タランティーノに広川太一郎と、キャスティングが『フロム・ダスク・ティル・ドーン』と被っているのが興味深い。
映画ソフト 東芝デジタルフロンティア ハーヴェイ・カイテルqqtys
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『007 慰めの報酬』TV放送吹替キャスト・新録版
2008年イギリス・アメリカ制作。 マーク・フォースター監督作品。 こちらに収録されている吹き替え版は少し特殊で、地上波放送時に吹き替えが新録されずソフト版が流用されたことから、日曜洋画劇場版キャストで新録したバージョンになっています。 ダニエル・クレイグの声優が小杉十郎太→藤真秀となっていますが、その後のソフト版が藤氏になってしまったのはなんとも…。
映画ソフト キングレコード ティム・ピゴット=スミスqqtys
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『クリープショー2/怨霊』HDリマスター版
1987年アメリカ製作。 マイケル・ゴーニック監督作品。 アメリカ版『世にも奇妙な物語』といった感じのホラー短編集。 内容は荒唐無稽というか、あまり恐怖感はありませんが・・・。 大塚周夫さんの「いーかーだー」が耳に残って離れなくなります。
映画ソフト ニューライン トム・サヴィーニqqtys
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『片腕ドラゴン』DVD コレクターズBOX
1972年香港制作。 ジミー・ウォング監督・主演。 カンフー映画でお馴染み、ゴールデンハーベスト製作。 ソフトリリースの際にテレビ朝日版の吹き替え版を収録するはずが、権利元が紛失していた上に一般公募でも見つからず。 そのため可能な限りオリジナルのキャストを集めて吹き替え版を新録しています。 収録日はなんと大塚周夫さんの誕生日、ライナーノーツにキャストの集合写真も!
映画ソフト キングレコード ティエン・イーqqtys
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『ドラゴンロード』日本公開復刻版DVD
1982年香港作品。 ジャッキー・チェン監督作品。 村の名士の放蕩息子(ジャッキー・チェン)が、ひょんなことから国宝を売り飛ばそうと企む悪党どもを成敗することになるというアクション映画。 ストーリーはあるけれども、とにかくアクションと格闘シーンで魅せていくスタイルです。 本作は国際版と日本公開版が存在し、こちらのDVDは日本公開版を再現したものに1985年『ゴールデン洋画劇場』の吹き替え版を収録したもの。 本編92分ですので、欠落部分はほぼありません。 吹き替え版のジャッキー・チェンはもちろん石丸博也さんで、父親役が大塚周夫さん。 盗賊団の親分は北村弘一さんが貫禄たっぷりに演じ、その子分に青野武さんというのもいい配役です。 しかし何と言っても本作の見どころは、羽蹴り大会の実況役である広川太一郎さんに尽きるでしょう。 ギャグとダジャレ満載の広川節全開で、実況なのにジャッキー達の渾身のアクションを完全に食ってしまう勢い。 ここが凄すぎて、後半の格闘シーンが霞んでいます。 非常にいい吹き替え版ですが、あえて指摘する点があるとすれば、ジャッキーの友人たちの配役。 マースが屋良有作さんで、『プロジェクトA』でマースだった村山明さんがタイ・ポーだと思うのですが、この二人の声と芝居が非常に似ているため、一人二役に聞こえる感じがあります。 『プロジェクトA』と同じくマースに村山さん、タイ・ポーを三ツ矢さんにすればもっとキャラクターがハッキリしたのでは? と思うところです。
映画ソフト パラマウントジャパン ティエン・ファンqqtys
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『カリフォルニア・ドールズ』DVD
1981年アメリカ作品。 ロバート・アルドリッチ監督。 女子プロレスのタッグチーム“カリフォルニア・ドールズ”の美女二人と、ピーター・フォーク演じるマネージャーが地方巡業しつつもチャンピオンを目指して奮闘する。 本作は『北国の帝王』や『合衆国最後の日』などで有名なロバート・アルドリッチ監督の遺作になります。 日本語吹き替えは地上波テレビ朝日版が収録されていますが、本編113分のため字幕対応部分が多いのが惜しいところ。 しかし往年の日曜洋画版だけあってキャストは豪華。 カリフォルニア・ドールズの2人には藤田淑子、小宮和枝。 ピーター・フォークは穂積隆信で、ライバルチームのマネージャーに内海賢二。 あくどい興行師役のバート・ヤングには大塚周夫などなど。 本作では頻繁に原語と切り替わるので特に感じるのですが、穂積隆信さんのお声とピーター・フォークの地声はとてもよく似ていますね。 バート・ヤングは『ロッキー』のポーリー役もあって富田耕生さんの印象がかなり強いんですが、本作では大塚周夫さん。 ちなみに、大塚さんは『刑事コロンボ』でゲスト出演したバート・ヤングにも声をあてています。 (ピーター・フォーク繋がり?)
