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Bene Gesserit “Another Cup of Blood” c/w “.. Son Petit Magasin ...”
ベルギーの古参にして最重要レーベルInsane Musicのアーカイブ・ボックス”The Insane Box”の最後に紹介するのは、オマケのBene Gesseritの7㌅シングルです。Bene Gesseritについては、前回や他の作品でも紹介していますので、そちらをご参照ください。A面”Another Cup of Blood”は、いきなりドライブする生ドラムとギターで押し進み、それに力強い女性ヴォーカルが叱咤激励するように入ってくると言う、今までにない感じです。一方、B面”.. Son Petit Magasin ...”は、Benedict Gのシアトリカルな女性ヴォーカルと言うか語りとストリングス・オルガンと足踏みオルガン(?)が段々と盛り上げ、そこにヴァイオリンのような音がメロディを奏でる曲で、やはりLP1”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”での音楽とは異なるアプローチです。クレジットにデータはありませんが、恐らく、2000年代の新録ではないでしょうか?とは言うものの、Benedict Gの語りのようなヴォーカルは健在ですね。とにかく、これも面白いです‼️ https://youtu.be/or01XwUEJbc #BeneGesserit #AnotherCupOfBlood. #SonPetitMagasin .. #TheInsaneBox #VinylOnDemand #Single #NewRecording??? #B.Ghola #BenedictG #AlainNeffe #NadineBal
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Subject “The Light Side Of Life” & I Scream “Prehistoric Madness” in box set “The Insane Music”
“The Insane Music”ボックスセットもいよいよ大詰めになってきました。G面はSubject “The Light Side Of Life”で5曲、H面はI Scream “Prehistoric Madness”で5曲が、それぞれに収録されています。Subjectは、Daniel Malempré (B, G)とAlain Neffe (Synth, Strings Organ, Vocoder, Rhythm Box)のデュオに、Mirella Brunello (Vo [G3])とIsabelle Guillemon (Vo, Text [G1, G5])をが客演しており、1981年〜1984年に8トラックレコーダーで作成されています。なお、G2 “Mistake”はカセットコンピ”Insane Music For Insane People Vol. 4”に、G4 “What Happened To You?”はカセットコンピ ”Integration”に収められています。Subjectは多重録音によるポップミュージックを演るユニット名で、それ程、Alain Neffeは熱心には活動していなかったようで、スプリット・シングル1枚しか出していませんね。 それで、各曲を紹介していきましょう。 G1 “Don't Be Blind”は、Roland TR-606のリズムに乗って、シンセとギターが極上のポップを奏で、加えてGuillemon嬢のフィメール・ヴォーカルも聴くことが出来るシンセ・ウェーブです。G2 “Mistake”は特徴的なシンセと単純なリズムボックスを中心に、ベースがメロディアスなリフを刻むインスト曲で、ポップです。G3 “Be Careful! 2nd Mix”も一部、Human Fleshも想起するストリングス・オルガンと規則正しいリズムボックスを中心としたシンセ・ウェーブで、Brunello嬢の囁くようなフィメール・ヴォーカルも聴かれます。G4 “What Happened To You?”ではリズミックでミニマルなシーケンサーとリズムボックスのビートに乗って、ヴォコーダー・ヴォイスとギターのリフから成る曲です。G5 “Strange Girl”ではDR-55のリズムで始まり、ベースのリフやGuillemon嬢のフィメール・ヴォーカルの囁きで持っていくアンビエント・ポップで、後半にはTR-606のリズムボックスも代わってます。G6 “Elegant Void”でもミニマルなベースラインとギターにピロピロしたキッチュなシンセからなっていますが、途中でディレイを利用したブレイクが入るインスト曲です。 これだけ聴いてみると、1980年初頭から始まったシンセ・ウェーブな極上のポップ・ミュージックを演奏するのが、Subject名義であったのだと分かりますね。これはこれで、面白いと、個人的には思いましたので、このまま、続けていってもらいたかったです。 一方、I Screamは1972年ー1978年の間に、2台の古いオープンリール・テープマシン(要するにピンポン録音)にて、ベルギーTrazegniesに住んでいたNeffeの寝室で、録音された極初期の音源であり、Alain Neffe (Synth, Ring Oscillator, Organ. 旧式のRhythm Box, Tarang, Strings Organ, Electronics, Vo, G, Tapes, Radio)の初期のソロユニットです。なお、H3 “Take Your Headphones And Dance !”とH4 “Tarang ?”は、カセット作品”Tomorrow Is Another Day”に、 H5 “Dracustein's Revenge”はカセットコンピ”Insane Music For Insane People”に収録されています。こちらも、それ程、活発に活動していた訳ではないですが、ベルギーのGrafika Airlineから1本のカセット・アルバムと伊のf:A.R.とのスプリット・カセットを出しているのみです。 それでは、各曲を紹介していきましょう。H1 “Pink Dreams”は、重厚なストリングス・オルガンに導かれて、シンセのピロピロした音とディレイ処理されたオルガンの音の波状攻撃からなりますが、次第に落ち着いて、Brian Enoのようなビートレスでアンビエント感もある曲調へと変化していきます。H2 “Nothing To Do 2nd Version”では、いきなりラジオ音のコラージュから始まり、ランダムパルスなシンセなどが絡んで、背後からリズムが聴こえてくる実験的な曲です。シンセを買ったら、絶対、こう言う感じの音を出すだろうなと言う感じです。H3 “Take Your Headphones And Dance !”ではキュルキュルしたシンセのLFOによる反復音とバックのリズム(音自体は小さい)から成る小曲です。H4 “Tarang ?”