-
Shi-Shonen “Harvest”
何故か、聞いたことのある名前だなあと思って、中古屋で購入したのが、Shi-Shonenのマキシ・シングル”Harvest”でした。当時は、バブルも弾けて、シャレ乙ニューウェーブは廃れていたこともあり、聴いても余りピーンと来なかったので、今回、聴き直してみることにしました。それで、先ずは、彼等のバイオグラフィーを調べてみました。元々は、戸田誠司が、中央大学在学中に、渡辺等、友田真吾らと、極東通信と言うバンドを結成し、シンセを用いた宅録テープコンテストで多数入賞し、そこへ、福原まりが1981年秋に参加しで、Shi-Shonenと改名して活動を本格的に行います。日本Columbiaのディレクター三野明洋に見出され、1983年2月21日に、日本Columbia傘下のレーベルShan-Shanより、シングル”嗚呼上々”と、本作品でもある12インチ・マキシシングル”Harvest”の同時発売でメジャー・デビューを果たしています。また、彼等は、芸能事務所アミューズに所属し、TV音楽番組”アップルシティ500”などにも出演しています。1985年には、テイチク内で細野晴臣が立ち上げたレーベルNon-Standardに移籍し、同年5月にファースト・アルバム”Singing Circuit”を、また12月には12インチシングル”Do Do Do”をリリースしていますが、1986年2月の草月ホールでのライブを最後に、渡辺と友田が脱退し、同年7月に戸田と福原の2人ユニットとして、最後のアルバム”2001年の恋人達”を発表しています。しかしながら、その福原も脱退したり、レーベルの方も活動が鈍ってきたりした為、1987年秋にバンドは消滅します。 と言うのが、Shi-Shonenの略歴となります。それで、今回は、彼等のファースト・マキシシングル”Harvest”を紹介しますが、この時のメンバーは、戸田誠司 (Vo, G, Kbd, Sax), 福原まり (Vo, Kbd), 渡辺等 (B), 友田真吾 (Drs)で、立花ハジメ (Horn), 矢口博康 (Horn), Robin Thompson (Horn), MOMO (Horn)がゲスト参加しています。それでは、各曲についてご紹介しますね。 ★A “Harvest (Long Size)” (6:28)は、Chakraをもう少しシャレ乙にしたかのような曲で、Bの存在感が凄いのは勿論、似非中華風のアレンジやゴージャスなホーンの導入も聴くことができます。福原まりがVoですね。途中で突然、シンセ主体のアンビエント調の曲にカットインしますが、また元に戻ります。 ★B1 “今天好” (4:06)は、中華風ニューウェーブなんですが、Voは戸田誠司がやっています。アコギも使って、ちょいスカのリズムも取り入れています。相変わらず、Bはブリブリしています。因みに、作詞はなかにし礼です。 ★B2 “叛乱-ロマンス-” (4:05)も、中華風ニューウェーブですが、テンポは早めで、Voは戸田誠司がやっています。この頃のニューウェーブって何としても、シンセと中華音階を結びつけ易かったのですね。リズム隊が強靭で、タイトな演奏になっていますね。 まぁ、ここら辺の後続バンドは、初期YMOの影響を拡大解釈したのかなぁと思いますね。それが良いのか悪いのか、良くは分かりませんが、個人的には、YMOは、”BGM”と”Technodelic”しか評価していない私にとっては、Shi-Shonenは、これで充分かなと思いました。この如何にも垢抜けた感じが、返って「産業ロック」に思えますね。でも、戸田誠司は一時期、Yapoosにも入っていたみたいですし、福原まりや渡辺等もソロ等で最近まで活動していたみたいなので、気になる方はチェックしてみてはどうでしょう? A “Harvest (Long Size)” https://youtu.be/OBVFRI1GFaE?si=9Weqci9NKz1X5vzC B1 “今天好” https://youtu.be/Pbh4wY7MLfA?si=kZ413ZDxMsy9yL9Z B2 “叛乱-ロマンス-” https://youtu.be/aW9fUdo7jHY?si=9ycBSm0H_LgKIh-G #Shi-Shonen #Harvest #Shan-Shan #Columbia #12inchEP #Japanese #NewWave #中華風 #SynthPop #Synthesizers #戸田誠司 #SeijiToda #まり #MariFukuhara #渡辺等 #HitoshiWatanabe #友田真吾 #ShingoTomoda #Guests #HornSection and #立花ハジメ #矢口博康 #RobinThompson #MOMO