映画ソフト ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント バート・ヤングqqtys
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『怪奇!吸血人間スネーク』HDリマスター特別版
1973年アメリカ作品。 バーナード・L・コワルスキー監督。 とある大学生の若者が、蛇に異常な興味を抱く、怪しい科学者の実験台になってしまい、恐ろしい蛇人間へと化していくお話。 好きな方には申し訳ないが、私にはお世辞にも褒めることが難しい映画です。 (あえて言うなら、蛇人間のメイクアップでしょうが…) ちょっと博士の考えが突飛すぎて、しかもその研究成果も 「え、それで完成?」 という体たらく。 本物の蛇が目白押しなため、蛇嫌いの方は絶対に鑑賞しないことをお勧めします。 (僕も蛇嫌いのため、大塚周夫さんが吹き替えているとはいえ、それを越えて激しく後悔しました) 大塚周夫さんはヘビ大好きなマッドサイエンティストのストーナー博士役。 イカレた科学者は相当数をこなしている大塚さんですので、順当なキャスティングです。 悲劇の若人デビッドを吹き替えるのは津嘉山正種さん。 声優的にはワンピースの新旧ロジャーの共演作とも言えます。 このデビッドを演じているのは、『特攻野郎Aチーム』のフェイスマン役でお馴染みのダーク・ベネディクト! ハンサムな彼があまりにも無残な姿に変貌していく様は、映画の内容と相まってかなり虚しくなります。
映画ソフト スティングレイ ストローザー・マーティンqqtys
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『ノーカントリー』DVD
2007年アメリカ作品。 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督。 原題は『No Country for Old Men』で、内容を統括したタイトルとなっています。 当館の展示品『ビッグ・リボウスキ』と同じくコーエン兄弟による作品。 しかし内容はコメディではなく、災害の如き無慈悲な暴力による恐怖を味わうサイコスリラー映画です。 第80回アカデミー賞の4冠受賞作品でもあります。 異常な凶悪犯罪と、自身の老いと衰えを憂う老保安官(トミー・リー・ジョーンズ)の語りから始まるこの映画。 なんと言っても恐ろしいのは、麻薬組織の金を持ち逃げした男(ジョシュ・ブローリン)を追う、無情な殺し屋アントン・シガー(ハビエル・バルデム)の存在です。 無用な殺生はしないプロフェッショナル・・・ではなく、気まぐれでターゲット以外も次々と手をかけていくサイコキラー。 しかも頭の回転も非常によく、異常なタフネスを誇るこの男は、ジェイソンやレザーフェイスのようなホラーキャラに分類されてもおかしくありません。 (殺し屋としては失格だと思うんですけどね) 映画の構成は複雑で、一見しただけですべて理解することはかなり困難です。 インターネット上の解説サイトなどを読んでから見返すことで、単純な犯罪映画ではないことがわかります。 大塚周夫さんは老保安官の叔父役の吹替え。 終盤に少しだけ登場するキャラクターですが、かなり重要な役回りを与えられています。 このキャラクター、何匹もの猫と同居して暮らしているのですが、演じる大塚周夫さんも大の猫好きとして有名でした。 そのため、キャスティングの決め手は恐らくネコ繋がりじゃないか、と勝手に邪推しています。 もう一つ吹き替えの観点から。 トミー・リー・ジョーンズは菅生隆之さん、ジョシュ・ブローリンは谷口節さんなのですが、お二人ともトミー・リー・ジョーンズの吹替えでお馴染み。 声質もよく似ていますので、画面から目を離すと、すべてトミー・リー・ジョーンズが話しているように聞こえてしまいます。 キャスティング時には問題にならなかったのでしょうかね。
映画ソフト パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン バリー・コービンqqtys
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『十二人の怒れる男』BD
1957年アメリカ作品。 シドニー・ルメット監督。 あまりにも有名な法廷映画の傑作。 最初から少年の無罪を主張する、陪審員8番を演じるヘンリー・フォンダの熱演が光ります。 フォンダが光るということは、有罪を主張する側も負けてはいません。 特にリー・J・コッブ演じる陪審員3番は決して忘れられない存在でしょう。 BD版ではDVDに収録されていた日本テレビ版に加えて、NET版の吹替えも収録。 大塚周夫さんはNET版で、野球見たさにさっさと裁判を終わらせようと有罪を主張する、これまた存在感ある陪審員7番を演じています。
映画ソフト 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント ジャック・ウォーデンqqtys
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『殺し屋ハリー 華麗なる挑戦』
1974年アメリカ作品。 ジョン・フランケンハイマー監督。 ギャングの抗争が激しく繰り広げられるマンハッタンで、それぞれの勢力に雇われた殺し屋同士が殺し合う。 牧歌的なBGMを背景に繰り広げられる、序盤のカーチェイスと殺し合いは何とも言えない味があります。 DVDには1980年日曜洋画劇場の吹替え版を収録。 主人公の殺し屋ハリーを演じるのはリチャード・ハリス。 吹き替えるのはあの劇団四季の創設者でもある日下武史さん。 ハリスの目と日下さんの声は、殺し屋には少し優し過ぎる感じもしますが、作品が徐々に緊迫感を増すにつれ板についてくるから流石です。 どこか安穏とした独特のナレーションは藤村俊二さんが担当。 大塚周夫さんはチャック・コナーズ演じる片手が機械化された狂気の殺し屋『鉄の爪』。 コナーズを本作以外にも何本も演じている大塚さんですので、見事なハマりっぷりです。 劇中、殺し屋『鉄の爪』がブローニングM2重機関銃をハリー達にぶっ放すシーンがありますが、あんなものが当たったらその場に倒れるくらいでは済まないでしょう・・・。
映画ソフト スティングレイ チャック・コナーズqqtys
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『マスターズ 超空の覇者』
1987年アメリカ作品 ゲイリー・ゴダード監督。 米マテル社の玩具シリーズ『マスターズ・オブ・ユニバース』を実写映画化したドルフ・ラングレンの初主演作。 かなり人気のあるシリーズでアニメ、ゲーム、コミック化などされたようですが肝心の映画の出来は・・・。 日本語吹き替え版はテレビ東京版とテレビ朝日版がありますが、収録されているのはテレ朝版。 こちらではドルフ・ラングレン演じる主人公ヒーマンを大塚明夫、敵の親玉スケルターを大塚周夫という親子対決キャスティングとなっています。
映画ソフト マクザム フランク・ランジェラqqtys