でもストリングス・オルガンの持続音に微音のリズムボックスの音、それれの上で、ギターやシンセを自由に弾きまくっています。H5 “Dracustein's Revenge”では、スローなメロディを奏でるシンセ(? ストリングス・オルガン)から成る曲で、そのバックには、台風のようなシンセの音が鳴っています。やがて、その風のような音のみになり、再び、ホワイト・ノイズとディレイでぐちゃぐちゃになって、この面を締めています。 このI Screamが、Alain Neffeの最も初期の音源で、最も実験的(?)な音楽を演っていますが、これは、恐らく、シンセとかを買ったら、誰でもこう言う音を出して面白がるよなぁと言う音から、曲へと昇華させた音楽ユニットなのだと思います。なので、一番プリミティブな音楽だろうと感じました、 いやー、それにしても、今まで聴いてきた”The Insane Box”、5つのユニットが収録されていましたが、どれもそれぞれに特徴があって、かつその完成度も高く、それをAlain Neffeを中心にやっていたことは、彼の才能なのでしょう。なので、皆さん、このボックス・セットをもし見かけたら、即買いなので、お勧めです‼️ G5 “Strange Girl” https://youtu.be/sT2aVlkiPW4 H2 “Nothing To Do 2nd Version“ https://youtu.be/HTy2OanWcgc はは H5 “Dracustein's Revenge” https://youtu.be/HTy2OanWcgc #Subject #TheLightSideOfLife #IScream #PrehistoricMadness #VinylOnDemand #TheInsaneBox #LP4 #Primitive #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #StringsOrgan # #DanielMalempré #AlainNeffe #Duo #MirellaBrunello #IsabelleGuillemon #AlainNeffeSoloUnit
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Pseudo Code “Life On Stage” in box “The Insane Box”
さてさて、これが本命でしようか?ベルギーの実験レーベルInsane Musicのアーカイブから、今回はPseudo Codeを紹介します。タイトルは”Life On Stage”で、E/F面5曲ずつが収録されています。Pseudo Codeはこのレーベルの中では、1番バンドらしいバンドで、メンバーは、Xavier S. (Vo, Text), Guy Marc Hinant (Pianet, G, Perc, Casio, Text, Sound Effects), Alain Neffe (Synth, Strings-Organ, Sax, Piano, Vocoder, Flute, Rhythm Box, Sound Effects, Text, Radio)から成り、3人が固定メンバーです。本作品に収録されているのは、1981年〜1982年にBrusselsとBruggeにて2トラック・レコーダーで録音されたもので、その内、E1 “Introduction: Surrounding”, E2 “Monarch In My Kingdom”及びR4 “The Crook Of Your Heart”はカセット作品”Remains To Be Heard Vol. 1”から取られています。どうも全部ライブ音源みたいです。それでは各曲を紹介していきます。 E1 “Introduction: Surrounding”は2分間弱のシンセとピアネットの合奏です。ピアネットの旋律が美しい。E2 “Monarch In My Kingdom”は、混沌の中から、ダブ処理されたリズムボックスとXavierの粘着質が語りように歌うスタイルのヴォーカル及びオルガンの不協和音が立ち上がり、次第にギターノイズも加わり、不定形へと拡散していきます。E3 “Keep Smiling!”ほ、一定のリズムを刻むリズムボックスはあり、バックのシンセも楽曲のようにフレーズを弾いてはいるのですが、結構、ノイジーで、ヴォーカルも字余りです。またオルガンの不協和音も聴こえます。E4 “The Crook Of Your Heart”は、不気味なシンセの通奏低音の上で、ヴォーカルがゆっくりと語り出し、不穏で強迫的な曲になっています。またディレイを使ったエフェクト処理もそれに輪を掛けています。当然、ビートレスです。E5 “No More Groans”は、安物のリズムボックス(エレクトーンに付いているような)と適当なパーカッションとフルートとが混ざり合い、憂鬱なヴォーカルも相まってダウナーな曲に仕上がっています。 そしてF面にいきます。F1 “Forgive Me”は単調なリズムで始まり、不協和音気味のストリングス・オルガンとXavierの語り口調のヴォーカルが、聴く者を憂鬱にさせます。フェイドアウトすると見せかけて、再びサックスのダルな演奏を伴って、フェイドインしてきます。F2 “Such A Long Time”も3拍子のカシオトーンのリズム隊による単調な演奏に纏わりつくXavierのヴォーカルと、恐らく即興と思われるシンセのメロディとオルガンのクラスタ奏法が、何故か聴く者の不安を煽ります。F3 “Who Betrays The Other”はやや調子の良いリズムに、ムーディーなサックスとオルガン及びピアネットが合わせてきますが、やはり字余りのヴォーカルが「陰」な感情を刺激してきます。「まるで嘘つきだ!」と唱える歌詞もダウナーな感情を刺激します。F4 “Salaam”では、何と生ドラム入りです!弾いているのはHinantでしょうか?そして、この曲は奇数拍子です。それにサックスとヴォーカルが乗ってくる、やや短い曲です。F5 “Even Americans Can Cry”は涅槃のような曲で、ポロンと弾かれるベースとシンセとが鳴り、その上に、全てを観念したかのようなヴォーカルが乗ってきます。淡々とした中に諦念を感じます。 それで、思ったのですが、これは、1981年〜1982年と言う時代性も考慮すると、世界中に飛び火したインダストリアル・ミュージックを彼等なりに解釈して演っていたのではないかと言うことです。そして、Alain Neffeの他のユニットの中で、一番サイキックで実験的な音楽をやっていたと確認できます。ただ、Neffeがマルチ奏者だったこともあり、世の数多の屑インダストリアル・バンドには陥らなかったのでしょう。一方で、欧州的なデカダンスも感じられますが、それはPseudo Codeだからの化学反応だと思います。貴重なライブ音源なので、是非聴いてみて下さい‼️ それにしてもXavierのヴォーカルは凄いです! E3 “Keep Smiling” https://youtu.be/6joHck_PTJE E4 “The Crook Of Your Heart” https://youtu.be/YVzS1ygXcNI #PseudoCode #LifeOnStage #TheInsaneBox #VinylOnDemand #LP3 #TrioGroup #LiveRecording #Experimental #Electronic #StringsOrgam #Synthesizers #Vocal #Guitar #Brussels #Brugge #2TrackRecorder #XavierS. #GuyMarcHinant #AlainNeffe
