輝安鉱(Stibnite)

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輝安鉱(Stibnite)
組成:Sb2S3
産地:江西省(中国)

自動車のバッテリーなどに用いられるアンチモンの鉱石として最も重要な鉱物です。

一見すると強靭な刀や針のように見える結晶ですが、人間の爪で傷つき、蝋燭の火で溶けてしまいます。

かつては食器の材料として用いられたそうですが、この鉱物には毒性があり、使用していると食中毒を引き起こすシロモノだったそうです。

この標本は中国産ですが、日本でも各地で産出します。
特に愛媛県市ノ川鉱山は世界的に有名で、かつて日本刀のような見事な結晶を多く産出し、今でもコレクター垂涎の的となっています。しかし残念ながら、良品の標本はその多くが海外に流出しました。

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