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I'm the only one around/kan mikami
で、これがその傀儡イカサマ楽曲をアルバム・タイトルに据えた一枚で、しばらく前にアメリカでアナログ発売されたものです。オリジナルは日本国でのインディーズCDのみで1990年前後に出たのだったか、とにかく実売数は数百枚にも達しなかったはずです。オリジナル発売元のレーベルが崩壊し、権利をアメリカのアンダーグラウンド・レーベルが獲得した結果、これも「全米発売」笑されたという運びですが、アイダホやニューハンプシャーやユタや、その他どこでもいいですけれど、こういうものを買って持っている者など誰一人いやしませんて大笑い。せいぜい都市部のカルト・マイナー物好きな若者が、多く見積もっても数十人くらいでしょうかね、所有者は。だいたい日本語で歌っているレコードを、流行りのシティーポップでもないのに外人が購入するわけもありません。まあ、セールスなど別にどうでもいいのですけれども。若い頃自分が書いた楽曲が、アメリカでレコード化されたという事実に対しても20,30代であれば、欣喜雀躍の態だったかもしれません。しかし加齢とは、歓喜も感激も著しく摩滅させるものなのですな。感情の起伏は死者の心電図のように、いかなる変動もしませんでした。
アングラ・フォーク LP、アルバム 普通揖斐是方
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V.A. “Sammlung - Elektronische Kassettenmusik, Düsseldorf 1982 - 1989”
1980年代は、カセット・カルチャーが爆発した年代であると思います。それは、単価が安いこと、世界中どこでも再生可能なフォーマットであること、それに送料などもそれ程高くないこと等の要因に加えて、当時、安価な録音機器やシンセ等の電子楽器が庶民の手に届くようになったことも、カセット・カルチャーを底上げしていたと思います。なので、多重録音も可能になり、宅録アーティストが多く出現したのだと思います。今回は、そんな時代(1982-1989年)に、独、特にDüsseldorfに活動の中心を置いていた宅録電子音楽アーティストのカセット作品からセレクトした曲を集めたコンピレーション・アルバム”Sammlung (ザムルング)- Elektronische Kassettenmusik, Düsseldorf 1982 - 1989”を紹介したいと思います。いわゆる、匿名性でのコンピでもある、この偉業を成し遂げたのは、いつもお世話になっている独レーベルBureau Bです。感謝! そのような時代背景を思い浮かべて聴いてもらえると幸いです。また、NDWに詳しい方は、Düsseldorfが1980年代初頭、様々なバンドを排出した都市としても重要であることが容易に予想出来ると思います。内容的には、A面6曲/B面7曲となっていますが、良く分からないグループ名が多いです。しかしながら、そう言う未知の音を聴くと言う楽しみを存分に味わいましょう。それでは、各グループと各曲の紹介をしていきたいと思います。 ★A1 Konrad Kraft(コンラッド・クラフト) “F” (5:08)は、クリック音から、複雑な民族音楽調のドラムマシンとピコるシーケンスの打ち込みから成る曲で、明確なメロディはハッキリしませんが、リズム重視なので、そこら辺が面白いですね。 ◉Konrad KraftはDetlef Funder(デトレフ・フンダー)のソロユニットで、この曲は1985年作ですが、1987年以来、SDV TonträgerやAuf Abwegenから最近までリリースを続けています。以前にも彼のアルバムを紹介しています。 ★A2 Deux Baleines Blanches (デュー・バライネス・ブランチェス)“Draht 8” (2:30)は、バンブードラムのようなドラムマシンとギターループから成るミニマルな曲で、音の質感がそれ程、電子的では無く、そのギャップがまた面白いです。 ◉DBBはStefan Schneider (G-Loop; シュテファン・シュナイダー)とHeinz-Adolf Tack (Synth; ハインツ・アドルフ・タック)のデュオで、本曲は1986年11月に録音されています。 ★A3 Ettlinger(エッティンガー) “bzw” (2:10)は、ホントにカシオトーンのリズムと簡単なシーケンスに、カシオトーンによるメロディが乗っかった曲で、プリミティブかつプリティーな曲になっています。 ◉Ettingerは、Stefan Ettingerのソロ名義で、Casio VL-Toneを使って、Fostex録音機器Model 250で多重録音した曲で、1982年作です。 ★A4 Mentocome(メントコメ) “b6” (4:28)では、民族打楽器らしきドラムマシンが、スカスカにプログラムされていますが、後半は硬質なリズムと微かなメロディに突然変化して、浮遊感から土俗性すら感じます。 ◉Mentocomeは、Axel Grube(アクセル・グルーべ)とRainer Robowski (ライナー・ロボヴスキー)のデュオで、本曲は1986年作です。 ★A5 Frigorex (フリゴレックス) “The Beginning” (2:51)では、ポップ調のドラムマシンとシーケンスなのですが、バックにはシンセの持続音が流れており、ピコった音も聴取でき、中々ファニーな曲になっています。 ◉Frigorexは、Dino Oon(ディノ・オーン)とKonrad Kraftのデュオで、本曲は1982年作です。 ★A6 Dino Oon “Nr. 6” (3:52)は、不協和音的で唸るオルガンのドローンから成る異色な曲で、時々、シンセやドラムマシンの短いシグナル音が入ってきます。 ◉A5のDino Oonのソロで、1989年作です。 ★B1 Pfad Der Tugend (ファド・デル・ツゲント) “Einklang” (2:26)は、バンド演奏で、テンポチェンジも含めて、始終、バックの演奏が主導権を握っており、その上をシンセが飛び回ります。 ◉PDTは、Martin Kobele (B; マルティン・コベレ), Jochem Simons (G; ヨヘム・ジモンズ), Heinz-Adolf Tack (Synth), Stefan Krausen (Drs;シュテファン・クラウゼン)から成るバンドで、1987年2月録音です。 ★B2 Kurzschluss (クルツシュルス)“L'Inconnu” (1:58)は、ポリシンセとシンセBから成るミニマルな展開の曲で、単音シンセがその上で踊っているように不明確なメロディを奏でています。 ◉Kurzschlussは、Catherine Ledit(キャサリン・レディット)のソロユニットで、本曲は1986年作です。 ★B3 Wooden Barrows “Zyklus VI” (2:29)は、ちょっとだけYMOを想起させるオリエンタルな雰囲気の打ち込みから成る曲で、そう言う意味では異色ですね。 ◉WBは、Andreas Bongartz (アンドレアス・ボンガルツ)とAndrea Bearch (アンドレア・ベアルチ)のデュオで、本曲は1986年にGood Boy Studioで録音されています。 ★B4 Le Petit Mort (ラ・プチ・モール) “Geheimes Wissen” (3:04)は、不気味雰囲気のドラムマシンとシーケンス成りますが、やはりバンブードラムのような音質が目立ち、民族音楽調、かつミニマルな曲です。 ◉LPMは、Catherine LeditとDirk Grutzmann (ディルク・グルッツマン)のデュオで、本曲は1988年に録音されています。 ★B5 Strafe Für Rebellion (シュトラーフェ・フュール・レベリオン)“Boston” (3:26)は、時計の音とディレイを掛けたキックに、チェロのようなシンセ音から成る不定形の曲で、時に野卑なヴォイスやテープループや色々なノイズ要素が挿入されます。 ◉SFRは、Bernd Kastner (ベルンド・カストナー)とSiegfried M. Syniuga (ジークフリード・M・ジニュガ)のデュオで、2人が全てのノイズと楽器を担当して、1988年に自身のスタジオで録音した曲です。 ★B6 Maria Zerfall (マリア・ツェルファール)“Wohin” (2:32)は、反復するシンセ音に、女性Voやテープ音も入るパワー・エレクトロニクスです。中々、様になっています。 ◉1986年作の彼女のソロ曲です。 ★B7 ADD “Dörper's Dream” (3:56)では、機械仕掛けの内部音に、オルガンとテープ音が被ってきて、更に不穏なメロディでダークな音像を醸し出しています。DörperってDie Kruppsの? ◉ADDは、Bernd Zimmermann (ベルンド・ツィマーマン)のソロユニットで、1983年作です。 He 「流石、Düsseldorf !」と言った幅の広い曲がコンパイルされていますね。それこそ、エレ・ポップ調〜ドローン〜パワ・エレ〜ノイズまで押さえてあり、Bureau Bの底力が発揮されています。数年前に、日本でもカセットブームがありましたが、最近のブームというのは、カセットはフィジカルとして、音はDLして聴くという感じが多かったのですが、ここに収められているのは、いずれもカセットのみで配給・交換が為されていた訳で、そこに大きな違いがあるようにも思います。そんな独のアングラ音楽シーンを支えていたカセット作品群の中でも、電子音楽に特化した点が興味深いです。そして、その音楽の振り幅も広く、興味深く聴けました。今でも通用する音楽もありますので、一度は聴いてみてはどうでしようか?面白い世界ですよー! B3 Wooden Barrows “Zyklus VI” (2:29) https://youtu.be/ZEOuYIAP174?si=Z0QXCoOQc8NGqCTO [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_meALp9YzQZvcovRewwvwg3nF63GNxsF6E&si=bfs5ZteUbdvsR1zi #VariousArtists #Sammlung #ElektronischeKassettenmusikDüsseldorf1982-1989 #BureauB #CompilationAlbum #CassetteCulture #Düsseldorf #1980年代 #Electro #SynthWave #Experimental #Industrial #Drone #Noise #KonradKraft #DeuxBaleinesBlanches #Ettlinger #Mentocome #Frigorex #DinoOon #PfadDerTugend #Kurzschluss #WoodenBarrows #LePetitMort #StrafeFürRebellion #MariaZerfall #ADD
Experimental / Electro-Pop / Industrial Bureau B €20.00Dr K2
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Andreas Dorau “Das Wesentliche”