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Human Flesh “Young Flesh” in “The Insane Box”
1980年代に活発な活動をしていたベルギーのレーベルInsane Musicのボックスセット”The Insane Box”より、今回はHuman Fleshをご紹介します。タイトルは”Young Flesh”で、前回も書きましたが、このHuman Fleshは、レーベル主催者でもあるAlain Neffeの個人的プロジェクトで、知り合いなどから、音源を送ってもらったりして、彼がそれらをTEAC 8トラックレコーダーに入れていき、最終ミックスしていくと言う方法論で、ノイズ・ミュージックではなく、実験的ポップミュージックを作成しています。本作品は1981年〜1986年の期間で作成された曲を集めています。バイオグラフィーは以前紹介しましたので、そちらをご参照下さい。今回、参加しているのは、Alain Neffe (Strings Organ, Rhythm Box, Sax, Tapes, Synth, G, Organ, Casio mini-Kbd, Text)を中心に、Daniel Malempre (B, G), Xavier S. (Vo), Cor Gout (Vo, 蘭語訳), Lydia Tomkiv (Vo), Mirella Brunello (Vo, Jew’s Harp), Paula Jesgarz (Vo, 独語訳)も其々参加したいます。 それでは、各曲を紹介していきます。C1 “Sons Of God?”は、いきなりアジる演説のテープで始まり、一定のビートで突き進みますが、サックスとシンセとが交互に挿入されます。気怠いサックスの音色に酔います。C2 “This Is A Slow, Slow World”はカセット作品”Life In Reverse”及び”Eternal Scream Of The Human Soul”からですが、今度は、逆回転の男性の語りと歌がメインの曲になります。ついでにギターもシンセも逆回転です。この曲が収録されていた作品”Life In Reverse”は、収録曲の殆どの要素が逆回転になっています。C3 “Wij!!”は、もの凄くカッコ良いマシンビートをシンセやギターがサポートして、掛け声や呟くようなヴォーカルが乗る疾走感溢れるニューウェーブな曲ですね。C4 “Organic Feeling”は、またまた逆回転の女性ヴォーカルに、ゆったりしたサックスの音が、不思議な趣きを醸し出しています。ビートレスです。C5 “Alone, 3rd Part”は、カセット作品”Tecnologie Del Movimento II”からの曲で、女性の語りから始まり、そのバックにはポロンポロンしたエレピや穏やかなオルガンが調べが聴こえてきて、更に段々とギターノイズがフェイドインしてくるも、再び、Eyeless In Gazaのような穏やかで美しい曲調へと収束していきます。C6 “My Fears Are My Only Friends, 2nd Mix”は、単調なリズムボックスのビートに、断片的なストリングス・オルガンやギター音の破片が挿入され、段々と盛り上がっていくと同時に、ウィスパー・ヴォーカルも絡んでくる曲で、Human Fleshに対する、私の最初の印象に近い音作りです。C7 “Hymn For A Dark Future”は、コンピLP”Ohrenschmalz”からの曲で、Neffeがギターだけを多重録音しています。ノイジーな感触が堪らないですね。当然、ビートレスです。 D “Langsam”は、片面を占める長尺の曲で、カセット・コンピ”Insane Music For Insane People Vol. 3”から取られています。この曲も如何にもHuman Fleshらしいです。スローテンポで単調なリズムボックスのビートに、断片化されディレイ処理されたストリングス・オルガンが絡みついていき、その背後にはギターやシンセが必要最小限のリフを刻むと言う曲で、19分36秒もある大作です。このストリングス・オルガンの使い方が最も特徴的ですね。また、この曲では、テープ音やスクラッチ音、そして女性の独語の語りも挿入されています。このアレンジは欧州的ロマンティシズムに感じられます。 個人的には、C6やD面は白眉でしたね。「これぞ!Human Flesh」と言う感じで。多重録音によって、音楽的にも数段複雑で細部に気を使った音楽が可能になったのではないでしようか。Alain Neffeのセンスが光ります‼️マストですね!因みに、Human Fleshは2017年に突然、再始動し、新録作品”Another Red Planet (Guitar Music For An Imaginary Series)”を出して、リスナーやファンを驚かせました。 C2 “This Is A Slow, Slow World” https://youtu.be/cbcaRZyRkNE C3 “Wik !!” https://youtu.be/PT5Y8I781Sg C4 “Organic Feeling” https://youtu.be/PDg1Hjr01Rw D “Langsam” https://youtu.be/mpbZfW3fngM #HumanFlesh #YoungFlesh #TheInsaneBox #VinylOnDemand #LP2 #Compilation #SoloProject #TEAC8TrackRecorder #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #Sax #RhythmBox #Guitar #Reverse #Collaborators #AlainNeffe
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Bene Gesserit “(Sweet Sour) Belgians From Outer Space” in “The Insane Box”
