2017/7/4 Natural Monument 玄武洞

初版 2020/03/05 17:46

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2020/03/05

◼️国指定天然記念物(昭和6年2月20日指定)兵庫県豊岡市赤石竹栗

玄武洞は160万年前に起こった火山活動で地表に流れ出した溶岩が冷え固まるとき、体積が小さくなるためにできた割れ目(冷却節理)が縦や横方向に、曲線を描きながら放射状に、雄大な景観を見せてくれます。江戸時代の採石場の跡で、柱状節理により割れてできた石を"六角石""灘石"と呼んでいました。

地球物理学的には1929年に松山基範先生が世界に先駆けて地磁気の逆転を発見した場所です。地磁気のN極とS極が今と反対の時期があったという考えは、発表当時はほとんど無視されたようです。現在、"チバニアン"が地磁気逆転を表す地層としてGSSPに認定された例をあげるまでもなく広く認められています。第四紀の逆転期には「松山逆磁極期」という名が付けられました。

山陰海岸国立公園、ユネスコ山陰海岸ジオパーク"玄武洞公園赤石周辺エリア"、日本地質百選、露頭に願掛けをする人まで現れる観光地として成功した場所です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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