またまた、Andreas Dorauのアルバムです!2019年の新録アルバムです(最新作と思っていたら、2024年にアルバム”Im Gebüsch“が出てました)。彼のバイオグラフィーについては以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。本作品は、Das Wesentliche (ダス・ヴェゼントリッヒェ「核心」)と題されていますが、その真意は?と勘繰ってしまいます。まぁ、彼のことですので、Dorauとしての「核心」に立ち返った作品なのでは?と予想しています。なお、本来なら特別版の2枚組を買うところを、通常版の1枚だけのモノを買ってしまいました。ちょっと残念ですが、堪忍して下さい。内容的には、A面7曲/B面8曲が収録されています。殆どの曲は、DorauがVo/Synth/Gで、今回、プロデュースもやっているマルチ奏者Zwanie Jonson (ツヴァニー・ジョンソン)やギタリストのGunther Buskies (ギュンター・バスキーズ)、Kbd奏者Carsten Erobique Meyer (カーステン・エロビーク・メイヤー)及びEric Falconnier (エリック・ファルコニアー)がバックをしっかりと固めています。それでは、各曲について、紹介していきましょう。 ★A1 “Nein!” (1:59)は、Dorauしては珍しく、アコギとピアノを使った軽妙なポップ・ミュージックの小曲で、肩の力も抜けてます。新境地ですね。 ★A2 “Unsichtbare Tänzer” (3:34)は、唸るBとタイトなDrsに合わせて、軽めのシンセやSE的電子音に、優しいDorauのVoが聴ける曲で、聴きやすいです。 ★A3 “Identität” (2:07)は、跳ねるようなハッピーなリズムと手拍子に、Dorauが「可愛らしく」歌ってます。ピアノも良い具合ですねぇ。 ★A4 “Menschen Tragen Graue Hüte” (1:50)も、ハッピーソングで、やはり跳ねるようなリズムと何と!Gも入ってきます。小曲なんですが、元気が出ます! ★A5 “Wieso” (2:00)では、女性コーラスと軽快なバックに、Dorauが力まず、自然体で歌ってます。 ★A6 “Dinge Können Sich Ändern” (1:15)は、優しいシンセの音とポップなバックに、Dorauが柔らかく歌っていて、何だかほっこりします。 ★A7 “Gebrauchtes Herz” (2:52)も、アコギの弾き語りで始まる軽いポップソングです。最早、シティポップ? Dorauも自然体で歌っています。 ★B1 “Du Bist Eine Insel” (2:58)は、大歓声(ライブでは無くSEとして使っている)で始まる極めて王道ポップな曲で、シンセ以外にもアコギとかも使っていますね。間奏のシンセソロもグー! ★B2 “Naiv” (3:20)は、本作品では、ちょっと趣向が違って、打ち込みリズムに、ホーン風なシンセやエレピの演奏と絡んで、DorauのVoを聴くことができます。 ★B3 “Vielleicht” (1:05)も、エスプリの効いたラテンっぽい小曲です。Dorauは、タイトルをただただ反復して歌っています。 ★B4 “Hey Tonight” (2:22)も、打ち込みSynth-Bのリズム隊にGと言う簡素なバックで、可愛らしくDorauが歌っています。間奏のシンセソロも良き。 ★B5 “Fallen” (1:31)は、結構、細かい打ち込みを主体としたリズム隊とシンセをバックにDorauらしくしっかりと歌っています。 ★B6 “Instant Magic” (1:24)では、大胆なシンセと生ドラムをバックにDorauがタイトルを反復して歌っています。なお、シンセ度も高い曲です。 ★B7 “Schwierigkeiten” (2:41)も、シンセ度高い曲で、バックは打ち込みで、特にキックが効いています。コーラスワークが良いのと、後半のアコギもグーです! ★B8 “Was Immer Du Auch Vorhast” (2:22)は、日曜の朝のような穏やかな曲で、Gとピアノがバックの主体なんですが、Drsやコーラスも入ってきて、エンドロールとして良い感じです、 本作品は、今までと違って、割とアコースティックな要素が多いのと、短い曲が多いのですが、日本の「シティポップ(昔のニューミュージックですね)」のような軽妙で毒の無いポップソングが主体を占めています。まぁ、シティポップは言い過ぎかもしれませんが、とにかく、軽めで、肩の力を抜いた感じが、初めて聴いた時の第一印象です。まぁ、Andreas Dorauももういい歳のおじさんになったと言うことでしようか。また、歌詞に関しては、タイトルを呟くように繰り返すのも特徴ですね(彼って作詞は苦手なのかな?)。それでいて、一発で、Dorauと分かる「歌心」が、彼の持ち味でしょう。そんなDorauの歌も聴いてみませんか? それから、曲は短いものが多いのですが、アレンジは凝っていて、そんなことを考えさせずに、すんなりと聴かせてくれるのも、DorauのDorauたる所以でしょう! B2 “Naiv” (3:20) https://youtu.be/E6hh15I9M3Q?si=ZtzOIbUdOzsax5PP [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mpecD3C1IV6F2E8h2NTo3QTmPFsxAqQKk&si=iT5pBLTpbDSKVbna #AndreasDorau #DasWesentliche #TapeteRecords #SoloAlbum #HeavyGauge #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PopMusic #CityPop #AcousticGuitar #Synthesizers #Choir #Drums
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Tapete Records €20.00Dr K2
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Andreas Dorau “Ärger Mit Der Unsterblichkeit”
またまた、Andreas Dorauで申し訳ない! 今回は、 Dorauとしての全経歴中4作目のアルバムになります。しかしながら、今回のDorauは、どうもミュンヘンのクラブで知ったらしいアシッド・ハウスに着想を得ての作品らしく、全編、サンプラーを用いた曲で、今までの打ち込みシンセ中心の彼の音楽とはかなり違っています。一言で言えば、Dorau流クラブ・ミュージックですね。確かに、VoはDorauなのですが、バックの演奏は、完全にサンプラーを多用しています。なお、私の購入したのは、再発盤ですので、B6-B7の2曲はボーナストラック(オリジナルではA1-B5が収録)となっており、A面6曲/B面7曲が収録されています。それでは、各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Warten” (3:44)は、タイトな打ち込みリズム隊と四重奏のような弦楽器とピアノが組合せに乗って、Dorauが朗々と歌う曲です。 ★A2 “Es Dreht Sich Die Welt” (4:16)も、やはりタイトなリズム隊とSE的シンセに乗って、Dorauも歌っていますが、テンポがヒップホップ的で、Gも入っています。 ★A3 “Geträumt Von Dir” (4:18)は、リュートの流れるようなイントロと、女性コーラス等の色んな音のサンプリングから成る曲で、Dorauの語り口Voもありますが、今までとは違い、ダークな雰囲気です。勿論、リズムはあります。 ★A4 “Einsam” (4:59)では、群衆の騒ぎのような音とブレイク・ダンス曲調の打ち込みリズム隊に合わせて、Dorauが軽妙に歌っています。コーラスとの掛け合いもグー! ★A5 “Die Trottellumme” (3:19)は、スパイ映画の表題曲のようなシンセで始まり、やや跳ねるようなリズムの曲で、多分、サンプリングしたオルガン等の音で作っているのではないでしょうか。中々に怪しい感満載です。 ★A6 “Stoned Faces Don't Lie” (5:17)も、重めのリズム隊(B-Synthはやや抑え気味)に、Dorauの歌とサンプリングした声を上手く組合せています。サビの歌(表題の英詞)もサンプリングした声では? ★B1 “Die Schande Kommt” (3:36)では、軽めの打ち込みDrsと奥で流れるシンセ音及びサンプリングされた電子音に合わせて、Dorauが歌っています。 ★B2 “Tiere Im Regen” (2:59)では、民族音楽的な打楽器のリズムに合わせて、笛の音のようなメロディとオペラのテノールのサンプリングが乗り、そこにDorauのVoが入ります。 ★B3 “Menschenschicksale” (3:19)は、タイトなリズム隊とサンプリングされた音から成るダンス・チューンで、DorauのVoも含めて、ノリが良いです。 ★B4 “Das Ist Das Wirkliche Leben” (4:12)は、ゴムの口琴のようなイントロから始まるダンサブルな曲で、心待ちDorauのVoもラップ調で、シンセのリフも軽妙かつサンプリングされた音ですね。 ★B5 “Der Wasserfloh” (3:06)は、ややスローな電子バラードな曲で、単調なリズムに、語り口VoとSE的なシンセとピアノが乗ります。 ★B6 “Die Schande Kommt (Dub-Version)” (3:40)は、タイトル通り、B1のダブ曲なんですが、多少のスネアのディレイ掛けやリバーブ処理されたVoは聴取できますが、大きく崩している所は無いです。 ★B7 “Stoned Faces Don't Lie (Gitarrenversion)” (3:35)は、A6のギターヴァージョンなんですが、ドライなブレイクビーツに、Synth-Bとサンプリング音とDorauのVoと言う組合せは変わらず、Gは然程入っていないと思われますが、どうでしょう? と言う訳で、この作品をもって、Dorauは、ATA TAKを離れますが、そのくらい、Dorauの作品としては異質な感じを受けます。つまり、ヒップホップ・カルチャーの要素をかなり色濃く受容していますね。私は、そこら辺はちょっと疎いのですが、とにかく、全編、リズム隊の構成やテンポ等がダンス・ミュージック的であり、それにも増して、サンプリングがかなり使われているので、Voを抜いたら、「これ、ヒップホップでしょ?」と思う位、曲調が変わっています。しかしながら、先述のように、Dorauが耳にしたアシッド・ハウスをここまで、忠実に再現し、同時に、自分の曲として取り入れてしまうのは、やはり彼の音楽的才能なのでしよう!この作品の後の”Neu!”も同様の路線なので、ここら辺はDorauファンとしては押さえておきたい作品ですね! https://youtu.be/VhIQHZLCP-8?si=ex_75ChVL_YL-f_z [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcXKhIhN-nP3lhfEV3uikr6D&si=sY1S88KFK_G5fmQS #AndreasDorau #ÄrgerMitDerUnsterblichkeit #BureauB #2012年 #Reissue #Remastering #HeavyGauge #ATATAK #EFA #1992年 #SoloAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #HipHop #Electro #Sampling #AcidHouse #Sampler
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Bureau B (ATA TAK / EFA) €20.00Dr K2
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Andreas Dorau Und Die Bruderschaft Der Kleinen Sorgen “Demokratie“