New Wave / Synth Pop Shan-Shan / Columbia 不明Dr K2
-
Gaznevada “Sick Soundtrack”
これも、何で買ったのか?謎の1枚です。伊のGaznevada (ガズネウァグ?)のセカンド・アルバム”Sick Soundtrack”を今回は紹介しましょう。余りに無知だったので、ちょっと調べてみました。元々は、イタロ・ディスコの古典とも呼ぶべき曲”Special Agent Man”や”I.C. Love Affair”で人気が出たバンドとして有名になったのですが、その元は、パンク/ニューウェーブ/ノーウェーブな領域から始まったミニマル/シンセウェーブ・バンドなんです。バンドは、1977年、伊ボローニャで結成されており、その時のメンバーは、Billy Blade (本名: Alessandro Raffini; Sax, Kbd, Vo), Andy Droid或いはAndrew Nevada (本名: Giorgio Lavagna; Vo, Electronics), E. Robert Squibb (本名: Ciro Pagano; G), Bat Matic (本名: Marco Dondini; Drs), Johnny Tramonta (本名: Gianpietro Huber), Nico Gamma (本名: Gianluca Galliani)でした。グループ名は、Raymond Chandlerの本”Nevada Gas”を文字って付けられました。1978年には、「Gaznevada、Ramonesを歌う」と言うコンサートをやっており、最初期は、Andy WarholのThe Factoryのような場所Traumfabrikを中心に活動していました。それで、1979年に伊の自主制作レーベルItalian Recordsの傘下Harpo's Musicから、セルフタイトルのカセット作品を出しています(後にLPで再発されています)。その後、メンバーの交代があり、Chainsaw Sally或いは或いはMarco Nevada (本名: Marco Bongiovanni ; B)が加入し、Johnny TramontaとNico Gammaが脱退しています。そうして、1980年に、本作品でもあるセカンド・アルバム”Sick Soundtrack”をItalian Recordsからリリースしていますが、前作がパンクっぽい荒削りな音作りだったのに対して、グッとニューウェーブ風の音作りになっています。この時のマルチトラックのマスターテープは紛失していた為、今回の再発にあたっては、バンドのメンバー自身による追加演奏を追加したと言う前代未聞のリメイク企画になっています。また、フリーキーなSaxやTalking Heads的なファンクネスも合わせ持っており、その3年後の、イタロ・ディスコ・ヒットとは同一バンドと思えない位、パンキッシュです。その後、1981年にミニアルバム”Dressed to Kill”を出しています。1982年には、Andy Nevadaを中心にサイドユニットThe Stupid Setが作られ、よりエレクトロな音楽を始めています。そうして、1983年に、アルバム” Psicopatico Party”をリリースし、そこからのシングルカット”I.C. Love Affair”が、イタロ・ディスコとして大ヒットします。その後、1985年に大手レーベルEMIからアルバム”Back To The Jungle”を、1988年には、CBSからアルバム”Strange Life”をリリースしていますが、これが最後のアルバムになり、バンドは解散しています。特に、イタロ・ディスコとの関係が出来た1983年以降は、随分とスタイリッシュな音楽になっています。 とまあ、伊語読めないので、これ以上はよく分かりませんが、大体のあらすじはこんな感じです。それでは、本作品”Sick Soundtrack”について紹介していきます。