2020/3/19 Natural Monument 石山寺硅灰石

初版 2020/03/25 17:59

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2020/03/25

◼️国指定天然記念物(大正11年3月8日指定)滋賀県大津市石山寺辺町

石山寺は琵琶湖から流れ出る瀬田川の右岸、伽藍山の麓にある名刹です。京都の清水寺や奈良の長谷寺と並ぶ観音霊場で、紫式部が「源氏物語」を書いた伝承があります。

石山寺硅灰石は石山寺境内にあり、本堂を支える岩盤です。"硅灰石"とありますが、褶曲した層状の構造が見られ、珪灰石ばかりでなく、大理石(結晶質石灰岩)や、石灰岩、チャートや泥岩、ホルンフェルスで構成され、熱を与えた側の花崗岩もわずかに露出しているようです。まぁ、叩いて確認してませんが…

白亜紀後期の火山活動により変質されたと考えられており、滋賀県南東部一帯で直径30km以上に円形のカルデラ痕を残し"湖東コールドロン"と呼ばれています。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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