今回は、1980年代初頭から活動しているベルギーの実験ポップ・レーベルInsane Musicのアーカイブ・ボックス・セット”The Insane Box”4LPs&7inchを1枚ずつ紹介していきます。Insane Musicは、ベルギーのマルチ奏者でもあり、多くのユニットのメンバーでもあるAlain Neffeが運営していた、主にカセット作品をリリースし、当時のメール・アート&ミュージック・シーンで活動したレーベルです。そこに所属する5つのバンド(ユニット)の1980年代初頭の音源をそれぞれに分けて、1ユニットずつコンパイルしたものです。Insane Musicは、名物コンピレーション・カセット”Insane Music For Insane People”を第26巻までリリースしています。この名称はThrobbing Gristle(実はMonte Cazazzaが発案)のスローガンIndustrial Music For Industrial Peopleを文字ったものですが、1981年から2014年までリリースされていたものです。 それで、今回は、最も長く続いて活動しているBene Gesseritの”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”を紹介します。Bene Gesseritについては、以前に別の作品を紹介していますので、バイオグラフィーなどはそちらを参照して下さい。このLP1”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”は、1981年〜1986年の間に、ベルギーCharleroiのThe RoomやFontaine L'EvèqueやNivellesのThe Caveと言った場所で作製された音源をコンパイルしたもので、この時のメンバーは、 Benedict G.ことNadine Bal (Vo, Texts, Casio VL Tone)とB. GholaことAlain Neffe (Synth, String Organ, Rhythm Box, Texts, Vo, S.10, G, Bells, Perc, Tarang Radio)で、ゲストとして、Daniel Malempre (B, G)でA5 “Halloween”とB4 “Postcards (2nd Version)”に参加しています。因みにNadine BalはAlain Neffeの奥さんです。 各曲について紹介していきます。A1 “Russian Thanks”はコンピ・カセット”Beneden De Grens”からで、恐らくRoland TR-606のリズムボックスと可愛らしいシンセ音と悪戯好きそうな女性Voからなります。A2 “La Chanson D'Ugly”はコンピLP“Fashion Is A Dirty Word”からで、下品な笑い声が特徴のエレ・ポップ・ソングです。A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou”は、何かの擬態語から来ているのでは?と思います。A4 “Je Veux Ma Maman ! (2nd Mix)”では、基本的にはミニマル・ウェーブな勢いですが、ここでも笑い声が使われています。A5 “Halloween”も余り明瞭なメロディのない曲なんですが、これは恐らくエフェクトを掛けた女性ヴォーカルによると思われます。A6 “Quiet Life / Grey Life”はコンピ・カセット“Gut Level One: A Compilation”からですが、特徴的なストリングス・オルガンが使われています。歌はやや控えめ。A7 “Que Lit Lilly?”はコンピ・カセット”Insanités”からで、ここではリズムボックスはBOSS DR-55が使われています。次にB面にいきますね。B1 “White Men (1st Version)”でも、DR-55のリズムボックスとギターとシンセが使われていますが、語りのような女性ヴォーカルと歌い上げるヴォーカルからなります。B2 “Broken Toy”はコンピLP“Terra Incognita I”及び独コンピ・カセット”West To East”からで、ミニマルなシンセのリフに、絞り出すような女性ヴォーカルか特徴的な曲です。B3 “Épinoches”はヴォイスの早回しとエフェクトによる短い曲で、B4 “Postcards (2nd Version)”は、逆回転のリズムボックスに、珍しくベースのリフ、更にはストリングス・オルガンなどが被ってきます。ちょっとしたミックスのギミックもあります。B5 “Do What You Have To Do!”はコンピ・カセット“Postcards From Arrakis”から取られていますが、ややプリミティブな曲で、リズムボックスはDR-55でしようか?B6 “Middle Class Madness”では、リズムボックスはTR-606で、そこにシアトリカルなヴォイスが自由に交雑してきます。最後にはギターも。B7 “Ti Amoooo”は、ゆったりとしたテンポのCasioのリズムボックスに、これまたお下劣な女性ヴォイスやテープ音が絡んできますが、曲としてはちゃんとしています。B8 “Mon Poisson Rouge... (Jinge For Belgian National Radio)”は女性ヴォーカルの鼻歌のみです。 以上が本LPの内容ですが、Alain Neffeが、元々はレーベルInsane Musicの雑用を担当していたNadine Balに歌ってみないか?とふざけて、声をかけたところから、このユニットは始まっているようで、結果として、Alain Neffeのヘンテコなアレンジの曲に、彼女が自由奔放に声を駆使すると言うスタイルになっていったようです。また、先述の通り、Insane Musicの中でも、最も息の長いユニットになっています。しかしながら、各曲に感じられる「音の外し方」が特徴なのですが、好き嫌いは分かれるかもしれませんね。でも、ベルギー地下音楽を知りたいのであれば、一度は体験してみた方が良いでしょう‼️ A2 “La Chanson D'Ugly” https://youtu.be/riJ8jSaRrVs A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou” https://youtu.be/0GvaXLKGN6w B5 “Do What You Have To Do!” https://youtu.be/EPgWDHRSA-E #BeneGesserit #(SweetSour)BelgiansFromOuterSpace #TheInsaneBox #LP1 #VinylOnDemand #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #Vocal #BenedictG. #NadineBal #B.Ghola #AlainNeffe #DanielMalempre
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Human Flesh “Second-Hand Emotions And Half-Forgotten Feelings”