この時のメンバーはBilly Blade (本名: Alessandro Raffini; Sax, Kbd, Vo), Andrew Nevada (本名: Giorgio Lavagna; Vo, Electronics), E. Robert Squibb (本名: Ciro Pagano; G), Bat Matic (本名: Marco Dondini; Drs), Chainsaw Sally (本名: Marco Bongiovanni ; B)の5人組で、A面4曲/B面5曲が収録されています。裏ジャケとかにはデカデカと日本語でバンド名が書いてあり、インナーにも、日本語での歌詞カードも付いていますが、何だかそれだけでも「ゲテモノ」っぽい感じがプンプンしますね。それでは、各曲について紹介していきます。 ★A1 “Going Underground” (2:11)は、いきなりリズムマシンと生Drsの同期リズムで始まり、直覚的ビートとSaxとVoでかなりニューウェーブ的にカッコ良い曲です。Gのリフもグー! ★A2 “Japanese Girls” (4:34)は、ややゆったりとしたポストパンク的な曲で、Gの音色とSaxがそれっぽいし、リズムマシンも使っています。またディレイを掛けたVoが怪しげでもあります。 ★A3 “Shock Antistatico” (3:20)は、かなりカッコ良いGのリフが持って行くような曲で、The Contortionsっぽい。 ★A4 “Pordenone UFO Attack” (4:35)は、またまたニューウェーブ曲ですが、Gは更にThe Contortionsっぽグループなっています。また怪しげなKbdも良い隠し味です。最後のSEが如何にもです! ★B1 “Tij-U-Wan” (3:42)も、リズムマシンと怪しいメロディのKbdで始まり、その途中から急に激しい生DrsとGのリフでアップテンポの曲が始まります。 ★B2 “Oil Tubes” (4:30)も、聴き方によっては、コンピ”Clear Cut”に入っていそうな曲で、珍しく爽やかさを感じます。が、やはり体臭が匂ってきそう。最後は骨折しそうな曲調に! ★B3 “Nightmare Telegraph” (3:19)は、またまた重めのリズムマシンとペケペケのGで始まり、微かに聴こえるフリーキーなSaxがムチウチ起こしたJames Chanceのよう? ★B4 “Walkytalkin'” (3:03)は、如何にも陽キャなニューウェーブな曲ですが、オルガンがキャッチーな隠し味になっていますね。最後はテープの再生速度が遅くなります。 ★B5 “Now I Want To Kill You (Joe Takes The Machine Gun)” (4:24)は、どうもライブトラックらしいが、ドカドカしたDrsとSaxとBによるゴッツリした録音で、Voは何となくプレスリーっぽい? 歌詞がほぼほぼ全て英語なのはちょっとだけ残念だけれども、曲そのものは、ニューウェーブ的と言うか、バッチリと時代を反映しているようで、更にそこに汗臭い体臭を加えたような垢抜けない感じが如何にもイタリア産の音楽と言う感じです❗️まあ、あんまり真夏には聴きたくないかもしれませんが、こんな伊っぽいニューウェーブも偶にはいいんじゃないかな? B1 “Tij-U-Wan” https://youtu.be/XTl8T_Ij7ak?si=dczWHA-BEXlpuHJz [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lV-Rfa88I_tP6ZlsJaZBx2gm6jntMz9-w&si=wqVIfxPTxMYuXXok #Gaznevada #SickSoundtrack #ItalianRecords #Disordine #Reissue #Repress #NewWave #NoWave #Punkish #Italian #1980年 #BillyBlade #AndrewNevada #ChainsawSally #E.RobertSquibb #BatMatic #Italo-Disco
New Wave / Synth Pop Disordine (Italian Records) 2300円Dr K2
-
Ric Ocasek “Beatitude”
