2020/4/8 大転石

初版 2020/04/13 17:52

改訂 2022/09/07 12:42

公開日:2020/04/13

Natural monument 西大森の大石

⬛︎立山町指定天然記念物(平成19年4月24日指定) 富山県中新川郡立山町西大森

新常願寺橋の右岸上流側にある西大森の大石(立山町指定天然記念物)と左岸上流側にある大場の大転石です。

江戸末期の安政5年(1858年)、旧暦の4月9日にマグニチュード7.0〜7.1と推定される大地震が富山を襲いました。飛越地震です。この地震は大鳶山の大崩壊をまねき、湯川や真川が堰止められました。堰止め湖はやがて決壊し、下流の富山平野を 2度にわたる大洪水が襲いました。"山抜け"です。この大洪水は、3万石以上に相当する田を土石で埋め、普段流されることのない巨石を下流へ押し流しました。付近には直径4メートル以上の巨石が40個以上確認されています。いくつかは常願寺川の河川敷から離れた位置にあり、山津波の凄まじさの証明です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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