今回は、またまた、Andreas Dorau (アンドレアス・ドーラウ)関係を!Discogsで調べてて載ってないなあと思っていたら、後に続く、Die Bruderschaft Der Kleinen Sorgen (ディー・ブルーダァシャフト・デア・クライネン・ザールゲン; 「ちょっとした悩みのある親友」の意)も含めてのアーティスト名だったので、漸く分かりましたが、この名義では、本アルバムと表題曲のシングル1枚しか出ていません。なので、実質、Dorauのソロと考えても宜しいかと思います。それで、この作品の一つ前の作品は、所謂Die Andreas & Die Marinas名義で、かつメジャーから出ていたのですが、その時に、音楽産業のやり方にほとほと嫌気が刺して、一時期、映像作家への道も目指していました。しかしながら、再び、音楽の世界へ戻ってきて、暫く振りに制作されたのが、本作品となります。「クラウトロック大全」によると、英国で活動していた時に、Flying LizardsのDavid Cunninghamと知り合い、彼を通じて、Michael Nymanをアレンジャーに起用して制作されたとのことです。しかも、古巣のATA TAKからのリリースとなります。そして、本作品の参加者は、Andreas Dorau (Vo, Synth, Kbd, etc)とそれ以外に、Christian Kellersmann (Sax), Christoph Bunke (B), Moritz von Oswald (Drs)がいます。それで、A1-B7はオリジナルに収録されていますが、B8-B9は、再発盤でのボーナストラックとなっています(A面8曲/B面9曲収録)。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Immer Nur Warten” (2:06)は、可愛らしいKbdの響きとワルツのリズムに乗って、地声で歌うDorauが何とも瑞々しい。最後はマーチ調になってフェイドアウトします。 ★A2 “Sei Steif!” (2:50)は、タイトなリズムのノリの良い曲なんですが、ワザと不協和音を使ったりするところがニクいですね。弦楽四重奏やシンセの間奏も中々のアレンジです。 ★A3 “Demokratie” (4:02)は、表題曲で結構ロック調ですが、何とも可愛らしい声で「これが民主主義だ!」なんてサビで歌うのは変な違和感があって、聴いている方がくすぐったいです。声での管楽器のマネもおちょくってるみたいで、如何にもATA TAKっぽい。 ★A4 “Sucht Eure Tat” (2:58)で、もろバロック調の室内楽をバックに、掠れ声で歌うDorauは、何故か悲し気で、こちらまで泣ける。何故か、戸川純を思い出します。 ★A5 “Taxi Nach Shibuya” (3:18)も、弦楽器の爪弾きのイントロからクラヴィアと打ち込みBの清らかなメロディですけど、間奏の弦楽器が入っているところが、Dorauらしいインスト曲です。 ★A6 “Blume '86” (2:35) は、再び、タイトなリズム隊とDorauのKbdワークとVoが冴える1曲になっています。、 ★A7 “Tradition” (1:47)では、弦楽器のリズムにクラリネットのサブメロディをバックに、変調Voで対抗していますが、サビではDrsも入ってきて、力強く曲が進行します。 ★A8 “Frauenfüsse” (3:01)は、軽やかなリズム隊とKbd に、爽やかにDorauに歌ってますが、聴いてるこちらが気恥ずかしくなります。「ラララッ」って歌うのも、何だかDorauっぽくて良いですね。 ★B1 “Stehst Du An Der Himmelspforte” (3:41)は、カッコ良いビートに、DorauのVoとエレピが乗るポップ・ロック調の曲で、ちょっと異色です。最後のSaxとエレピの絡みもサイコー! ★B2 “Na, Du Alte Kuh” (2:38)も、タイトで強力なリズム隊にシンセでの刻みと、やや落ち着いたDorauのVoが乗り、間奏のシンセとSaxの絡みもカッコ良い! ★B3 “Ein Liebesraum” (2:14)は、一転、Logic Systemか⁈と思いましたが、スローで落ち着いた曲ですが、変調Voで「TOKIO〜」とか歌っていて、ちょっとクスって。曲自体は素晴らしいです。 ★B4 “Ein Fall Für Dr. D” (2:49)は、指パッチンとBとエレピのイントロから、Drsと共に女性のスキャットとコーラスが瑞々しいメロディを歌いあげており、これぞ!Dorauとも言うべき曲です。 ★B5 “Immer Noch Warten” (2:45)は、勇ましいマーチのリズムに、ナヨっとしたDorauのVoが「おい、大丈夫かぁ?」とツッコミを入れそうな勇壮な曲です。 ★B6 “Willi Im Busch” (2:28)は、ちょっと悲しげなワルツの打ち込みから成るインスト曲です。暫し、休息かな?でもメロディは最高で、泣けます。 ★B7 “Ein Tropfen Geht An Land” (1:02)は、ジェット機音のイントロから始まる、女性とのデュエットの小曲です。 ★B8 “Menschenschicksale (1. Version)”では、ループ音のイントロから、柔らかい女性Voが優雅なワルツのリズムに乗って流れていきますが、Dorauは歌っていません。最後は不協和音。 ★B9 “Ein Liebesraum (Remix)”は、打ち込みのリズム隊に、ゆったりしたシンセが流れ込んできて、没入してしまい、甘い気分になります。そこに「TOKIO〜」と一回だけ入ります。 全体としては、Die Marinasを引き連れていた頃よりも、格段に大人びた曲調になっており、彼の成長/本来の音楽的指向が伺えます。それにしても、彼の曲と言うのは、多分ブラインドで聴いても、Dorauでしょ?と分かるくらい、個性的だと思います。それで、思ったんですが、日本で言うと戸川純が一番近いかなぁと。当然、男女の違いはありますが、中々、「大人」になれないけど、本人は頑張っているところの立ち位置なんかは似てると思えます。まぁ、そんなこと言うのは、私だけかもしれませんが。本作品では、バックの演奏もタイトで、しっかりしていので、また、今までの童謡調ポップ・ミュージックとは異なり、その分、音楽的にも楽しめます。多分、Michael Nymanのアレンジ力も後押ししているのだと思います。それで、解説書を読んだら、「Dorauは、Frank Zappaか?Morzartか?」と言う見出しが付いていましたが、「変だって?いや、彼はMozartだから。」と締めてありました!分かるわぁぁ❗️ https://youtu.be/8d_vx7JiBlw?si=f7YKgO5qcc6jesRp #AndreasDorau #DieBruderschaftDerKleinenSorgen #Demokratie #BureauB #2012年 #Reissue #Remastering #ATATAK #1988年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #SynthPop #Electro #Synthesizers #ChristianKellersmann #ChristophBunke #MoritzVonOswald #Co-Producer #FrankFenstermacher #Arranger #MichaelNyman
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Bureau B (ATA TAK) €20.00Dr K2
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A. K. Klosowski & Pyrolator “Home-Taping Is Killing Music”
実は、この作品、CDでは持っているのですが、どうしても、アナログで聴きたくなって買ってしまいました。そして、1990年代に西新宿の某専門店で初めて、この作品の存在を知った時は、凄くショックでした。ジャケ写とかインナーの写真を見てもらえると分かるのですが、10数台のカセット・ウォークマンを連結して、それぞれに長めのテープループを仕掛けた、完全手作りの「アナログ・サンプラー」のような装置(? 楽器?)を使って、他の楽器と一緒に演奏し、それを録音していたからです。当然、1985年頃にサンプラーと言えば、非常に高価なEmulator-1がやっと市場に登場した時期でしたので、このLo-Fiでアナログな発想の凄さにビックリした訳です。そのテープ・ループ・マシンを作製したのが、Arnd Kai Klosowski (アルンド・カイ・クロゾヴスキー)で、それと共演しているのが、Der Plan及び面白音楽の宝庫ATA TAKで有名なPyrolator (ピロレーター)ことKurt Dahlke (カルト・ダールケ)で、それぞれの志向を思い浮かべると、両者の会合は必然でした。これを使えば、サルサのトランペットとグレゴリオのコラールが出会い、鉄道のノイズとカンボジアの音楽が出会い、ゴスペルとバイエルンのヨーデルが出会うことが可能であるとのこと。いやはや、こう言う「自作楽器」を作り、また、それで「音楽」を作ろうとする柔軟な思考とそれをやり切る努力には本当に頭が下がります。 それで、A. K. Klosowskiのバイオグラフィーを簡単に書いておきます。彼は、1968年に、ハンブルクのAlbert Schweitzer中学校に通っており、そこの音楽教師がクラシックだけではなく、The Beatlesとかテープループとかも教えていたそうで、Klosowskiは、テープループを作ることに熱を上げていました。そこで思いついたのが、第一世代のPhilipsのカセット・レコーダーを使ってみることでした。そうして、1970年代末〜1980年代初頭に、ちょっとしたメモリー機能も付いたテープループマシンを作り上げます。彼自身はジャズギターもやってはいましたが、このマシンには全く合いませんでした。その後、彼は金細工職人になる修行の為にミュンヘンに移りますが、やはり、このマシンを使って音楽をやりたいと思い、ディスコでDJがブース内でやっていることに利用できないかと思い付きます。そこで、彼は8チャンネルのミキサーを用意して、友達の手を借りて、即興的に、このマシンを操作してみます。しかしながら、その「演奏」を理解してもらえる人はいませんでした。そこで、彼は中学校時代のテープループの実習を思い出し、再び、改良を加え、このマシンを完成させて、自分自身で最初の録音を行なってみます。その録音した作品を、独自主制作レーベルZickZackのボスAlfred Hilsberg (アルフレート・ヒルスバーク)に聴かせます。Alfredは、好意的な反応を示しますが、彼から「多分、君のやりたいことは、ATA TAKのPyrolatorが適任だよ」とアドバイスを受け、早速、ATA TAKに連絡を取ります。しかしながら、Pyrolatorは当時、プロデュース、レーベル運営、出版そして音楽活動等で時間が中々取れませんでした。しかしなが、Pyrolatorは、彼に録音仕方などの音楽のイロハを教えつつ、1984年/1985年に1週間で一緒に作ろうと約束してくれて、Klosowskiは自作のテープループマシンを、Pyrolatorも自分の特注のコンピューターBrontologik (Korg MS-20やYAMAHA DX-7を動かす為のシーケンサー・システムの一種)での演奏を録音しています。2人は、面白いサウンド・コラージュが出来たと満足し、更に、曲になり得る部分をトリミングして出来たのが、本作品とのことです。この作品は、2人の志向が似ていたのとも幸いしていたようです。つまり、2人は、サウンド・コラージュやオブスキュア・ミュージック、新しいテクノロジーに興味があったようです。それで、出来上がった作品は、当初、ZickZackから出そうと思っていたそうですが、Alfredに、ATA TAKの方がカラーが合っていると言われたことで、ATA TAKからリリースされた訳です。