出ました!ベルギーで1980年初頭から活動しているAlain Neffeのユニットの一つであるHuman Fleshをご紹介します。Neffe自身は、Pseudo CodeやBene Gesseritと言ったユニットを数多くやっているだけはなく、Insane Musicと言うレーベルも運営していました。Human Fleshは、1984年前から活動を始めたNeffeのソロユニットで、カセット作品では逆回転を使ったり、ミニマルな実験ポップをやっていたりしています。私が初めて知ったのは、1980年代初頭のカセット・コンピなんかに収録されていたのが、キッカケです。特に、日本のStratosphere Musicの出したコンピに入っていた曲が良くて、何度も聴き返してしました。 それで、調べてみると、実は、1981年にはNeffeはもう Human Fleshを始めているみたいで、彼自身もグループと言うより、個人的なプロジェクトの一つとして立ち上げたようです。彼は、アルバムに作成に当たって、気心知れた友人であるXavier S (Pseudo Code), Debbie Jaffe (Master/Slave Relationship), Nadine Bal (Bene GesseritのBenedict G), Guy De Bièvre, Daniel Malempré, Mirella Brunelloらに声をかけていました。それで、1985年に、Human Fleshのファースト・アルバム”The 35th Human Attempt”を自身のレーベルInsane Musicよりリリースしています。Human Fleshのキッカケとなったのは、1981年にセコハンの8トラック・レコーダーを購入したからだそうで、機材に焦点を当てた曲を作ろうと思ったこのことです。それまでは、即興で1時間にも及ぶ演奏をしていたみたいです。それて、先述のように、仲間に楽器や声を録音してもらい、数ヶ月〜数年掛けて、音源を集めていたそうです。この場合、友人たちは、他の人がどんな演奏をしているかは知らされていませんでした。彼等の音源を全て知っているのは、Human FleshをやっているAlain Neffeだけです。また、音源を録音する時にエフェクトをかけてもらい、ミックスの時にはエフェクトは掛けないとしています。それらの音源を集めて、ミックスをNeffeがやるのですが、最終的なミックスは、最初のミックスから約1年経った頃に行うようにしていたそうです。このミキシングは即興的であり、彼のクリエイティビティにとっては最も重要な作業だと言うことです。時には、最終的なミックスが終わらない場合もあったとか。この作業自体は、実は私もK2名義で曲を作る時にやっていることで、正にAlain NeffeがHuman Fleshでやっているやり方と似たような手法です。 それで、本作品の内容についてなのですが、録音及びミックスはベルギーのNivellesで、1980年代中半に行われています。A面はSlightly Disturbed Sideとされて4曲、B面はRather Dark Sideとされて5曲収録されています。 A1 “Petite Fille De Marseille”では、Masaki Eguti (Electronic Drums), Alain Neffe (Synth, Prepared-G, Bells, Strings Organ, Casio SK1, Perc), Xavier S (Vo, Ocarina)が参加、複雑なリズムパタンのドラムマシン(因みに、このリズム音源は日本のMasakiこと江口昌記氏のこと)にXavierの粘着質な語りのようなヴォーカルが絡む曲で、結構、複雑な構成から成ります。まるで、ひっくり返ったオモチャ箱のような感じですね。A2 “Déjà Vu”では、Daniel Malempré (G, B), Alain Neffe (Synth, Rhythm Box, Strings Organ]が参加。逆回転のドラムマシンとシンセなどによる短い曲ですが、終わり方はカッコ良い。A3 “The V.A.T.”では、Cor Gout (Vo)とAlain Neffe (Zither, G, Flute, Subliminal Effects)が参加。リズムレスで、ギターとかフルートなどのバックにGoutの芝居掛かった、怪しげな語りが被ってくる曲で、催眠術に掛かったかのような感じがします。A4 “Rock And Roll Stars Are Getting Old And My Favourite Guitar Player Is Selling Ice Cream At The South Coast”では、Alain Neffe (Synth, Rhythm Box, Strings, Ring Oscillator, Bulbul Tarang)とDaniel Malempré (12弦G, B)が参加して、金属質な打楽器とシンセの急降下音からテンポの早いドラムマシンへ。やがて12弦ギターのカッティングからアルペジオへと移り、リズムもフェイドインしてきたと思ったら、パルスのようなシンセ音と歪んだギターと共にノリの良いドラムマシンにまたまた移ってしまいます。中々、ドラマチックな展開です。 B1 “ Louie Louie, Un Au-Revoir”では、Alain Neffe (Synth, Vocoder)とXavier S (Vo)が参加しており、悲しげなワルツのリズムに乗って、Xavierが語り出したり、歌い出したり。しかしながら、メロディは好みです。B2 “What Happened ?”では、Alain Neffe (Flute, Synth, Rhythm Box, Bulbul Tarang, G, Casio SK1, Subliminal Vo)とDanica Marzidovšek (ユーゴスラビア語のVo)が参加。またまた逆回転のバックにDanicaのしっかりした感じのユーゴ語での語りが❗️バックにも暗澹たるシンセが流れてきます。B3 “Un Matin De Plus…”では、Alain Neffe (Rhythm Box, Vo, Synth, Strings Organ)とPatrick Parent (G)が参加。ドラムマシンの凝ったミックスにNeffeのフラマン語(?仏語?)の柔和な語りと緩やかなストリング・オルガンが映える、如何にも欧州的なシャレ乙な曲。B4 “No One But A Shadow”では、Alain Neffe (Text), Nadine Bal (Vo), Deborah Jaffe (Vo)が参加したいますが、2人の女性ヴォーカルの対比が面白い。B5 “Swimming And Dying Around The Sinking Titanic (While Some Sirens Are Singing Their Strange Songs)”では、Daniel Malempré (Synth, Rhythm Box), Alain Neffe (Tape, Noises, Reel To Reel Tape Scratch, Vo), Nadine Bal (Vo)が参加。この曲も優雅なワルツのリズムで、効果的なシンセの音色とテープ・スクラッチのノイズがマッチしています。ミックスも凝っています。本作品の最後の曲として最適で大好きです。ここら辺のセンスは時代的なものを感じます。 総合的には、Neffeのセンスが光る秀逸な作品であると思えます。特にミックスを重要視しているのも高得点です。なので、少し変わったポップ・ミュージックを探している方は一度トライしてみては‼️ https://youtu.be/RlTPcP0UUtE #HumanFlesh #Second-HandEmotionsAndHalf-ForgottenFeelings #OnderStroomRecords #InsaneMusicForInsanePeople #ExperimentalPop #Electronics #Synthesizers #StringOrgan #Belgian #AlainNeffe #SoloProject
