Uチップのバリエーション(ジョンロブ、エドワードグリーン、JMウェストン)
初版 2018/10/14 14:27
改訂 2022/10/23 10:43
Uチップは最初に好きになった革靴です。初期はなんとも言えない曲線を見ているだけで幸せでした。
Uチップという名称はモカの部分の形状から付けられた通称で、同じその形状からエプロンフロントと呼ぶこともあります。
最初に買ったのはパラブーツのシャンボールドでした。まだそして英国ブランドのジョンホワイト、このあたりまでが学生時代です。
そして社会人になって最初に買ったのはこのパラブーツのアヴィニヨンでした。当時はスーツにも合わせることができたのですごく重宝していたのを今でも思い出します(今ではもうスーツには合わせませんが)。続いてクロケットや42ndロイヤルハイランドなどを購入し、持っている革靴の3−4割くらいがUチップでした。
そんなUチップの代表モデルをジョンロブとエドワードグリーン、JMウェストンという3つのブランドから紹介しようと思います。
まずはジョンロブです。ジョンロブのUチップといえば一番代表的なものはこの2つではないでしょうか。
広いモカ部分が特徴のバロスとシャンボルドです。
こちらがバロスです。パリの雰囲気を漂わすなどと評されていたこともあります。
こちらは同じバロスですが、クロケットが製造していた時代のものです。
そしてもう一つの代表作シャンボルドです。こちらはエドワードグリーンの代表作ドーバーによく似ています。当時ジョンロブはエドワードグリーンの旧工場を買収しました。そういった歴史が影響したのかもしれません。
続いてスクエアトゥのボルドーです。トゥに合わせてモカ部分もスクエアになっています。
次はヴィエナです。Uチップには珍しく内羽根でドレッシーな印象です。美しい靴です。
続いてカントリーシューズのテイストを漂わせるノルウェイです。ぽってりとしたフォルムが愛らしい靴です。
コテージラインと呼ばれるカントリーラインのウゼスです。エシュンとパラブーツで製造を担当していたということです。
そして最後に変形UチップのVintage2000です。この靴はジョンロブのミレ二アルのイヤーモデルでUチップとダブルモンクを上品に一つのデザインに落とし込んでいます。
続いてUチップシューズのもう一つの雄エドワードグリーンです。エドワードグリーンのUチップといえばドーバーです。Uチップはややフランス起源とも聞いたことがありますが、そうした意味も含めドーバーなのでしょうか?
こちらは確か?ヒュームドオークタンというカラーのラスト32です。
そしてアーモンドカントリーカーフ、ラスト202のドーバーです。
エドワードグリーンの面白さは同じペットネームの靴でもラストと革質の差で大きく印象が変わることです。
そしてドーバーのブーツ版「ハリファックス」です。ハリファックスは非常に完成されたカントリーブーツだと思います。
そしてハリファックスよりも長いブーツのネビスです。こちらもアッパーはカントリーカーフです。
最後にサンドハーストです。こちらもアッパーはカントリーカーフです。上二つよりは赤みのあるレザーが特徴的です。
続いてフランスのJMウェストンのUチップを紹介します。
まずはウェストンの代表モデル「ハントダービー」です。ハンドメイドモデルでモカ部分はヒドゥンステッチで縫われ表に縫い目が見えません。重厚としか表現できないUチップのキングといっても良い存在だと思います。
そしてもう一つウェストンを代表するモデル641「ゴルフ」です。昔の雑誌などではかならずジャーナリスト御用達として紹介されていました。
こちらはゴルフのブーツバージョンである741です。通称ゴルフブーツと呼ばれていました。
同じく741のブラックモデルです。
Uチップのもう一つの形である597です。こちらは598ロジェによく似ていますが、トゥ部分のステッチとハトメが異なります。
同じUチップといってもかなりのデザインのバリエーションがあることがわかると思います。違いを楽しみ、履いて楽しみ、磨いて楽しむ。革靴道から抜け出せそうもありません。
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