2021/2/17 中新世の鍾乳洞"狸穴"

初版 2021/02/18 07:55

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2021/02/18

Natural Monument 阿木の鍾乳洞

◼️中津川市指定天然記念物(昭和57年4月8日指定) 岐阜県中津川市阿木3191-3

沖縄を除く多くの鍾乳洞は付加コンプレックスの石炭紀〜二畳紀を示す石灰岩に形成されています。

阿木の鍾乳洞(八屋砥鍾乳洞)は新生代第三紀中新世に堆積した貝殻石灰岩層に形成された珍しい鍾乳洞です。通称"狸穴"、サインには「構造は、西方に約50m延び、北方に折れ曲がってさらに約50m続く水平洞で、天井高は0.3〜3.5mと高低差が大きい。洞床には水が流れ、南東端の洞口から洞外に流れ出ている。」とあります。昭和5年の調査によればつらら石が多数あったそうです。落ちている石は貝殻石灰岩というより石灰質砂岩~石灰質凝灰岩です。洞窟内部への立ち入りは環境保全のため禁止、まぁ、入口の広さと草木の状態から入る気にはならないのですが、場所をお聞きした民家のご婦人は、子供の頃に中で遊んだと教えていただきました。

阿木のお隣の岩村は女城主の里 、NHKの朝ドラ「半分、青い」で五平餅が大ブレイク、今は新型コロナの影響と話題の熱も冷め、人影はまばらです。地方の観光地は深刻です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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