皆さん、Ric Ocasekについてどんなイメージがありますか? The Carsのメンバー?それともSuicideのプロデューサー? まあ、どちらもありだとは思うのですが、個人的には、やっぱりSuicideのセカンド・アルバムのプロデュースの方が大きいですね。そんなRic Ocasekのファースト・ソロ・アルバムが、この”Beatitute”です。それで、先ず、彼のバイオグラフィーを書いておきます。本名Richard Theodore Ocasekのチェコ系米国人で、父親はNASAで働いていました。彼はAntioch College and Bowling Green State Universityに入学しますが、音楽にのめり込んで、ドロップアウトしてしまいます。Ocasekは、1965年に、The CarsのBenjamin Orr (B)のバンドThe Grasshoppersのライブをテレビ番組Big 5 Showで観て、OrrとClevelandで出会います。その2〜3年後、Ocasekは、Ohio州ColumbusでOrrを再会し、2人は、1968年に、ID Nirvanaと言うパンドを結成し、大学とかで演奏しています。その後、2人は色々な場所に移りますが、1970年代初頭にBostonにやってきて、Crosby, Stills & Nash調のフォーク・ロック・バンドMilkwoodを結成し、1973年初頭にアルバムを出しますが、全然売れませんでした。このアルバムに参加していたGreg Hawkes (Kbd)は後のThe Carsのメンバーになります。Ocasekは、OrrとHawkesらと共に、Richard and the Rabbitsと言うバンドを結成していますが、一方でOcasekとOrrはアコースティック・デュオとしても演奏しています。この時に作った曲が、後のThe Carsの曲の原型になっているようです。その後、2人は、Elliot Easton (G)と共に、Cap’n Swingなるバンドを結成。このバンドはWBCNラジオのDJが直ぐに興味を示し、デモテープをラジオで掛けますが、レーベルは見向きもしませんでした。それで、Ocasekは、ベースとドラムを交代させ、The Modern LoversのDavid Robinson (Drs)を加入させ、更にHawkes (Kbd)を呼び戻し、1976年末にThe Carsを結成します。この時のメンバーは、Ric Ocasek (Vo, Rhythm-G), Benjamin Orr (Vo, B), Elliot Easton (Lead-G), Greg Hawkes (Kbd), David Robinson (Drs)でした。The Carsは、1978年〜1988年に、沢山のヒット曲を出し、Ocasekは大部分のVoを担当しています。その後、2010年に、OcasekはThe Carsをオリジナル・メンバーで再結成し、アルバム”Move Like This”を2011年5月にリリースしますが、長続きせず、解散。また、2018年にも一度だけ再結成して、ライブを行い、それでロックの殿堂入りを果たします。それで、Ocasekは、The Cars時代には、様々なジャンルのバンドをプロデュースしており、Suicideは元より、Bad Brains, The Weezer, Romeo Void, Black 47, Bad Religion, Johnny Bravo, D Generation, Martin Rev, Jonathan Richman等々に関わっています。その一方で、Ocasekは、1982年に、最初のソロ・アルバムである本作品をリリースしています。内容的には、The Carsよりも幾分実験的なニュー・ウェーブ・サウンドになっており、Greg Hawkes (Kbd)は勿論、Richard and The RabbitsのFuzzbee Morse (G, Kbd)も参加しています。その後、1986年には、よりシンセに比重を置いたソロ・アルバム”This Side of Paradise”をリリース。The Carsが1988年に解散後、Ocasekは公の場からは消えましたが、1990年にソロ・アルバム”Fireball Zone”を出して、再び姿を現します。その後、1993年に”Quick Change World”を、1996年にはAlan Vegaとカナダの詩人Gillian McCainとのコラボ”Getchertiktz”を、1997年には”Troublizing”を、2005年には”Nexterday”を出していますが、余りファンには人気がありませんでした(ただし、評論家には良い評価を受けていました)。