オーティス・レディング「トライ・ア・リトル・テンダネス」を探して。
初版 2018/01/28 16:29
改訂 2022/12/20 13:53
https://muuseo.com/56688588/items/2218
こんにちは、あゆとみです。
オーティス・レディングを私が知ったのは、二つの映画のおかげだった。
まずは、80年代に青春映画のヒットメーカーとして名を馳せた、ジョン・ヒューズがプロデュースした作品「プリティ・イン・ピンク」だ。
個性的でおしゃれなモリー・リングウオルド演じる女子高生のアンディがバイトで働くレコード店に、彼女に熱烈片思いの少年ダッキーが来て、店にかかっていた曲でダンスパフォーマンスを披露する曲がオーティス・レディングのトライ・ア・リトル・テンダネスだったのだ。
ダンスで求愛をする鳥のように、ダッキーがモリーにアピールするわけだが、このダンスが面白おかしくて、チャーミングで、曲の良さだけでなく、自分の良さも存分に表現していたのだ。この作品の中で一番好きなシーンだったなあ〜
https://www.youtube.com/watch?v=mNGIg8f-0Wc
結局、モリーはダッキーを振って、イケメンで金持ちのブレーンを選ぶわけだが、内心、ダッキーじゃダメなの?と思った理由は、あのダンスにあったと思う。
ゆっくり静かに始まる成熟した男性ボーカルの声。徐々にテンポが上がっていくにつれ、聴いている方のテンションも上がっていって、最後のクライマックスは花火が打ち上がるくらいの気持ちの高揚につながる。完全に引き摺り込まれた。当時はネットもまだ一般に普及してなかったので、曲名も歌手名もわからないまま、とにかくあの曲を手に入れなければならぬ!とサントラを買いに出かけた。ところがどっこい、せっかく買ったサントラにはこの曲は収録されておらず、それはもうがっくりきてしまったのを覚えている。
以後、その曲は私にとっての宿題になった。いつか曲名を知る。そして手に入れたい曲の一つと胸に刻んで年月が過ぎた。
答えがわかったのは、再び映画のおかげだった。
イギリス・アイルランド共同制作の映画「ザ・コミットミンツ」だ。
ダブリンを舞台に、夢を抱けない日々の生活に埋れて生きていた若者たちが一念発起してソウルバンドを結成する話だ。
劇中バンドの破天荒だが歌がめっぽう上手いボーカルが数々のソウルミュージックを歌っていくわけだが、不意に「あの曲」を歌い出した時には鳥肌が立った。
https://www.youtube.com/watch?v=Dzc-bLsmMxg
今回はバンド映画である上に、劇中で核となる曲だっただけにサントラにももれなく収録されていたために曲名もオリジナルのアーティスト名もわかった。
ついにたどり着いたのだ。
トライ・ア・リトル・テンダネス。
この曲をリピートで何回聴いたことだろう。
いつまでも色褪せない名曲の一つだと思う。
遺作となったドック・オブ・ベイも感動的だ。
オーティス・レディングは、1960年代に活躍して、飛行機事故で1967年に亡くなっている。享年26歳。早すぎる死だった。
まだ私が生まれる前に亡くなっていたということだ。
映画が教えてくれなければ、あの曲にたどり着くことはできなかっただろう。
「プリティ・イン・ピンク」が80年代、「ザ・コミットミンツ」が90年代にあの曲を世の中に蘇らせてくれた。
そろそろまた、映画でもCMでもいいからあの曲を流してほしいものだ。
必ずや次世代にも伝えてほしい名曲だと思うから。
https://muuseo.com/56688588/items/2216
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#トライ・ア・リトル・テンダネス
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