ミニチュア王冠【ローマ教皇の三重冠】

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「司祭・司牧・教導」、「天国・煉獄・教会」を意味する冠を三重に重ねた形状から三重冠と呼ばれるローマ教皇の冠です。
このミニチュアのモデルはナポレオン1世が戴冠式に招いた教皇ピウス7世に贈呈した品とのことですが、そもそもピウス7世が教皇に就任した当時、ローマはナポレオン軍の占領下にあり、財宝が略奪されて戴冠式用の冠が残っていなかったので人々が紙の張り子と寄付された宝石で冠を作ったそうです。

当時不仲だったナポレオンがピウス7世に贈った三重冠は、金と一部を聖座から略奪した宝で作り、ナポレオンを賞賛する碑文を刻み、通常の教皇冠の5倍の重さを持つ品だったそうで、贈られたピウス7世はこれを使わず人々の協力で作られた軽い紙の張り子の冠を使用していたようです。

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