そんなOcasekは、2017年に妻Paulina Porizkovaと別居していましたが、元々、高血圧と冠不全があったこともあって、2019年9月15日にNYCの自宅で亡くなっているのを、彼女に発見されています。 大体、これが、Ric Ocasekの流れになります。私は、個人的にはThe Carsはそんなに好きではなかったのですが、唯一良く聴いていたのが、セカンド・アルバム収録の”Candy-O”と”Shoo Be Doo"の2曲だけでした。また、Suicideのセカンドのプロデュースは秀逸だと思っています。そんなこともあって、このソロ・アルバムを購入したのだと思います。それでは、本作品(両面5曲ずつ)を紹介したいきます。その前に、本作品に参加したメンバーは、Ric Ocasek (G, Kbd, Vo)の他に、Roger Greenawalt (G [A3, B3, B4]), Fuzzbee Morse (G, Kbd [A2, A3, B5]), Casey Lindstrom (G [A2]), Greg Hawkes (Kbd [A4, A5, B2]), Stephen Hague (Kbd [A1-B1]), Darryl Jenifer (B [A2-A4, B4, B5]), Miss Linn (Drs [A1, B1-B3]), Stephen George (Drs [A2-A5, B4, B5]), Akio Akashi (B [B1]), Deric Dyer (Sax [A3]), Steve Cataldo (Back-Vo [A3]), Jules Shear (Back-Vo [A3]), Antonia De Portago (Back-Vo [A1])となっています。 A1 “Jimmy Jimmy”は、やっぱりThe CarsっぽいUS産ニュー・ウェーブかつダンサブルな曲ですね。ただしギターよりシンセの比重が大きいです。ヴォコーダーも使用。 A2 “Something To Grab For”では、ゴリゴリのベースが使われていますが、もしかしてMiss LinnってLinn Drumのことかな? この曲ではギターが結構効いています。 A3 “Prove”は、これまたスラッピーなベースも聴けるファンキーな曲ですが、サビがしっとりしていたり、間奏でSaxソロが入ったりと表情豊かです。 A4 “I Can't Wait”は、シンセとギターのコード進行がソフトな曲で、Ocasekの声質に合っていますね。 A5 “Connect Up To Me”では、A1と同様にベース・シーケンスが走る曲で、シンセのアレンジがニュー・ウェーブっぽいです。 B1 “A Quick One”は、1980年初頭のニュー・ウェーブなラブソングです。Ocasekが、シンセのバックで、ちょい切々と歌い上げます。 B2 “Out Of Control”のイントロのシンセは面白いです。そこから、やや重めのテンポとシンセ・ベースが良い塩梅で流れていきます。ギターのアルペジオもグー! B3 “Take A Walk”は、細いシンセのリフと太いベース・シンセがカッコ良い曲で、変調Voもピッタリです。 B4 “Sneak Attack”は、幾何学的なシーケンスに、直角的ビートが混じり合う、これまた1980年初頭のニュー・ウェーブ調の曲で、かつミニマルです。 B5 “Time Bomb”は、B4から連続して、テクノなシンセから成る曲ですが、ドラムとかが入って来ると、US産のソフト・ロックっぽくなります。Ocasekは切々と歌い上げ、最後はギター弾きまくりです。 色んな所に顔を突っ込んでいるRic Ocasekが、1982年当時に吸収した音楽が見事にこなれて、血肉になっていると思います。彼のイメージは、器用貧乏なんですが、まあ、そう言われても仕方ないかもしれませんね。しかしながら、彼の嗅覚とソング・ライティング能は非常に高いので、このアルバムが生まれたのだと思います。なので、好き嫌いは別にして、一聴の価値はあるかと思いますよ‼️ B1. “A Quick One” https://youtu.be/WDi6yzrY6Ug?si=UsvouyeS18HfzDJ0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mdQAitA8qEqd5odPr3AoJIY-KBmYpfPO8&si=Bxgr_982PwWYwrwV #RicOcasek #Beatitude #GeffenRecords #FirstSoloAlbum #NewWave #SynthPop #TheCars #AmericanBand #Vocal #Guitar #Synthesizers #Keyboards #RogerGreenawalt #FuzzbeeMorse #CaseyLindstrom #GregHawkes #StephenHague #DarrylJenifer #MissLinn #StephenGeorge #AkioAkashi #DericDyer #SteveCataldo #JulesShear #AntoniaDePortago