現在、Klosowskiは、ハンブルクで金細工職人として働いており、勿論、マシンの方もまだ持っているそうです。 上記の流れの中で出来た作品ですが、最初は、Klosowskiの単名で、Pyrolatorはプロデュースと言うことも考えられていましたが、最終的には、2人の共作と言うことになりました。私の購入した作品は、再発盤なので、A1-B2が1985年作のオリジナルに収録されており、B3-B7は、今回の再発盤でのボーナス・トラックとなっています(A面8曲/B面6曲)。それでは、各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Overtüre” (0:36)は、仰々しいシンセとベースシンセから成る短い前奏曲です。 ★A2 “Österreich” (3:30)は、複雑な打ち込みドラムマシンとオーケストラのテープループに、カットインで入ってくるテープ音やシンセから成る曲ですが、不思議なメロディ感もあって、差し詰めちょっとした「室内楽」ですね。 ★A3 “Tschak” (2:44)では、アラビックなイントロから、ジャジーな曲調になり、時に他の雑多な音要素も混在しており、音的には複雑ですが、難解ではありません。 ★A4 “Hammond” (3:41)は、硬質なリムショットから、アップテンポの曲になりますが、変調した子供声らしき音やシンセ音などの色々な音が次々に出てくる楽しい曲です。ひっそりとシンセのメロディも流れています。 ★A5 “Agana Wudiov” (3:37)は、如何にもな人声のテープループから始まり、複雑な打ち込みリズム隊に合わせて、ループ音(ゴージャスなブラス音も)やシンセ音がちょこまかと絡み合う曲です。 ★A6 “What Made You So No Good” (3:45)は、Bのソロから始まり、囁き合う男/女の声のテープループ音やシンセのリフと可愛らしいリズムとが淡々と綴られる曲で、一番落ち着いた雰囲気です。 ★A7 “Heimat” (2:41)では、変調した人声のループ音とマシンリズムが変な調子で絡み合う曲で、硬質なシーケンスやシンセ・ソロも聴取できます。教会の鐘音で終わります。 ★A8 “Dahomey” (5:07)では、爆発音らしき音の後に、タブラらしき打楽器のループと時折のドラムマシン音で曲が進み、段々と中近東風の歌(多分テープループ)の断片やいびきの音が入ってきます。中々ユーモラスなセンスです。 ★B1 “You Know I Need” (3:18)は、ショット風のシーケンスと打ち込みドラムに、エコーが掛かった人声のテープ音やシンセのリフ等が巻き垂らされつつ入ってくるゆったりとした曲です。 ★B2 “ZV9” (3:52)は、いきなりロックGで始まりますが、それのループに同期した打ち込みリズム隊が入ってきて、擬似ロックな曲に仕上がっています。「Gソロ」もあり、中々カッコ良い! ★B3 “Hi Fidelity” (3:28)では、ハウス風のシンセ音ループから始まり、四つ打ちキックと同期して進みますが、当時、ハウス・ミュージックは、それ程世間に浸透していなかったと思われますので、その先見性は素晴らしいです。 ★B4 “China First On Mars” (5:52)は、ロケット発射のカウントから始まる曲で、不明瞭なマシンリズムにシンセのメロディが延々と続く中、ディレイを掛けた人声や不明な音等が次々に投下されていきます。僅かに中華風の女性の歌唱も含みます。 ★B5 “Österreich (Roughmix)” (3:43)では、バンブーリズムと人声のテープ音で始まり、中々複雑な打ち込みリズム隊(時に逆回転も)に、アコーディオンの音の残骸も時に聴取されます。 ★B6 “Dahomey (Roughmix)” (6:19)は、不鮮明なリズム音のテープループにタブラの音等が加わり、中近東風歌声のテープ音の断片も撒き散らされる曲で、シンセ音はA8ほど入っていません。マントラのような曲です。 久しぶりに聴いてみましたが、当時、聴き流しながら聴いていた時と異なり、じっくり聴いてみると、そこここにテープループ音が上手くハマっており、仕上がりを聴くと、流石Pyrolatorと言うべきミックスになっていますね。まだ、ボーナストラックでの聴き比べも面白かったです。多分、Klosowskiだけではここまでの音楽性は確立出来なかったのでは?と思います。逆に言うと、全体的にはPyrolator色も強いのですが、Klosowskiのテープループマシンによって、異化されており、そのバランスは絶妙ですね。今や、サンプラーなんて素人でも手に出来る機材ですが、この時代にこう言うアナログ・サンプリングによる音楽が世に出た意味は大きいですね! https://youtu.be/IihmgkcUboE?si=Xwig_-XSgn5RTeNn [full album] https://youtube.com/playlistlist=PL22Aa1wSmDcUFSSA7H5YIt3KXl-i2cABf&si=_Btq-jQltzPlSgIc #A.K.Klosowski #Pyrolator #Home-TapingIsKillingMusic #BureauB #2013年 #Reissue #Remastering #ATATAK #1985年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #HandMadeCassetteSampler #TapeLoopMachine #Brontologik #Experimental #Electro #SoundCollage #ObscureMusic #TechnicalInnovation #ZickZack #AlfredHilsberg
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pop Bureau B (ATA TAK) €20.00Dr K2
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Der Moderne Man “80 Tage Aus See”
漸く、入手しました。Der Moderne Manのファースト・アルバム”80 Tage Auf See (80ターゲ・アウス・ゼェー)”です。が、再発盤ということで、比較的入手や代金はそんなに困る程ではありませんでした。Der Moderne Manのバイオグラフィーは、前回までに書いてありますので、そちらをご参照下さい。Der Moderne Man (デァ・モダーネ・マン)は、1979に独ハノーバーで結成されていますが、本作品では、若干メンバーの入れ替えがあったようで、参加者は、Ziggy XY (Vo, Synth; 本名Michael Jarick; ミヒャエル・ヤリック), E. K. T. (G, Back-Vo; 本名Eckart Kurtz; エッカート・クルツ), Mattus (B, Back-Vo; 本名Martin Simons; マルチン・ジモンズ), Claudi H. (Drs, Piano, Kravierteile; 本名Claudius Hempelmann; クラウディウス・ハンペルマン)の4人です。バンドとしては、1984年に解散しています。担当楽器からも予想できるように、シンセとかが隠し味になったニューウェーブ調〜パンク調の楽曲が並びます。内容はA面8曲/B面7曲が収録。それでは、各曲についてご紹介しますね。 ★A1 “Der Unbekannte” (2:12)は、イントロが特徴的ですが、何と無く投げやりなVoとベースラインが特徴的もパンキッシュな曲です。 ★A2 “Telefonlied” (2:04)は、シンコペーションのドラムで始まる曲で、語り調のVoが乗る曲ですが、途中で歌う部分もあります。 ★A3 “Dreizehn” (4:04) は、ややレゲエ調のリズムを用いた曲ですが、Voは怒声〜呟きまで使いこなして、サビになると通常のロック調になり、途中でブレイクが入り、そこにSE的シンセが加わります。 ★A4 “Haarschnitt” (3:17)は、直線的Bのリフに、SE的シンセとピアノが絡むドラムレスな曲で、そこにVoが入ってきますが、ピアノのアレンジが何か変です。 ★A5 “Dauerlauf” (1:39)は、突進するようなストレートなパンクな曲で、投げやりでヘナヘナなVoは相変わらずですが、コーラスは良いですね。 ★A6 “Licht Und Dunkelheit” (3:45)は、やや凝ったイントロで始まり、反復するようなリフ回しの後、サビはコーラスワークとバタバタなDrsで乗り切る曲で、間奏にはピアノソロが!でも合っていないような!? ★A7 “Mitternacht” (1:48)は、Wireの”Pink Flag”に入っていそうな反復する曲で、地味ながら興味深いです。また間奏には変なシンセが入ります。 ★A8 “Gib Mir Den Tod” (4:08)は、珍しく歪んだGを使った曲で、Bが活躍しており、コーラスがグー! カズーのようなシンセ音が面白いです。 ★B1 “Farblich Gesehen” (3:13)は、やたら慌ただしいアップテンポの曲で、Drsはハードコアと言うよりもカントリー&ウエスタン調に近いです。ダレたかなと思ったら、最後にVoが「黒!」って叫んで終わります。 ★B2 “Heute” (3:03)は、ドラマチックな曲調ですが、如何せんシンセの音がショボ過ぎるインスト曲です。 ★B3 “Vergesslichkeit” (2:56)も、スパイ映画のサントラのようですが、ちゃんとパンキッシュな曲になります。サビのコーラスは良いですねー。 ★B4 “Flucht” (5:52)では、シンバルが響き渡り、Gの爪弾かれるイントロから、単調なリフでのパンクな曲へと移ります。間奏ではBソロも聴取できますが、最後は息切れで終わります。 ★B5 “Unmodern” (1:48)でも、歪んだGがリフを刻むアップテンポな曲ですが、Voはタイトルを何度も叫んでいます。 ★B6 “30 Grad - / 30 Grad +” (3:35)は、中々カッコ良いイントロで始まる曲で、Voにもやる気が出てきたようです(おいおい、やっとかよ!)。 ★B7 “Disco-Lied” (3:51)では、直立したリズムに、正気を帯びたVoが歌い上げるノリの良い曲ですのら最後はちょっとだけグチャグチャに! しかしながら、Der Moderne Manってこんなんだっけと、そのショボさにビックリしました。確か、VoのZiggy XYことMichael Jarickは、あのKosmonauntentraumに在籍していたのだと思いましたが、如何にもぶっきらぼうに歌っており、録音の性か、どうも説得力に欠ける感じがします。逆に、それが面白いとも思えるのかも知れませんが。なお、彼はこのアルバムの後に脱退しています。どうにも彼にとっては、不完全燃焼だったのではないでしようか?でもここら辺の脱力が下手ウマで面白いとも言えますが、皆さんどうでしょう?私はもう一度、セカンドとかを聴き直してみたくなりました! https://youtu.be/02nuhhwO_W0?si=9xW2mPX6f0lhB3Ip [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLpKx6HYPySaQZOqRdW_TnLo-4dyb2jQIR&si=wokcCV4d0sfEm9w9 #DerModerneMan #80TageAufSee #FirstAlbum #2019年 #RockersRecords #Reissue #1980年 #NoFunRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #NewWave #Synthesizers #ZiggyXY #E.K.T. #Mattus #ClaudiH.
