2020/2/10 Natural Monument 石灰華

初版 2020/02/12 17:54

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2020/02/12

◼️大紀町指定天然記念物(平成16年3月)三重県度会郡大紀町阿曽

阿曽の石灰華は、地元では"ガマイシ""丸塚""潮の山"などと呼ばれ、大内山川右岸の住宅の間にあります。炭酸カルシウムの過飽和温泉水が湧出し、脱ガスによって炭酸カルシウムが結晶沈殿して固結した噴湯丘です。2万数千年前の最終氷期からでき始めたとされており、表面から採取された植物片の14C年代測定では江戸時代から明治時代初期を示しています。規模から考えて川の氾濫により何度も壊されながら現在の姿があるのでしょう。汚くて冷たくて浴することはできないですが、噴湯丘脇に設置された池には温泉水が湧いています。現在の国土地理院の地形図には温泉マークがあります。

徒歩3分の町営阿曽温泉の成分分析は"二酸化炭素泉"とされています。入浴後も身体がポカポカすると評判で、旧校舎を利用したよい施設です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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