2020/6/14 Natural Monument 小川郷の火打石

初版 2020/06/15 18:00

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2020/06/15

◼️三重県指定天然記念物(昭和13年3月17日指定)三重県度会郡度会町火打石字彦山

アブに刺され、ヤマビルに血を吸われ、道無き道を30分、たどり着いた"岩"は何の変哲もない付加体のチャートのようです。

古事記によれば景行天皇から日本武尊が東国の平定を命じられ、父親のグチを言うために伊勢に立ち寄り、倭比売命から草那芸之大刀と火打石が入った袋を受け取りました。倭比売命は日本武尊の叔母で、天照大神を伊勢の地に祀ったとされ、斎宮の伝説上の起源とされる人物です。焼津付近で相模国造の騙し討ちにあった時、草那芸之大刀で草をなぎ払い、火打石で向い火を放ち、日本武尊の命が救われたとされています。火打石は三種の神器に並ぶ重要なアイテムです。

伊勢神宮に近い度会町に「火打石」の地名、この岩の由来が出来上がった経緯でしょう。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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