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Rockers Records (No Fun Records) €15.00Dr K2
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The Blues Brothers (Blu-ray Limited Edition) (Steelbook)
映画『ブルース・ブラザース』の海外版ブルーレイ・リミテッド・エディション(スチールブック仕様) 発売:2014年5月/メディア:Blu-ray+DVD+Digital HD(ディスク2枚) メーカー:ユニバーサルスタジオ・ホームエンターテイメント スチールブック・パッケージのデザイン(イラスト)が気に入ってます。 【製品仕様】 ●133分の劇場公開版と148分のオリジナル版を収録 (オリジナル版は、ユニバーサル社の指示で短縮される前の初期編集バージョン。日本ではコレクターズ・エディションDVDなどに収録されています。) ●ボーナス・コンテンツは日本国内版Blu-rayと同じ、メイキング映像、誕生秘話、ジョンを偲んで、など。
映画、ブルーレイ ブルース・ブラザーズ ユニバーサルスタジオ・ホームエンターテイメント墨石亞乱
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映画『1941』オリジナル・サウンドトラック リミテッド・エディション(海外盤 2枚組CD)
『1941』SOUNDTRACK - LIMITED EDITION (2-CD SET) メーカー:LA-LA LAND RECORDS/品番:LLLCD1179/3500枚限定/定価:$29.98 ディスク1: 29曲、ディスク2: 23曲(計52曲)※解説書24ページ <曲目> [DISC1] Time: 77:08 THE FILM SCORE “1941” Main Title 1:36 Chrissie Takes AnotherSwim 4:38 Sub Commander / WildBill Kelso 3:44 Donna’s Obsession /Birkhead’s Pitch 2:59 Poppa’s Got a Gun 1:13 You Have Been Chosen / You, You, You 2:11 Capture of Hollis /Kelso Lost 3:08 The Crackerjack Box 1:30 The Sentries 2:17 The Escape of Hollis 1:17 More About Donna 1:02 The Count Down / Swing, Swing, Swing 4:41 The Brannigan 1:19 Here We Go 4:22 Kelso in Barstow 3:42 Service Tunes :50 Encounters :56 Kelso’s Attack / Deep in the Heart of Texas 3:15 Eat Lead 2:48 Defending the Homeland 1:46 Wally Saves Betty 2:00 Sound Off / StolenMotorcycle 4:23 Ward's Big Gun 1:45 Going My Way Sister 2:08 More Kelso :59 Taking Aim 1:10 The Ferris Wheel 3:08 The Tank Approaches /Finale 5:26 “1941” End Credits 6:18 [DISC2] Time: 78:06 THE 1979 SOUNDTRACK ALBUM The March From "1941" 4:11 The Invasion 8:20 The Sentries 3:31 Riot at the U.S.O. 1:18 To Hollywood and Glory 3:14 Swing, Swing, Swing 4:06 The Battle of Hollywood 5:39 The Ferris Wheel Sequence 1:29 Finale 6:16 (Total 1979 Soundtrack Album: 38:26) SOURCE MUSIC In the Mood H 3:43 Music by Joe Garland and Andy Razaf; Arranged by GlennMiller Shapiro Bernstein & Co. Inc. Jingle Bells 2:59 Music by James Lord Pierpont Down By the Ohio (Instrumental) 3:57 Music by Abe Olman / Jack Yellen Cromwell Music Inc / Jack Yellen Music Play-Off:15 Goodnight, Sweetheart 1:42 Music by Ray Noble, Jimmy Campbell, Rudy Vallee, and RegConnelly EMI Robbins Catalog Inc (Total Source Music: 12:40) ADDITIONAL MUSIC Promo Trailer 2:30 Sub Commander / WildBill Kelso/ Capture of Hollis (alternate) 4:23 The Escape of Hollis(alternate) 1:14 Kelso in Barstow (alternate) 3:43 Defending the Homeland(alternate) 1:06 Sound Off (alternate) 2:41 More Kelso (alternate):55 Finale (alternate) 3:04 "1941" End Credits(alternate) 6:55 (Total Additional Music: 25:54)
サウンドトラックCD ジョン・ウィリアムズ LA-LA LAND RECORDS墨石亞乱
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Male “Zensur & Zensur”
Maleと聞いて、ハッとするリスナーさんは、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)に詳しいか、Die Kruppsのファンの方ではないでしょうか!そうなんです。Male (メイル)は、Die Kruppsを結成する前に、Jürgen EnglerとBernward Malakaがやっていたパンクバンドなんですよ。そして、「独のThe Clash」であり、独逸で最初のパンクバンドです。 それで、ちょっとMaleのバイオグラフィーを書いておきます。Maleの結成は、1976年12月のDüsseldorfで、彼等はまだ高校生でした。初代ドラマーはFritjof Aurinでしたが、やがてClaus Ritterに代わります。それで、1977年3月にはライブ・デビューしており、1978年には、ベルリンの有名なクラブSO36でのパンク・フェスのオープニング・アクトをこなしています。それで翌年1979年には、本アルバムのオリジナルでもあるファースト・アルバム”Zensur & Zensur (ツェンズール・ウント・ツェンズール)”をリリースしています。これは、歌詞が独逸語のパンクとしては結構早い方でした。その後、1980年5月には、シングル”Clever & Smart”をRondoより出しており、また、その頃、Clashの独逸ツアーのサポートも務めています。1980年8月末には、バンド名をVorsprung (フォルスプルンク)と替えて、一度だけ、Belehrung Und Unterhaltungフェスでライブをやりますが、その後1981年初頭に、2つに分裂し、前述のようにEnglerとMalalaはDie Kruppsとして、残りのSchwaabとRitterは、Freunde Der Nacht (フロインデ・デァ・ナハト)として活動していくことになります(因みに、後者は10㌅Mini-LPを出して終わったようです)。また、Maleは1990年から幾度となく再結成をしており、2005年には”Deutschland Im Herbst"と言う新録アルバムも制作していますが、今のところ、発売はされていません。 以上が、Maleの略歴となりますが、本作品の内容として、LP1は、1979年にModell Musikからリリースされた限定ファーストLP”Zensur & Zensur”を丸っと全曲を、LP2のC1とC2は、1979年にRondoからリリースされた7㌅シングル”Clever & Smart”の2曲を、LP2のC3は、1995年にTeenage Rebel Recordsからリリースされたセルフ・コンピCD”Male”から1曲を、 LP2のC4は、1991年にTeenage Rebel Recordsからリリースされた7㌅シングル”Die Toten Hosen Ihre Party”から1曲を、LP2のD5, D6, D9は、1980年にKonnekschenからリリースされたコンピLP”In Die Zukunft”から3曲を、LP2のD7は、1990年にTeenage Rebel Recordsよりリリースされた7㌅コンピ・シングル”Ein Tausendstel Düsseldorf”から1曲をセレクトして収録されています。しかしながら、LP2自体は、1979年6月29日、Markthalle Hamburgでのライブ音源からなりますので、上記の曲以外は未発表音源かもしれません(特にクレジットに記載は無いです)。そして、本作品に参加しているメンバーは、Jürgen Engler (Lead-Vo [A1-A3, A5-B3, B5-D7, D9-D11], G, Back-Vo [A4, B4, D8]), Stefan Schwaab (Lead-Vo [A4, B4, D8], G, Back-Vo [A1-A3, A5-B3, B5-D7, D9-D11]), Bernward Malaka (B), Claus Ritter (Drs)の4人です。それでは、各曲について紹介していきましょう。LP2D面は、ライブ音源で曲もダブっていますので、まとめて紹介しますね。 ◼️LP1: Album “Zensur & Zensur” ★A1 “Bilk 80” (2:02)は、ドラムロールから始まるノリの良いパンキッシュな曲で、EnglerのVoが若々しくて微笑ましい。ちょっとだけラテンっぽい? ★A2 “Risikofaktor 1:X” (1:29)は、キレの良いGで始まるUKパンクな曲ですね。掠れ気味のコーラスが初々しいです。 ★A3 “Kontrollabschnitt” (2:13)は、コーラスから始まるパンク曲で、ちょっとだけポストパンク臭がします。 ★A4 “Zensur & Zensur” (2:35)では、掻きむしるGが何ともパンクな演奏を想像させる良曲です。途中のインスト・パートが何とも良いです。 ★A5 “1 Tag Düsseldorf” (4:08)は、Gの単音弾きからBが入ってくるスローテンポな曲ですが、4人のアンサンブルは段々と加速していき、ミニマルな展開で終始します。 ★A6 “Haftbefehl” (1:33)は、2流UKパンクの様な曲ですが、歌詞は独逸語です。 ★A7 “Vaterland” (2:31)は、ドコドコしたDrsで始まるパンキッシュな曲で、コーラスワークも微笑ましい。 ★B1 “Polizei” (1:59)は、Gのリフで始まるノリは良いが、やや重めのBが効いたパンクソングで、結構カッコ良いです。コーラスパートも絶品です。 ★B2 “Ampelstadt” (1:31)は、アルペジオGから始まり、ブレイクの後、疾走するパンクソングで、何となく、The Clashの1stに入っていそうな曲です。 ★B3 “Grosseinsatz” (2:40)も、The Clashの1stを想起させるような曲調のパンクソングです。荒い音は録音の性かな? ★B4 “Zensur-Dub” (3:13)は、サイレンと共に、レゲエ調&過剰なエコーの掛かったダブな処理が為されたゆったりした曲です。 ★B5 “KH 3” (1:21)は、分厚い音の壁から成るパンクソングです。疾走感も抜群です。 ★B6 “Erinnerungen” (2:38)は、Bのリフから始まるラテン調のインスト曲で、2本のGの絡みが秀逸です。 ★B7 “Planspiel” (2:49)は、爆発するエナジーをビシバシ感じるパンクソングで、EnglerはやっぱりJoe Strummerを意識していたのかな? ◼️LP2: Singles & Live Tracks ★C1 “Clever & Smart” (2:33)は、The Clashの3rdに入ってそうな、ソフイストケートされたパンクソングですが、最後でダブっぽいミックスになります。 ★C2 “Casablanca” (3:59)は、指パッチンのリズムに合わせたスパイ映画のサントラみたいな曲で、Voも抑制的に歌っており、エコーも効いて、雰囲気抜群! ★C3 “Sirenen” (1:59)では、サイレンと共に疾走感のあるパンキッシュな演奏が繰り広げられています。カッコ良いです! ★C4 “Shit Family” (0:35)は、掛け声一発、ハードコア並みの速さで、弾丸のように演奏され、あっと言う間に終わります。 ★D1 “Bilk 80 (live)” (2:02) ★D2 “Grosseinsatz (live)” (2:40) ★D3 “KH 3 (live)” (2:18) ★D4 “Ampelstadt (live)” (1:48) ★D5 “Vaterland (live)” (2:28) ★D6 “Sirenen (live)” (2:08) ★D7 “Polizei (live)” (2:05) ★D8 “Zensur Zensur (live)” (2:43) ★D9 “Risikofaktor 1:X (live)” (1:40) ★D10 “Kontrollabschnitt (live)” (2:19) ★D11 “1 Tag Düsseldorf (live)” (3:58) ラジカセでエア録音なのかな?音の分離がそれ程良くはないですが、寧ろ、1979年のライブ音源を今現在、聴く事が出来ると言うこと自体が凄く貴重だと思いますので、そこは差し引かなきゃと思います。ライブは本当に熱いですね!アレンジもスタジオ録音と大幅には変わっていません。結構、どストレートにぶっ飛ばしているところに好感が持てます。 ここまで聴いてきて、Maleは、UKパンクの影響を強く受けたパンクバンドではなかったのかなと思います。特に、The Clashのファースト・アルバムに影響されているようです。シングル曲は、The Clashの”London Calling”に入っていても違和感の無いような曲もあり、Engler達のルーツを垣間見る事が出来て、興味深かったです(実際、The Clashの独ツアーにはサポート・アクトとして帯同しています)。あと、録音に関しては予算の関係もあったとは思いますが、ちょっとプアで、2流UKパンクバンドのシングル或いはアルバムを聴いているような錯覚もあり、そこはちょっと残念でしたね。しかしながら、Englerが、1976年にして既に英国のパンク・ムーブメントに反応しているところに、彼の嗅覚の良さを感じますね。また、このようなパンクバンドから、Malakaと共にDie Kruppsを作り、更には、EBM〜インダストリアル・メタルと言われる新ジャンルまで進化をするとは、まさか、彼等も思ってはいなかったでしょう(しかしながら、思い返すと、Die Kruppsの”Stahlwerksynfonie”のミニマルさは、A5 “1 Tag Düsseldorf”のミニマルさから来ているのではとも思えます)。兎に角、ジャーマン・パンクに興味のある方はマストですね❗️ [live in Düsseldorf 2018] https://youtu.be/Gm9h_ECqQ_U?si=e0ZMQfJkJhpwnmb0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ni4rNZLvaFEB694vPPiBjMsqjJ9c9kh38&si=Pz2fnB5mDDDEnhmB #Male #Zensur&Zensur #TapeteRecords #2020年 #Reissue #Remastering #ModellMusik #1979年 #Rondo #TeenageRebelRecords #Studio&LiveTracks #2LPs #FirstAlbum #Singles #CompilationTracks #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #GermanPunk #Vorsprung #DieKrupps #JürgenEngler #StefanSchwaab #BernwardMalaka #ClausRitter
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records (Modell Musik) €37.49Dr K2
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Östro 430 “Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)“
とうとう、究極のÖstro 430 (エストロ430)のセルフ・コンピ・アルバムを入手しました。最近、新譜を出して、NDW好き界隈で話題となった(と思う)Östro 430のファーストとセカンド・アルバムに、シングルやコンピへの収録曲をコンパイルした2枚組LPをやっと入手しました。この偉業は、音源を管理し、リマスタリングを施し、実際に配譜した、元Die ZinnförsterのTom Morgensternによるものです(現在は、音源管理とマスタリングの会社TMProductionsを運営しています)。ギターレスの女性パンクバンドÖstro 430のバイオグラフィーについては、前回書きましたので、そちらをご参照下さい。それで、本作品の内容ですが、LP1のA1-B6は、1983年のセカンド・アルバム“Weiber Wie Wir (ヴァイパー・ヴィ・ヴィル)”を丸っと全曲、LP2のC1-C2は、1982年リリースの唯一のシングル“Vampir (ファムピール)”の両面2曲とLP2のC3-D4は、1981年リリースのファースト・アルバム”Durch Dick & Dünn (デュルヒ・ディック・ウント・デューン)”を丸っと全曲、更に、LP2のD5-D7は、1980年リリースのコンピレーション・アルバム“Schallmauer Sampler”の収録曲を全曲をコンパイルした、彼女達の1980年代初頭のリリースを全て収録しています。それで、メンバーについては、コアメンバーのMartina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger(Kbd)以外にGisela Hottenroth (B [A1-C2]), Birgit Köster (Drs [A1-C2])とOlivia Casali (B [C3-D7]), Marita Welling (Drs [C3-D7])とがそれぞれ参加しています。それでLP1にはA面5曲/B面6曲が、LP2にはC面6曲/D面7曲が収録されています。では、各曲についてご紹介していきましよう。 ◼️LP1: “Weiber Wie Wir” ★A1 “Dallas” (3:02)は、強靭なビートといきなりのシンセのリフで始まり、Weithの力強いVoから成る曲で、結構キャッチーです。 ★A2 “Vampir” (3:15)も、アップテンポの曲ですが、程良いSaxと吐き捨てるようなVoから成り、また、Bのリフも効いてます。 ★A3 “Sei Lieb” (2:57)は、ややコミカルさも感じられる陽性のパンキッシュな曲ですが、Voは強力です。Saxも良い塩梅です。 ★A4 “Triebtäter” (3:03)は、一転、スローな曲で、アコーディオンらしき音が中心となっていますが、Voには力が籠っています。やがてテンポアップになったりしますが、ブレイクを挟んで元に戻ります。 ★A5 “Normal” (3:06)は、やはりシンセのリフで始まるアップテンポな曲で、野太いVoと掛け声のようなコーラスの掛け合いが絶妙です。Bのリフも良きかな。 ★B1 “Sonntag” (4:55)は、重めのゴーゴーのリズムにポリシンセとSaxが乗る曲で、Voはやや捨て鉢っぽくて、それがまた魅力的です。 ★B2 “Keine Krise Kann Mich Schocken” (3:40)は、表題曲で、エレピとSaxとリズム隊でいきなり始まりますが、Voはやはり力強いので、恐らく歌詞に思い入れがあるのでは? ★B3 “Mabel” (2:21)は、ロッケンローなBのリフと速めのテンポのDrsで始まり、KbdとSaxとVoにコーラスと言うノリの良い曲です。 ★B4 “Meerschweinchen” (2:35)は、直線的なビートとシンセに、やはり力強いVoが被り、サビではコーラスも加わります。Bの音色がゴリゴリでカッコ良いです。 ★B5 “Randale Und Bier” (1:39)も、アップテンポな曲で、Saxも入りますが、Voとコーラスが絶妙で、シンガロング・パートもあります。 ★B6 “In The Mood” (1:36)は、シンセによる既知の曲の演奏に、Saxが斬り込んできますが、やがて、一丸となってのロッケンローなアンサンブルになります。 ◼️LP2: Single & “Durch Dick & Dünn” & Compilation “Schallmauer Sampler (D5-D7)” ★C1 “Vampir (single version)” (3:13)は、別バージョンですが、こちらの方が全体的にシャープな感じがします。Bのゴリゴリ具合もVoの力強さは勿論、ポリシンセも絶妙です。 ★C2 “Meerschweinchen (single version)” (3:17)は、スローなビートで始まり、Vo一声、アップテンポのパンキッシュな曲になります。シンセの音が結構効いていますが、全体的の印象は軽めな仕上がりです。 ★C3 “Das Quietschende Bett” (2:42)は、ポストパンクのようなビートとエレピに、パンキッシュなVoが加わる曲で、彼女らの元々の音楽を聴くことが出来ます。 ★C4 “Sechzehn” (2:50)も、代表的な曲で、エレピにパンクなビートと言う組合せですが、Voは相変わらず力強く、Saxも荒いです。 ★C5 “Sexueller Notstand” (2:47)では、忙しそうなDrsとビートをキープするBとエレピのリフに、強靭なVoが加わり、間奏にはSaxも! ★C6 “Plastikwelt” (2:54)は、ロータムを多用した重めのビートで、メインVoは力強いですが、コーラスは呟きのようで、その対比が面白いです。 ★D1 “S-Bahn” (2:47)は、手数の多いDrsとドライブするBとガナり散らすVo、それからやや引っ込んだエレピから成る曲で、結構荒削りです。 ★D2 “Ich Halt' Mich Raus” (2:19)は、Saxとエレピをメインにしたビート感のある曲で、Voは相変わらずドスが効いてます。 ★D3 “Idi Otto” (2:44)は、ブリブリのBで始まり、エレピとDrsに合わせて、ちょっとロッケンローな曲となっており、Voの存在感はやはり凄いです。 ★D4 “Zu Cool” (2:44)でも、ブリブリのBと器用なエレピとDrsをバックに、Voはガナるように歌います。 ★D5 “Sexueller Notstand (version 1)” (3:03)は、バージョン違いですが、こちらの方がややスローで、エレピの音が前に出ていますね。Voは相変わらずです。 ★D6 “Triebtäter (version 1)” (2:16)も、バージョン違いですが、エレピを使っているだけで、かなり印象が異なります。アレンジも変えているようで、よりプリミティブです。 ★D7 “Too Cool” (2:59)は、恐らくD4の元曲だと思いますが、全員で歌っている所が一番の違いですかね。まだ、この曲ではそれ程パンキッシュではないです。まろやか⁈ LP1では、シンセも多用されていることもありますが、パンキッシュなニューウェーブ色の濃い出来になっており、個人的にはかなり楽しめました。一方、LP2のC3-D4(ファースト・アルバム)は、個人的には、思い入れのあるサウンドで、確かに拙い演奏なんですが、エレピの使い方が流石と言うか特徴的で、パンクと言うよりもポストパンクな感じが強いんですよね。LP2のC1-C2のシングル・バージョンは、より荒削りでパンクっぽいのですが、LP1のセカンド・アルバムの音と比べるとやや音が薄い感じがします。しかし、パンクを意識しているのはビンビンに伝わってきます!LP2のD5-D7は、多分ちゃんとしたエンジニアも付かずに録音したのではないかな?と感じますね。皆んな、最初はそうだもの。しかしながら、ギターレスで、代わりにエレピとかシンセと言う「異形のパンク」を今まで続けてきたÖstro 430は本当に凄いと思います❗️なので是非この盤で彼女らのパンクを体験してみて下さい!新譜も宜しく! [live “Sexueller Notstand” in Hönhie Fes. 2023] https://youtu.be/hx5_4WnuEy8?si=Ou2w_PnACfdpBLGf [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mgRo9-5mjnahmApmbWgPzCkOOpPkIUdBU&si=plPR9iwF2nr798F2 #Östro430 #KeineKriseKannMichSchocken #DieKomplettenStudioaufnahmen1981-1983 #SelfCompilationAlbum #2LPs #Remastering #Compiler #TomMorgenstern #1981-1983年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #FemalePunk #GuitarlessPunk #FirstAlbum #SecondAlbum #Single #CompilationTracks #MartinaWeith #BettinaFlörchinger #GiselaHottenroth #OliviaCasali #BirgitKöster #MaritaWelling
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Die Doraus und Die Marinas “Die Doraus Und Die Marinas Geben Offenherzige Antworten Auf Brennende Fragen”
ファースト・アルバムで、世界のロリコン・リスナーに衝撃を与えたDie Doraus & Die Marinasですが、今回は、この名義でのセカンド・アルバム”Die Doraus Und Die Marinas Geben Offenherzige Antworten Auf Brennende Fragen”(それにしても長いタイトル!「DorausとMarinasは、どんな炎上案件にも寛大な心で答えますよ」と言う意味らしい)を紹介します。私の購入したのは、Bureau Bによる再発盤の方です。この頃のAndreas Dorauには、私それ程の興味は無かったのですが、去年、彼のソロ名義のアルバムを聴いて、やっぱり、最初からちゃんと聴かなきゃと思い、聴いていなかったDie Doraus & Die Marinasのセカンド・アルバムを入手しました。一時期、アイドル的にもてはやされていたDorauですが、メジャーからのリリースになっており、今回は、ATA TAKやLost Gringos, Ja Ja Jaのメンバーの協力を得て、独自のポップ路線へと向かおうとしています。彼のバイオグラフィーとかは前回、書きましたので、詳しくはそちらをご参照下さい。今回は、首謀者としてAndreas Dorau以外に、Jürgen Keller (B), Moritz von Osswald (Drs), Christian Kellermann (Sax), Young-Hack Chi (Synth), Helge Gabrecht (Trumpet)が参加しており、彼等以外に、スタジオ・ミュージシャンのFrank Samba (Ja Ja Ja), Pete Jeckyll (Lost Gringos), Ralf Nowi, Rolf Albrichもヘルプで参加しています。なので、上述のスタジオ・ミュージシャンをまとめて、Die Dorausとし、女性コーラス隊(クレジットはされていない)をDie Marinasとしているようです。そして、Der PlanのFrank FenstermacherとPyrolatorことKurt Dahlkeがプロデュースをしています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Die Welt Ist Schlecht” (3:03)では、ノリノリのリズムに、若きDorauや女性コーラスが童謡ポップ調に歌っています。コーラス最高ですね。 ★A2 “Agent” (2:18)では、スラップ奏法もキメるBを含むリズム隊と豪華なホーン隊をバックに、Dorauが歌いまくってます。女性コーラスも良い感じです。 ★A3 “Feierabend” (2:31)では、リズム隊とホーンとオルガンをバックに、Dorauが歌い、時に入るアコーディオンや口笛が絶妙です。歌謡曲調?アニソン調? ★A4 “Zu Spät” (3:58)では、アコギのアルペジオとKbdに合わせて、女性(?)Voがしっとり歌っており、間奏のGやFluteも絶妙です。やがてリズム隊も入ってきます。 ★A5 “Polizist” (3:09)は、性急なテンポのリズム隊と若きDorauのVoとホーン類から成るポップな曲で、隠し味にシンセや女性コーラスが入ってきます。 ★A6 “Guten Morgen” (5:19)では、緩めのファンクなリズム隊に、呟くようなVoが入ってきます。間奏のホーン類やシンセもグー! ★A7 “Grosser Bär - Kleiner Bär” (3:17)は、簡素なリズム隊と女性コーラスに、若いDorauのVoが入ってくる曲ですが、ホーン類や鉄琴も良い味を出しています。 ★A8 “Texas” (3:30)は、いきなりバンジョーで始まっなら、直ぐにテープ操作した後に、何ちゃってカントリー調ポップソングになります。歌詞は勿論独逸語です! ★B1 “Fatme” (3:47)は、中近東風のGメロディで始まりますが、基本は子供ディスコな曲で、ホーン類や女性コーラスもバッチリです。 ★B2 “Satellit” (3:39)は、未来的なシンセのパルス音とトランペットで始まり、やがて、Dorauの初々しいVoとポップな曲調が見事にハマっている曲です。 ★B3 “Sandkorn” (3:32)は、アコースティックな楽器による曲で、ちょっとビックリします。幼なげなDorauのVoが何とも良い雰囲気です。 ★B4 “Die Welt Ist Schlecht (Dub)” (6:28)は、A1のダブ曲で、もうやりたい放題です。逆回転やサンプリングやVoのディレイ処理等々。それでもポップに聴かせるのは、彼の才能ですね。 ★B5 “Kleines Stubenmädchen” (3:40)は、シンセBで始まりますが、可愛いらしい曲調と女性Voによるポップソングに仕上がっています。間奏のストリングスが程良い感じです。 ★B6 “Katharina” (4:00)は、シンセBと生Drsの リズム隊とピアノを背景に、変調Voが入る曲で、ちゃんとポップソングとして成立しているのが、Dorauらしいです。 ★B7 “Höllentingeltangel” (2:53)は、性急なビートとホーン類(?ストリングス・シンセ?)から成る曲で、変調Voで歌いまくっていますが、これは既知の曲のセルフ・カバーですね。 Dorauのソロ名義よりも、意外と女性コーラスや女性Voも使っていて、その分量が何とも良い塩梅になっており、今で言う「地下アイドル」っぽいかな?と感じました。やっぱりDie Marinasはあるんだなと!それにも増して、Dorauの作曲能力の凄さが感じられ、所謂「Andreas Dorau節」と言うべき節回しと引き出しの多さとアレンジが優れていると実感しました。後、Dorauの声がまだ幼い感じが残っており、それが何とも言えず、気恥ずかしいような気がします。まぁ人それぞれだとは思いますが。この作品をもって、Die Doraus & Die Marinas名義での音源は終わります! https://youtu.be/ZCXB2K5p-Fw?si=Qb7am7fOwM-J6x4z [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k1IpGjoDGgkMrCN5jgj9fi9JGLCUP2PE8&si=lU0JzCr1shxXNxot #DieDorausUndDieMarinas #DieDorausUndDieMarinasGebenOffenherzigeAntwortenAufBrennendeFragen #BureauB #2012年 #Reissue #CBS #1982年 #SecondAlbum #DieMarinas #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #NewWave #PopSong #FemaleChorus #AndreasDorau #JürgenKeller #MoritzVonOsswald #ChristianKellermann #Young-HackChi #HelgeGabrecht #StudioMusician #FrankSamba #PeteJeckyll #RalfNowi #RolfAlbrich #Producer #FrankFenstermacher #Pyrolator
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『吸血鬼ブラキュラ』Tシャツ
映画史上最もファンキーでソウルフルな黒いドラキュラ、『吸血鬼ブラキュラ』('72年/米)のTシャツです。 '70年代初頭の香りがプンプンに漂う、B級ここに極まれりなブラック・スプロイテーションですが、 現在でもヒップホップ系のクラブ界隈で語り継がれる、愛すべき一本です。 こちらは、モノクロプリントですが、他にもセンスの良いデザインが沢山あるので、今後も追っていきたい作品です。 https://youtu.be/lKgcLOOW-3Y?si=t8p0bw4PiKP1Y8oX
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Nash The Slash “And You Thought You Were Normal”