Experimental Pop / Electronic OnderStroom Records 不明Dr K2
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Bourbonese Qualk “The Spike”
Bourbonese Qualkって知ってる方はいますか? このバンドは、英国の南ロンドンのChamberwellで、1979年に結成されています。その時の創設メンバーは、Simon Crab (Electronics, Tape, G, Instruments)とその兄弟のTedで、DIYの精神で持って実験的音楽を作り始めます。彼等が、1982年にロンドンのスクワットに移った時に、Julian Gilbert (Vo, Electronics, Flute, Perc)とSteven Tanza (Drs, Perc)がメンバーに加わります。そこで、彼等は、リハや展示やパフォーマンス等のできるオープン・カルチャーの場所として、Ambulance Stationを運営し始めます。やがて、その傘下で、Recloose Organizationと言うレーベル/出版社を始めます。そして、1983年にBourbonese Qualkはファースト・アルバム”Laughing Afternoon”を自身のレーベルRecloose Organizationからリリースしています。しかしながら、Gilbertは別の可能性を追求する為に、1985年の1年間は抜けています。またTanzaも1986年の1年間、The Stateとして、別の音楽やアート・プロジェクトをやっています。1986年からは、Owen Rossiter (Perc)とMiles Miles (Multi-Instruments, G)とが、Kif Coleによる大きな動きに沿って、コアメンバーとなっていきます。彼等は、その出自やスタイルに忠実に出版やツアーをしており、その際にも音楽やイメージやグラフィックスもそれらに合わせています。しかしながら、2002年に、Milesが亡くなったことで、バンドは正式に解散しています。 それで、今回、ご紹介するのは、Bourbonese Qualkの4枚目のLP”The Spike”です。ただ、彼等はファーストLPの前に2本のカセット作品を出していますので、それらは除いてと言うことです。今回、購入したアルバム”The Spike”は、再発盤で、リマスタリングしてあるもので、英国Mannequin Recordsからのリリースとなっています。今回の参加メンバーは、Simon Crab (Instruments, Electronics, Vo, Tapes)とSteven Tanza (Drs, Perc, Vo)の2人で、Julian Gilbert (Vo, Lyrics)とCraig Runyon (Vo, Lyrics)はゲストで参加となっています。内容は、インダストリアル・ポップとでも言えば良いかな?ん〜それもしっくりこないかなぁ。A1 “Shutdown”は、いきなり「シャット・ダウン」と叫び声が左右にパンしまくるイントロがカッコいいインダストリアル・ファンクな曲で、続くA2 “Suburb City”では中近東風のメロディと念仏のようなヴォーカルが耳に残ります。それに対して、A3 “About This”やA5 “Preparing For Power”では爽やかなギターのカッティングやピアノとベースの掛け合いが心地良いです。ここら辺の切り返しは日本のD.D. Recordsっぽいです。A4 “New England”では再び不穏な音が渦巻きます。A6 “Pogrom”では金属質なリズムボックスに何やら子供の声のようなヴォーカルが乗り、薄っすら中近東風で、また違う一面を見せてくれます。それでB面に移ると、B1 “Call To Arms”は子供達(?)の叫び声の掛け合いに大人の怒号が重なり、やがてパーカッションの連打になる曲で始まりますが、B2 “Frontline”は一転、リリカルなギターとシンセのメロが沁みます。B3 “Spanner In The Works”では不明瞭なテープ音によるリズムに陰鬱なヴォイスとパーカッションが重なります。B4 “In-flux”やB5 “Deadbeat”では土俗的リズムの反復が心地良いですが、B5は少しだけMissing Foundation を想起させる重いビートから成ります。多分、Bourbonese Qualkの長い歴史からすると、この頃は、まだ音の方向性が定まっていなかった時期だと思われるので、何だか雑多な印象があるのかもしれません。それにしても、独自の進化を遂げたBourbonese Qualkの初期音源を知るには持ってこいなので、是非とも体験してみて下さい‼️面白いよー! https://youtu.be/LtrZPntQ5JM #BourboneseQualk #TheSpike #Dossier #MannequinRecords #Reissue #Remastering #LimitedEditions #400部 #London #4thAlbum #Experimental #Electronics #AlternativeMusic #Beat #SimonCrab #StevenTanza #JulianGilbert #CraigRunyon #ReclooseOrganization
Experimental Pop / Electronic Mannequin Records (Dossier) 3200円Dr K2
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Martin Rev “Clouds Of Glory”
