FM江戸川に出演

0

11月29日、FM江戸川に出演しました。

ふるさと印〜鶴岡/江戸川区との友好都市、山形県鶴岡市の話題をお届けします。
https://www.fm843.co.jp/timetable/%e6%b0%b4%e6%9b%9c%e6%97%a5%e7%95%aa%e7%b5%84%e8%a1%a8/

パーソナリティは、高橋理恵さん。

出演時間は16時10分~23分。

「#檸檬色のクインテット 」編集後記☆『#ふるさと印鶴岡 』のゲストは尺八奏者で #七絃琴 復興プロジェクトを行なっている山澤昭彦さんでした♪#荘内神社 の宝物たる七絃琴、いつか聴いてみたいです!
https://x.com/fm843_ed/status/1729828813092028655

ふるさと印〜鶴岡 七絃琴☆
http://fm843.air-nifty.com/tsuruoka/2023/11/post-73a172.html

楽しいお喋りだったですが、全然時間が足りない。

プロフィールの紹介にほとんどの時間を使ってしまった感じです。

予定では、こんなシナリオだったんですが。

①山澤さんのプロフィール

仕事をリタイアしてから、鶴岡・東京を中心に演奏活動などをやっています。現在は江戸時代に虚無僧が吹いていた「尺八古典本曲」の演奏が多いです。
2022年に鶴岡市が「酒井家庄内入部400年記念事業」というのを行ったのですが、関連事業として市民による「みんなでつなぐ活動」というものがあり、私が主宰している「アンサンブル・チコーニア」が「七絃琴復興プロジェクト」という活動を行いました。

②七絃琴とは

七絃琴(しちげんきん)は名前の通りで7本の絃がある琴(こと)で、「六段の調」や「春の海」などを演奏する13本の絃がある現在の日本の箏(こと)とは全く別の楽器で3千年の歴史がある中国の楽器です。中国での現在の正式な呼称は「古琴」で、世界文化遺産にも登録されています。日本には唐の時代に中国から伝わり源氏物語などにも登場します。平安時代以降は一旦途絶えたのですが、江戸の初期に復興し儒学者や文人が好んで演奏しました。

③荘内藩と七絃琴

庄内藩の藩学である「徂徠学」の始祖の荻生徂徠は、七絃琴の楽譜や演奏法などを研究したことでも有名で、琴学についての有名な著作があります。七絃琴は儒学との繋がりが深いこともああり、藩校で行われていた「孔子祭」(釋奠 せきてん)でも演奏されたのではないかと思われます。また、金峯山にある痙琴(えいきん)の碑の逸話があるように、当時の鶴岡城下では多くの藩士が七絃琴の演奏をしたようです。

④150年ぶりの復活公演!

荘内神社(鶴岡城址公園内の本丸御殿があった場所にあり、庄内藩の歴代藩主の中から4人の方が御祭神として祀られていてます)には、江戸時代の歴史的な七絃琴が所蔵されています。この七絃琴は、庄内藩士だった氏家天爵(天保5年没)の遺品で、明治になって荘内神社に寄贈されたものです。文化2年(1805年)藩校致道館司書となった氏家天爵(龍渓)は、文藝万般に通じた希にみる才人として知られ、絵や書にも優れ、琴の名手としても有名でした。
この七絃琴は神社の宝物として大切に保管されていたため、保存状態は良好だったのですが、演奏できる状態にありませんでした。「荘内神社」と「七絃琴復興プロジェクト」は、この七絃琴を演奏可能な状態にして、さらに価値の高い歴史的な遺産にしようと考え、日本古琴振興会の武井欲生さんに修復を依頼、今年の5月に絃の張替などの作業を行い、江戸時代の七絃琴の音色が150年ぶりに復活しました。10月28日(土)には、七絃琴コンサート「十三夜奉納公演」が酒井家入部400年NEXT100の記念事業として開催され、復元修理された七絃琴の演奏も行われました。

⑤今後のビジョン

「七絃琴復興プロジェクト」の目標の一つが荘内神社にある七絃琴を演奏可能な状態に復元するということだったのですが、これを実現できたのは大きな成果だと思います。江戸時代の歴史的な楽器が演奏できる状態で保存されていることは楽器としての歴史的価値がとても高いです。これからも弾ける状態を継続させる意味でも、定期的なコンサートを荘内神社と協力して続けていきたいと考えています。
また、次世代に繋ぐという意味で子供たちに関心を持ってもらうことも大切だと思い、今年の5月には藩校致道館を会場に「親子で楽しむ古琴の音(コンサートとワークショップ)」を開催しました。
さらには、江戸時代の庄内藩での文人文化と七絃琴の存在は全国でも他に例のない貴重な歴史遺産とも言えるもので、城下町鶴岡の観光資源としての活用も考えられるのではないかと思います。

Default