2021/4/7 溶岩洞穴

初版 2021/04/08 14:44

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2021/04/08

Natural monument 鳴沢氷穴

◼️国指定天然記念物(昭和4年12月17日指定) 山梨県鳴沢村軽水8533

Natural monument 富嶽風穴

◼️国指定天然記念物(昭和4年12月17日指定) 山梨県富士河口湖町青木ヶ原514

噴火した溶岩は流動性が大きいと溶岩流となって山体斜面を流下します。表層は冷却が速いため、薄皮状に固結します。表層に割れ目ができて、内部の流動性の高い溶岩が抜け出るとトンネル状の空洞ができます。洞穴天井部には溶岩鍾乳石が垂れ下がり床部には縄状構造が見られる溶岩洞穴の出来上がりです。

青木ヶ原の溶岩洞穴は、貞観6年から7年末(864年~866年初頭)にかけて起きた貞観噴火によって流れ出した溶岩に形成されています。近年のレーザープロファイラ立体画像で捉えた地形の解析から、今まで知られていた長尾山や複数の火口列にプラス、新たな噴出源が発見されました。凹地を連続的に追いかけることで溶岩洞穴の分布を推定、4kmの最大延長が確認されています。富岳風穴・鳴沢氷穴・富士風穴はこのような長い溶岩洞穴の一部と考えられます。

年間の平均気温は3度、昔は蚕の卵の貯蔵・氷の保存、現在は観光と種子の保存に利用されています。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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