2020/8/7 Natural Monument 稗田野の菫青石仮晶

初版 2020/08/09 08:40

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2020/08/09

◼️国指定天然記念物(大正11年3月8日指定)京都府亀岡市ひえ田野町柿花

亀岡の"桜石"は日本地質学会の京都府の鉱物に選定されています。斜方晶系の菫青石が六角形っぽい?そこで菫青石の結晶が三つ互いに120°で交叉した貫入双晶で擬六方結晶をなすと…この結晶が外形を残してピニ雲母に変質したと成因が説明されています。高温型の菫青石とされるインド石(六方晶系)の晶出で説明する説もあります。色々、異論もあるようです。

"桜石"は全国各地のフォルンフェルスから発見されています。桜天満宮は、風化分離し、横断面の花びら状模様がピンク色で明瞭な点から古くから知られています。天満宮=天神様=菅原道真といえば「こち吹かば匂い起こせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」で、飛梅ですが"梅石"でなく"桜石"です。ゆかりの桜の下の岩に花紋が残されたという伝説は後付でしょう。

「柿花の桜天神境内では地表に桜石の破片が多数散乱している」と京都府のHPに現状報告があります。探せど見つけることができません。「行者山の南方ひえ田野町柿花から湯ノ花温泉にかけての約2km四方の各所で分離した結晶が採取できる」とあり、山中には露頭があるようです。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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