New Wave / Synth Pop Geffen Records 不明Dr K2
-
White Pain “Paroles Absurdes”
White Pain、知ってる方、いますか?私も名前位しか知らなかったのですが、これを見て、思わず、ポチッてしまいました。それで、取り敢えず、White Painについて調べてみました。元々は、仏Lyonで、1984年に、Patrick SaveauとPatrick Gravierのデュオとして始まり、地元の地下音楽シーンではそこそこ有名で、地方のラジオ局に出演したり、ライブをやったりしています。1985年に2曲入りのカセット・シングルを出しています。彼等の音楽は、所謂、1980年代初頭の独NDW、特にDAFやDin A Testbildに影響を受けており、シンセとドラム・マシンだけで演奏していました。それで、2人は、他のメンバーをかき集めてきて、彼等の唯一のアルバムである“Paroles Absurdes”を1986年に仏レーベルProductions Du Tigreから出しています。ただ、その後、White Painがどうなったのかは不明ですが、作品が出ていないところを見ると解散したのではないでしょうか。今回、再発にあたり、1985年リリースのカセット作品の2曲”Nowhere To Go”と”Vienna”も収録されています。情報はこれ位しか分かりませんでした(すまん!) それで、今回参加したメンバーは、Patrick G. (Lead Vo, Kbd, Organ), Patrick S. (Synth, Vo, E-Perc), Catherine G. (Vo, G), Eric V. (Synth, Piano, Sequencer), Pierre-Louis P. (G, Kbd, Drum Machine)で、Juan Carlos Las Cases (G, Kbd, Arrange)が客演しています。それでは、各曲について紹介していきます。 A1 “Tomorrow's Enough”は、ファンキーなリズムと凝った構成力の曲で、1980年代後半のシンセ・ポップ(メジャーを含む)であることは確かですね。ここでは男性ヴォーカルです。 A2 “Nowhere To Go”では、囁くような男女のヴォーカルと強力なマシンリズムとの対比が興味深いシンセ・ポップです。バネのある弾けるリズムと細かいシンセのリフが特徴かな? A3 “State Of Mind”は、途端に重々しいスローな曲で、シンセ・ブルースとも言えるようなしっとりした雰囲気で、男性ヴォーカルなんですが、途中で出てくる「語り」もグーです。 A4 “Différentes Attitudes”は、いきなりMinistryのようなカッコ良いギターのカッティングから始まりますが、優しく囁くヴォーカルと憂いのある木琴のようなシンセのアレンジで聴かせる名曲ですね。 B1 “Get Out”は、ファンキーなベースラインと煌びやかなシンセの対比が特徴的な曲です。ベースはサンプリングしたものなのかな?いずれにしろダンサブルです。 B2 “A Kick In Your Mind”は、重いキックから成るリズムと男女のヴォーカルの掛け合いが特徴的な曲で、これならメジャーでも通用するのでは?と思わせます。 B3 “Paroles Absurdes”はタイトル曲ですが、リリカルなピアノをバックに、仏語の語りのような女性ヴォーカルが力強く響きます。そう言う意味で、この曲は彼等の元々の姿ではないかとも思ってしまいます。後半に入ってくるギターやパーカッションなども良い味です。 B4 “Vienna [1985 Tape]”は、Ultravoxとはまた異なった”Vienna”を描き出しています。力強いリズムとウィスパー・ヴォーカルと淡々と続くシーケンスが心地良いです。 