オーディオ世界を例えてみると…
初版 2019/02/01 00:00
改訂 2023/04/06 11:46
オーディオの世界というのは、以前は恐竜みたいなものだと思っていたのですが、最近はどちらかというと軍艦の世界に近いような気がしています。
かつての日本オーディオメーカーが生み出した巨大なスピーカー、アンプ、プレーヤーは、まさに大和や武蔵のような超巨大戦艦。
そもそもスピーカーの口径からして戦艦の主砲みたいなものですし…。
(46cm三連装ウーファーなんてマニアが存在していてもなんら不思議はないし、列車砲のような80cmウーファーは実在するし、ダイヤトーンに至っては160cmウーファーを制作して窓ガラスを吹き飛ばしたなんて話もあったりする)
しかし大艦巨砲主義は去りゆき、最近のデジタルオーディオ機器は、現代の最先端駆逐艦のような立ち位置のようです。
消え去ったオーディオメーカーたちが残していった過去の遺物が中古市場で人気なのも、第二次大戦の兵器がいまだにマニアを引き付ける理由と同じようなものがあるのではないでしょうか。
周囲との競争の中で優位に立たねばならないという使命感、自分たちの技術力を世に示すというプライドと誇り、一方で質・コストを落とさねばならない悔しさ、そんな当時の空気が詰まっているからこそ、古いオーディオ機器には魅力がある気がします。
ただ残念なのは、最近は中国に大量に流出してしまっているということ。
大切にしてくれればかまわないのだけれども、なんとも複雑な思いです。
#参考