ご存知、ロカビリーの極北バンドSuicideの片割れにして楽器担当Martin Revのソロアルバム2作目の登場です。本名Martin Reverby、1947年12月18日生まれの米国人です。1966年から活動して、現在75歳で、今だに現役です。彼は元々はキーボード奏者であり、特に、Suicideでは、リズムボックス、オルガン、シーケンス、シンセを担当していました。それで、以前にAlan Vegaのところで書きましたように、Suicideを一度解散後、Revの方もソロアルバムを多数出しています。彼のソロアルバムは多彩で、No Waveっぽい作品は勿論のこと、その他にも、アルバム”Strangeworld”ではバブルガム・ポップな作品を、また、アルバム”To Live”ではシンセ・ロックな作品も出しています。 そんなMartin Revのソロとしてのセカンド・アルバム”Cloud Of Glory”を紹介します。基本的には、インストで、うち半分は、Suicideのバックと言っても良いような、少しロカビリー調のフレーズ/ベースラインも出てきますが、残りはもっと実験的なフレージングで、少しインダストリアル・ダブのような感じに仕上げています。そして、上物には縦横無尽な電子音が飛び交っており、その傾向はB面の方が顕著ですね。それから、通して聴いてみて思ったのですが、Revの曲って、リズムの作り方が独特で、知らないで聴いても、多分Martin Revだと分かるでしよう(ただ、このアルバムだからかもしれませんが)。そこら辺が”Martin Rev”の”Martin Rev”と言われる所以でしょう。なので、Suicideファンの方は是非と聴いて下さい❗️ https://youtu.be/6O5sdXCv5T4 #MartinRev #CloudsOfGlory #NewRoseRecords #SecondAlbum #SoloAlbum #Suicide #Instrumental #Electronic #Experimental #Pop #Rockabily
Experimental Pop / Electronic New Rose Records 不明Dr K2
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Strange Men In Sheds With Spanners “s/t”
Strange Men In Sheds With Spannersと聴いても、皆さん知らないですよね?じゃあ、英国のパンクバンドBuzzcocksは知ってますか?じゃあ、そのVo/GのPete Shellyは知ってますよね? そのPete Shellyが当時、実験音楽にも興味を持っていたことも知ってますよね? と言う訳で、今回、紹介するのは、Peter McNeish ことPete Shellyが、Bob Warlock, Francis Cookson, Wayne Wormと一緒になって、1980年〜1984年に録音されていた音源です。その中で、リリースされなかったものを集めた未発表曲集が、この度、米国Drag Cityから今回、リリースされました。それが、本作品となります。Pete Shellyは当時から独逸のクラウトロックからの影響を公言しており、彼自身の実験音楽レーベルGroovy Recordsからもソロアルバム”Sky Yen” (1974年作、1980年リリース)で強烈な電子実験音楽を披露したり、ソロで”Homosapien” (1981年)と言うエレ・ポップなアルバムも出しています。なので、割と、彼は電子音楽にフィットしていたと思われます。それで本作品ですが、上記のメンバーで、シンセ或いは自作オシレーターなどを駆使して、更にベースやドラム、ドラムマシン或いはギターも交えた、実験色の強いインスト主体のエレ・ポップ風音楽を披露しています。曲名自体は数字だけで、かつ、アルバム・タイトルもバンド名(これ自体もShellyがガムラン・オーケストラの公演を聴いた時の感想に由来するらしい)のセルフタイトルですし。まあ一種の発掘音源なので、そう言う扱いになっているのかもしれませんね。曲調はミニマル・ウェーブ的(曲によってはニュー・ウェーブ的なのもあります)で、その意味でも同時代性を感じさせられます。まあしかし、これをやっているのが、バリバリのパンクバンドのVo/Gと言うのも特異なことですが、Public Image LimitedのJohn Lydonがクラウトロックのファンであったことからも、英国には、そう言う地盤が元々あったのかも知れませんね。と言う訳で、漸く日の目を見たバンクな電子音楽に興味のある方は是非とも聴いてみて下さい❗️面白いですよー。 “4” https://youtu.be/ehG5Gx1fo3Y [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mZNfQ6j80rQdn3H0HL24uXQoVKY1grIMo #StrangeMenInShedsWithSpanners #DragCity #PreviouslyUnreleased #GroovyRecords #PeteShelly #Electronic #ExperimentalPop #1980-1984 #BobWarlock #FrancisCookson #WayneWorm #Synthesizers #NewWave
Experimental Pop / Electronic Drag City (Groovy Records) 3597円Dr K2
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Die Welttraumforscher “Die Rückkehr Der Echten Menschheit: Die Jahre 1981 - 1990”
前回、リミックス・アルバムを紹介したスイスの謎、Die Welttraumforscher (「ディー・ヴェルトトラウムフォルシャー」と発音)ことChristian Pfluger(「クリスチャン・ヒュルガー」と発音)の過去作品のセルフ・コンピレーション・アルバムが本作品になります。タイトル通り1981年〜1990年にリリースされた作品から厳選された18曲が収録されています。彼は30枚以上のアルバムをリリースしているだけでなく、映像や小説、更には数え切れない程のイラストを作ってきています。そして、何故、彼が「スイスの謎」と言われるのかと言えば、彼がThe Residentsのように活動しているからではないか?と言われています。まあ、別に顔を隠している訳ではないようなんですが、1980年初頭よりカセットなどをリリースする宅録派のアーティストで、中々、その正体が掴めなかったのだと思います。まあそんな訳で、本作品も白昼夢のような音楽がたっぷりと詰め込まれています。最初は4トラックのMTRで、1986年以降は24トラックのMTRを用いているみたいです。彼は多分、日記でも書くように気の向くまま、録音していたみたいで、各曲に簡単な解説が付いているのですが、何か日常生活で気になったことや気づいたことをモチーフに録音していたようです。何と言うか、懐かしい感じ(懐メロではなく、幼い頃を想起させると言う意味です)のポップミュージックで、ミニマルであったり、ちょっとした展開があったり、子供の頃、どこがて聴いたことのあるような曲作りをしています。まあ、そこら辺が、後進のMouse On Marsなんかにも影響を与えたのでは?と想像します。とにかく、初期10年間の彼の活動を知るには良いサンプル集なので、ここら辺にビビッときた方は聴いてみて下さい。 “Glücklich Traurig Seltsam” https://youtu.be/_gR--egZlgM [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lyQiWmqtRaQOjF3Nw-tK8RiWd3xZtbr88 #DieWelttraumforscher #DieRückkehrDerEchtenMenschheit:DieJahre1981-1990 #BureauB #Switzerland #ChristianPfluger #宅録 #ExperimentalPop #Electronic #SelfCompilation #TheResidents #MouseOnMars