B5 “Nowhere To Go [1985 Tape]”は、本アルバムのA2の元になった原曲ですが、直線的なリズムに強めのリムショット、それに背景に流れるは シンセのカーテンと囁くような男性ヴォーカルと言う曲で、こうも印象が変わるのかと驚きました。 総じて、演奏能力や作曲能力はメジャー並だとは思うのですが、殆どのヴォーカルがウィスパーな感じで、それ故に説得力に欠けているのが惜しいと思います。しかし、ひょっとすると、敢えてそうしているのかも?とも思えて、また、全曲、仏語で歌っている訳では無さそうで、それもまたちょっと残念などころですね。個人的には仏語で堂々と歌って欲しかったです❗️バックの演奏のスキルが高いだけに。しかしながら、この曲の打ち込み(ドラムマシンとシーケンサー)は大変だったんじゃないかなぁと感心してしまう程、曲の構成力は凄いです❗️なので、皆さんにも聴いて頂きたいですね。 A1 “Tomorrow's Enough” A2 “Nowhere To Go” A3 “State Of Mind” A4 “Différentes Attitudes” B1 “Get Out” B2 “A Kick In Your Mind” B3 “Paroles Absurdes” B4 “Vienna [1985 Tape]” B5 “Nowhere To Go [1985 Tape]” [full album] https://youtu.be/Ipgj3TbZ5Rw?si=_Ug1k3Fuf9nkPP7Q [BandcampのURLも貼っておきます] https://camisolerecords.bandcamp.com/album/paroles-absurdes #WhitePain #ParolesAbsurdes #CamisoleRecords #ProductionsDuTigre #FirstAlbum #Reissue #Remastering #LimitedEditions #FrenchNewWave #NewWave #SynthWave #ElectroPop #Synthesizers #Guitar #Vocal #PatrickG. #PatrickS. #CatherineG. #EricV. #Pierre-LouisP. #JuanCarlosLasCases
New Wave / Synth Pop Camisole Records (Productions Du Tigre) 不明Dr K2
-
Mathématiques Modernes “Les Visiteurs Du Soir”
これは私も知りませんでした。仏のシンセ・ウェーブ・デュオMathématiques Modernes (「マセマティク・モダーンズ」と発音? 以下、MMと表記)の唯一のアルバムです。オリジナルは1981年なので、本作品はリマスタリングした再発となります。なので、ちょっと調べてみました。基本、メンバーは、Edwige Braun-Belmore (「エドウィジュ・ブラウン-ベルモア」)とClaude Arto (「クロード・アート」)ことFabrice Thiessetの2人組です。Arto (男性)の方は、このMM以前にはJean NéplinとElectromenagexと言うバンドで活動していたシンセ・オタクとのことですが、2013年8月には他界しています。一方、Braun-Belmore (女性)は、歌手、アーティスト、女優及びパリとNYCでの夜のカルト・アイコン的存在だったと言うことで、1976/1977年には、新しいパリのパンク・シーンのアイコンとして活動しており、Helmut Newtonが彼女の写真を撮り、雑誌Façadeの表紙をAndy Warholと共に飾り、「ポップの法王、パンクの女王に会う」とのキャプションが付けられたりしています。また、Jean Paul Gaultier, Thierry Mugler, Pierre et Gillesのモデルとしても活動していましたが、やがて、先述のArtoとシンセ・ポップ・デュオMMを組んで出したシングル”Disco - Rough”がNMEの「今週のシングル」に選出されたりしています(が、これは彼女が、ナイトクラブLe Palaceで激しく繰り返しシングルをかけろと懇願したとか?)。その後、1970年代後半には、彼女はNYCに度々行き、Warholのスタジオ54で、クラウド達とまぐわっていたとか。また、噂では、彼女は、Grace JonesやSade Aduとかとデートもしていたとか。