またまた来ました、加の「1人Residents」或いは「覆面ヴァイオリニスト」ことNash The Slashを入手しました!今回は、5枚目のアルバム”And You Thought You Were Normal”です!ですが、オリジナルではなく、再発盤なので、2枚組となっており、かつD面にはエッチングが施されていると言う、ちょっとお得なブツです。Nash The Slashのバイオグラフィーについては、既に書いてありますので、そちらをご参照下さい。今回も、元のアルバムは、彼自身のレーベルCut-Throat Recordsから1982年に出ていますが、私が購入したのは、先述のように、同じ加トロントのレーベルArtoffact RecordsとStorming The Baseとからの再発盤で、LP片面分ボーナストラックが付いており、かつD面にはエッチングが施されています。ボーナス・トラックと言う意味では、Bandcampのが一番多いのかな?今回も彼1人で制作されているようです(クレジットには書いてありません)。LP1にはA面5曲/B面6曲が、LP2にはC面4曲が収録されています。それでは、各曲をご紹介していきましょう。 ◼️LP1: ★A1 “Normal” (3:30)は、ディストーションを掛けたMandolin (彼はGを使わず、電気Mandolinにディストーションを掛けていますので、以下「DE-Mandolin」と表記)にディスコなマシンドラムとシンセが乗ってきて、時にSEなシンセ音も加わる曲で、シンプルなコード進行ですが、中々聴かせてくれます。 ★A2 “Pretty Folks” (3:32)は、いきなり彼の独特のVoとSynth-Bから始まりますが、強力なマシンリズムにシンセが乗ってきて、すぐさま、彼のポップな世界に引き込まれます。鉄琴も良い味を出しています。 ★A3 “The Hypnotist” (4:09)は、忍び寄るシーケンス・ベースにシンセやDE-Mandolinが乗るインスト曲ですが、ディレイを掛けたE-Vlnを弾きまくっており、一瞬「お前はHeldonか⁈」と突っ込みたくなります。 ★A4 “Citizen” (3:56)では、四つ打ちマシンリズムに、美麗なシンセと彼の切迫詰まったVoが入ってきて、極上のシンセ・ポップを楽しめます。間奏はDE-Vlnかな? ★A5 “In Search Of Prey” (2:16)は、太いSynth-Bのシーケンスとマシンドラムに、浮遊感あるシンセとピコるシンセが被ってくるミニマルなインスト曲です。 ★B1 “Dance After Curfew” (3:49)では、E-Vlnの爪弾きと重いリズムで、タイトルを繰り返す変調Voが入ります。あと彼は、DE-Mandolinを弾いているようです。手弾きシーケンスも冴えています。 ★B2 “Animal Jamboree” (4:06)は、重い持続音に「動物の鳴き声」風シンセが加わり、次第にリズムも入ってきて盛り上がるインスト曲です。 ★B3 “Remember When” (2:43)は、DE-Mandolinとシンセの浮遊から始まり、やがて手弾きシーケンスとシンセによるメロディも加わりますが、何処か悲しげな雰囲気です。 ★B4 “R.S.V.P.” (3:58)は、目まぐるしいシーケンスと彼のVoとストリングス・シンセから成る曲で、緩急の付け方が上手く、全く聴き飽きません。寧ろ、ダウンする音階パートがカッコ良いです。 ★B5 “Slag” (0:35)は、SE的シンセによるスケッチで、宇宙戦艦ヤマトの艦内のような感じです。 ★B6 “Memories” (3:33)は、ややアフリカンなマシンリズムに、重く暗めのシンセによるメロディが乗る曲ですが、これも悲しげなインスト曲になっています。 ◼️LP2: ★C1 “Vincent's Crows” (5:04)は、優しく悲しげなVoと、そのバックのゆったりしたマシンリズムと優しいシンセとSynth-Bから成る曲で、DE-Mandolinも冴えています。間奏のソロはE-Vln? ★C2 “Stalker” (5:18)は、切迫したシーケンスとSE的シンセに始まり、強靭なマシンリズムとDE-Mandolin及びシンセから成るインスト曲で、アレンジの上手さが良く分かりますし、カッコ良いです! ★C3 “Lake Ontario Suite (PT.1)” (1:24)は、優しく淡いシーケンスとシンセのメロディに溶ろけそうな小曲です。 ★C4 “Lake Ontario Suite (PT.2)” (2:04)は、Tangerine Dreamっぽいシーケンスに、軽めのマシンリズムと明るいシンセから成る曲で、本アルバムの最後に最適だと思います。 ★D: エッチング加工 本作品では、彼のVoが入っている曲が少なく、ちょっと残念な気もしましたが、逆に、インスト曲だと、演奏能力やアレンジ力がもろ分かってしまいますので、その意味では、彼の音楽の才能を存分に楽しむことが出来ましたし、それはそれで良かったと思います。まぁ、いつもの「Nash The Slash節」なんですが、一聴して分からせてしまう程の完成度とエキセントリックなアレンジが炸裂していますね。彼のトレードマークのE-Vlnが入っていたかどうか迄は分かりませんでしたが、それでも、やはり彼のポップネスをビンビン感じられ、傑作だと思います。もし、多少なりとも興味を持った方は、一度聴いてみてはどうでしょうか? https://youtu.be/-SrzEbbQ_vc?si=g1cd_ApEUnnC6aBC [オマケ: B1 “Dance After Curfew” live 1985] https://youtu.be/S6VKC1QXq1o?si=yf-M6Q3hMZk1IWt3 [BandcampのURLも貼っておきます] https://nashtheslash.bandcamp.com/album/and-you-thought-you-were-normal #NashTheSlash #AndYouThoughtYouWereNormal #ArtoffactRecords #StormingTheBase #2017年 #Cut-ThroatRecords #1982年 #Reissue #Remastering #2LPs #Etching #5ThAlbum #Electro #SynthPop #ElectricViolin #DistortedElectricMandolin #Synthesizers #JamesJeffreyPlewman
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Hans-A-Plast “s/t”
Hans-A-Plast (ハンズ・ア・プラスト)とは、独Hannoverで、1978年に結成されたパンク・バンドです。当時は、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)が押し寄せてきた時期でもあり、その一つのバンドと捉えられることが多かったですね。彼等は、1978年のNo Fun Festivalに出演しようと思い、女性VoにSlimeに居たAnnette Benjaminを加えて、出演したのがキッカケで、翌年には、セルフ・タイトルのファースト・アルバムであり、本作品でもあるアルバムを出しています。1979年に、このアルバムは、Lava Recordsから出ていますが、これは米国向けレーベルであったようで、1980年には、独のNo Fun Recordsから同じ内容でリリースされています。Hans-A-Plastのバイオグラフィーは以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。 それで、このファースト・アルバムでのメンバーは、Annette Benjamin (Vo, Sax), Jens Meyer (G), Micha Polten (G), Renate Baumgart (B), BettyことBettina Schröder (Drs, Vo), Phil Luland (Vo; 実はLiveMixer)の6人組ですが、クレジットでは、Willi (変わり者)もメンバーだったみたいです。内容は、A面7曲/B面6曲となっています。では、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Rock'n Roll Freitag” (1:28)は、元気一杯でアップテンポのパンキッシュな曲で、一発目から飛ばしていきますね。 ★A2 “Lederhosentyp” (2:00)は、浮遊感のある女性Vo/コーラスから始まり、その後、お得意のパンク・サウンドをぶちかましてくれます。後半のBenjaminの奇声も中々ハマってます。 ★A3 “Für 'Ne Frau” (1:57)は、ツービートで走り回るハードコアの原型みたいな曲ですが、間奏のGソロがなんか変です。 ★A4 “Monopoly” (2:03)は、分厚いパンク・サウンドで、独語歌詞が良くマッチしています。それにしても、間奏のGソロでの不協和音はわざとなのかな? ★A5 “Teenage Traum” (2:45)は、口笛で始まり、ポップ・ミュージックかなあと思っていたら、サビはしっかりパンクでした!後半のコーラスワークも面白いです。 ★A6 “Rank Xerox” (2:37)は、ロータムのややスローなリズムで始まりますが、直ぐにお得意の軽快なパンク・サウンドに取って代わります。Benjaminの早口独逸語Voは面白いですね。 ★A7 “Es Brennt” (4:03)では、始め、Benjaminの語るようなVoと唐突なGノイズなんかが続きますが、やがてビートが生まれ、フリーキーなGも入ってきます。Benjaminの笑い声やしつこい位の歌詞の反復なんかもあって、ちょい実験的な曲です。 ★B1 “Starfighter” (2:43)は、スライド奏法のGなんかも含むポストパンクな曲で、A面よりもNo Wave的です。投げやりなVoもグーだし、最後のぐちゃぐちゃ具合も面白いですね。 ★B2 “Polizeiknüppel” (2:53)も、パンキッシュな曲で、疾走感もあってカッコ良いですね。間奏の銃撃音は、「警棒」って曲だからかな? ★B3 “Man Of Stone” (2:22)も、パンクよりもポストパンクな曲で、コーラスワークも冴えています。Benjaminの早口Voは結構な特徴ですね。 ★B4 “Amerikaner” (4:00)は、4拍子に3拍子のパートが組み合わさった不思議な曲で、寧ろ、Alternative TVのようなポストパンクなトラックで、メンバー各人のアイデアで演奏が駆動しています。 ★B5 “Hau Ab Du Stinkst” (2:44)は、一転、パンキッシュな曲で、Bのドライブ感がカッコ良いです。Benjaminの弾けっ振りも素晴らしいです。 ★B6 “O, O, O” (1:58)は、B→Drs→Gの順で音が厚くなり、そこにVoも加わり、ストップ&ゴーを繰り返しながら、最後はふにゃふにゃになります。 以前に紹介したライブ盤のことをすっかり忘れていましたので、今回、初めてスタジオ・アルバムを聴いて、「おっパンクじゃん!」と再認識した次第です。それでも、全曲パンクと言う訳ではなく、程良く実験的なことを組み入れており、それが、Benjaminの若気の至り?と言うか瑞々しさと相まって、相乗効果を成しているなあと感心してしまいました。それにしても、Benjaminのちょっとハスキーな声質は、個人的には好みです。しかし、Gが2人もいるのに、そんなに音が分厚くないのも、ちょっと不思議でしたね。まあ、1978年録音で、かつ独逸と言うことで、英国みたいなストレートなパンクでは無く、独逸らしいユーモアの粉を振りかけたパンク〜ポストパンクな作品になったのではないでしょうか?そんな意味でも興味深いので、もし見つけたら、ゲットして下さい❗️ https://youtu.be/wkUY6q5jIVk?si=NkOaRwa-do5BkCZk [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nxasK5dsz6k12dO15bAF1cJS6qeD2lMZM&si=crvIBBPltJ4a104L #Hans-A-Plast #FirstAlbum #LavaRecords #1979年 #NoFunRecords #1980年 #Reissue #2023年 #TapeteRecords #Hannover #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #PunkRock #AnnetteBenjamin #JensMeyer #MichaPolten #RenateBaumgart #BettinaSchröder #PhilLuland #Willi
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records (Lava Records) €28.95Dr K2