Experimental Pop / Electronic Bureau B 2300円Dr K2
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Diseño Corbusier “El Alma De La Estrella”
これまたスペイン産のエレ・ポップ・デュオDiseño Corbusier(発音はよくわかりませんが、「ディセーノ・コルブッシャー」でしようか?)のセカンド・アルバムの再発盤です。それで、何でこれに気付いたかと言うと、Neo Zelandaの再発アルバムを聴いている時に、 Neo ZelandaことAni Zincが、このバンドのメンバーであり、またAuxilio De Cientosと言うレーベルも共同運営していたのを知ったことがキッカケで探し出した次第です。Discogsによるとトリオとのことてすが、クレジットではJavier G. MarínとAni Zincのデュオとしか記載されていません。結成は1981年、スペインのグラナダでです。当初は、William Burroughsのカットアップ手法を取り入れて、テープ・ループを使った実験的ポップなファースト・アルバム”Stadia”を1983年にリリースします(このアルバムは後に米国の再発専門レーベルDark Entriesからリイシューされています)。その後は、自身のレーベルからカセット作品を出していましたが、Marinが「踊れないリズムは売れない」と言われたことから、Cabaret VoltaireやDAFを聴き、(プリミティブな)Electronic Body Musicへとシフトします。なお、結成当時、Zincは心理学を学ぶ学生で、全くのアマチュアでしだ。そんな彼女はある日、ラジオから流れてきたYoko Onoの”Remember Love”を聴いて、ショックを受け、音楽に目覚め、テープの切り貼りをするようになります(これはNeo Zelandaの所に書くべきでしたね)。そんな訳で、本作セカンド・アルバム”El Alma De La Estrella”を1986年に自身のレーベルからリリースします。MartinはKorgのシンセとRoland SH-101シンセに加えて、Dr-55と言う小さなリズムボックスにリアルなパーカッション・サウンドを鳴らせる独逸製リズムマシンMFB-512とを使ってバックトラックを作っています。それに対して、ZincはVoとその変調操作を担当しています。しかしながら、このアルバムは1000枚も売れず、その為、配給を手伝っていたNuevos Mediosは国外の方が売れるのではと考えましたが、当時はその国外への流通ルートが確保できなかったとのことで、手を引いたとのことです。そうして、Zincは心理療法士の職に就き、Marinも音楽に興味を失い、このデュオは自然消滅してしまいます。 それで、内容なのですが、確かにシーケンサーを使い、マシンビートが前面に出たエレ・ポップな音楽であり、それと同時に、浮遊するようなフィーメル・ヴォイスや不明瞭な変調ヴォイスみたいな音も聴取されます。と思ったら、シンセのホワイトノイズをパーカッシヴに鳴らしたりする曲や、テープループを上手く取り入れた曲或いはダブ的な曲もあったりと、単なるポップミュージックではなく、一癖も二癖もある独自のポップ路線を貫いています。個人的には、A面の曲に中期Cabsの影響を感じ、インダストリアルな要素も強く感じました。そんな彼等の実験的エレ・ポップな音楽を今からでも良いので、聴いてみましょう❗️ https://youtu.be/mMDDpzCyGYQ #DiseñoCorbusier #ElAlmaDeLaEstrella #MunsterRecords #AuxilioDeCientos #Reissue #1986 #Spain #ElectronicMusic #ExperimentalPop #Industrial #JavierG.Marín #AniZinc #Granada #CabaretVoltaire #Synthesizers #Sequencer #DrumMachine #EffectedVoice
Experimental Pop / Electronic Munster Records (Auxilio De Cientos) 2800円Dr K2
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Conrad Schnitzler “Auf Dem Schwarzen Kanal”
やっぱり買ってしまうんだなあ、Conrad Schnitzler先生の作品“Auf Dem Schwarzen Kanal”です。Conrad Schnitzler先生のバイオグラフィーは以前にも何度か書いてありますので、そちらを参考にして下さい。どうもこの作品は、1980年にリリースされてることもあって、”Disco Remix”らしいです。確かに四つ打ちのキックがダンス・ミュージックではありますし、聴き方によってはKraftwerk的でもありますね。とは言っても、やっぱりConrad節は変わりませんね。独特のユーモアが塗された電子音楽で、ビート物ではありますが、ダンス・ミュージックと言うには何かが足りないようにも思えます。そして、やっぱり、それを越える何かをも持っています。その何かって言ったら、多分、彼の神経がシンセとかの電子楽器に直結しているような自由度を持っていたと言うことなんでしょうね。また、彼にしては、珍しく12㌅EPを切っていますが、多分、ディスコ・カルチャーの影響もあったのかな?と推測します。元々、彼は、アルバムからシングルカットするよりも、アルバムを作りたいのであって、シングルカットするなら、新しい音源をEPとして作りたいとの想いがあったようです。そんなConrad Schnitzlerの初期音源、ディスコ・ミュージックを聴いてみませんか? (因みに、この作品のオリジナルは万単位で取引されているらしいです。) “Auf Dem Schwarzen Kanal” https://youtu.be/PfJFO5zztlA #ConradSchnitzler #AufDemSchwarzenKanal #RCA #BureauB #Reissue #ElectronicMusic #Synthesizer #Disco
Experimental Pop / Electronic Bureau B (RCA) 4800円Dr K2