その後、AduやDebi Mazar及びKeith Haringと共にナイトクラブDanceteriaを始め、更には彼女自身のクラブも運営していましたが、やがて、マイアミに居を移して、クラブ・ライフから脚を洗い、2015年9月15日に58歳の若さで他界しています。と言う訳で、MMとして活動していたのは1979年〜1982年だとされています。まあ、これ位しか情報は無かったです(すまん!) それで、彼等の唯一のアルバム“Les Visiteurs Du Soir”について、紹介していきます。今回の参加者は、Edwige Braun-Belmore (Vo)とClaude Arto (Kbd, Synth)の他に、Hervé Zenouda (Drs), Bruce Grant (Sax, Brass & Strings Arrange), Glenn Ferris (Trombone), Longiner Parsons (Trumpet)もゲストで参加しています。A面4曲/B面5曲となっております。 A1 “Paris Tokyo”は、生ドラムと辿々しい仏語ヴォーカルとゴージャスなプラスが入っているせいか、1980年代初頭の「業界ニューウェーブ」な感じがしますね。 A2 “TV Night”は、確かにベースラインの入れ方はシンセ・ウェーブのそれなのですが、やはり「業界臭」がします。この曲ではプラス系の音はそんなには入ってはいません。ちょっぴりアンニュイですね。 A3 “A + B = C”は初っ端のシンセのSEから始まり、ハルメンズっぽい曲になっていきます。曲名もそれっぽいですし。 A4 “Jungle Hurt”はちょっと大人っぱい雰囲気が光る落ち着いた曲で、ストリングスとプラスのアレンジが良い感じです。これまた、シャレ乙なバーでウイスキー片手に女の子を口説いているような、、とは言い過ぎか。 B1 “Disco Rough”は、ヒットしたシングル曲でもあるのですが、割と今までの業界ニューウェーブではなく、どちらかと言うと、電子音が目立つシンセ・ウェーブな可愛らしい曲です。 B2 “Boy Be My Toy”は、変なシンコペーションと転調が取り入れられている複雑な曲で、ここら辺の曲作りは流石だなと感心してしまいます。 B3 “Réponds-Moi”は、ストリングスが効果的な落ち着いた曲で、ちょっとだけシャンソンっぽいと言うかしっとりとした雰囲気になっているスローな曲です。 B4 “Athletical Mystery”もやや複雑な展開の曲ですが、何だかYapoosとか上野路司辺りを思い起こしてしまいました。とは言っても、そこまで、ヴォーカルにアクの強さは感じませんが。 B5 “TV Night (Instrumental)”もゴージャスなプラスと複雑な曲構成から成り、ヴォーカル無しでも充分に聴き応えがあります。 全体的には、やはり1980年代初頭の業界ニューウェーブと言うシャレ乙な音楽、それも日本とかで流行ったような音楽で、まあ、彼等の背景を考えると、そうなってしまうのは当たり前かもしれませんね。あと、気になったのは、ヴォーカルの音量が低めにミックスしてある点ですかね。多分、仏語の発音に関係するかもとは思いましたが、もう少し聴き取れる位が良いかな?好き嫌いは分かれるとは思いますが、何か懐かしく思いました。そんなゴージャスなニューウェーブ、聴いてみますか❓ B1 “Disco Rough” https://youtu.be/wqz9Ttp0s1k?si=Jl4E5twUJVtBcl-A [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_m4mYs7RuIZ-U-8zFR9JnwLIHBlUq0XYOA&si=VfUXiegS4rtTfoeJ #MathématiquesModernes #LesVisiteursDuSoir #MoreOver #Dorian #Vogue #Reissue #Remastering #FrenchDuo #SynthPop #NewWave #FirstAlbum #FashionIcon #EdwigeBraun-Belmore #ClaudeArto #FabriceThiesset #HervéZenouda #BruceGrant #GlennFerris #LonginerParsons
New Wave / Synth Pop More Over (Dorian/Vogue) 不明Dr K2