2019/6/20 百万貫の岩

初版 2019/06/21 18:12

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2019/06/21

Natural monument 百万貫の岩

◼️石川県指定天然記念物(平成13年12月25日指定)石川県白山市白峰地内

白山手取川ジオパークの目玉です。

手取川にある巨大な丸い石ころは、昭和9年7月の大洪水の時に、上流3㎞地点から流れてきました。高さ16m、重さ推定4800t、日本最大級を誇ります。ゴロゴロ転がり丸くなったのでしょう。この巨大な石ころは、手取層群赤岩層の砂岩で、オーソコーツァイトの礫を含んでいます。硬くて、丸くて、すべすべの白い石は河床に沢山ある礫岩にも普通に含まれています。分離した”手取の玉石”は窯業原料を砕くボールに使用されました。不純物の少ない石英の粒子が固結した砂岩の一種で、先カンブリア時代に大陸に分布していたと考えられています。この硬い岩石は大河でコロコロ円磨され、中生代の海に堆積しました。

河原には”爪石”と呼ばれる中生代のシジミ化石や硅化木も見られます。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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