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東宝株式会社事業部 東宝映画 病院坂の首縊りの家 パンフレット
昭和54年5月26日発行 発行所 東宝株式会社事業部 昭和54年(1979年)に公開された映画『病院坂の首縊りの家』のパンフレットです。 市川崑監督・石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第5作目にして、一連のシリーズの最終作となった作品(平成のリメイク版『犬神家の一族』がありますが、あれはシリーズにカウントしなくてもいいでしょう)ですね。原作は昭和28年の事件と昭和48年の事件の2部構成となっていて、それ故に登場人物も非常に多く、唯でさえ人間関係が複雑過ぎるといわれることが多い横溝正史の小説の中でも一番ではなかろうか、というぐらい入り組んだ話なのですが、映画版では原作の第1部に当たる部分を抽出、人間関係を整理し、「金田一耕助最後の事件」を非常に上手く映像化しています。 映画の予告編では「これで最後だ!」とのキャッチコピーが流れ、当時、本屋で売られていた文庫本の宣伝帯には「金田一耕助最後の事件」というのが強調されているなど、「本当に終わりなんだなぁ...」と、祭りが終わってしまうような、寂しい気持ちになったのを憶えていますね。そんなシリーズ最終作に相応しく、映画本編も実にしっとりと仕上がっています。物語の最後、人力車が坂を下って旧法眼邸の前に着き、それを金田一が見守りながら、そっと去っていくシーンはシリーズ随一の叙情的な名場面だと思います。 #病院坂の首縊りの家 #市川崑 #石坂浩二 #横溝正史 #東宝 #パンフレット
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東宝株式会社事業部 東宝映画 女王蜂 パンフレット
昭和53年2月11日発行 発行所 東宝株式会社事業部 昭和53年(1978年)に公開された映画『女王蜂』のパンフレットです。 市川崑監督・石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第4作目。高峰三枝子・岸惠子・司葉子、それまでのシリーズで「〇〇役」を務めた大女優が勢揃いしていて、絵面的にはシリーズで一番華やかな印象がありますね、仲代達矢もいるし。パンフレットの表紙にも使われていますが、京都の野点のシーンの絢爛さたるや...。ただ、やっぱり肝心の智子役がなぁ...。当時、テレビでよく流れていた「女王蜂のくちびる」のCMは、印象的でしたけど。そういえば『女王蜂』の企画初期の段階では、市川監督は智子役に山口百恵を推していたがホリプロの反対でポシャった、という話を聞きますが、あれ実現して欲しかったですね。百恵ちゃんの大道寺智子に、“パリの叔母さま”こと岸惠子の神尾秀子。となると多門連太郎は沖雅也ではなく、やっぱり三浦友和でしょうか? あと、佐々木剛(仮面ライダー2号)・石田信之(ミラーマン)・高野浩幸(超人バロム・1)と、特撮ヒーローを演じた方々が、脇とはいえ、結構目立つ役で出ているのが特撮ファン的にはうれしかったりします(笑) #女王蜂 #市川崑 #石坂浩二 #横溝正史 #東宝 #パンフレット
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東宝株式会社事業部 東宝映画 獄門島 パンフレット
昭和52年8月27日発行 発行所 東宝株式会社事業部 昭和52年(1977年)に公開された映画『獄門島』のパンフレットです。 市川崑監督・石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第3作目。前作『悪魔の手毬唄』から僅か4か月で公開されました。 昭和52年の夏は、この映画版の他にテレビ(毎日放送『横溝正史シリーズ』)・漫画(別冊少女コミック/ささやななえ)という三つのメディアで『獄門島』が競作され、“『獄門島』の夏”といった印象があります。この中で原作に一番忠実で、出来が良いのは実は漫画版だと思うのですが、映画版は当時、母親に連れられて映画館で観ていることもあって、結構思い入れがあります。嘉右衛門翁役の東野英治郎氏が当時はテレビの『水戸黄門』のイメージしかなかったので、あの黄門様が事件の元凶であるダークな役どころを演じているのに衝撃を受けました。 #獄門島 #市川崑 #石坂浩二 #横溝正史 #東宝 #パンフレット
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東宝株式会社事業部 東宝映画 悪魔の手毬唄 パンフレット
昭和52年4月2日発行 発行所 東宝株式会社事業部 昭和52年(1977年)に公開された映画『悪魔の手毬唄』のパンフレットです。 市川崑監督・石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第2作目。オールスターキャストによる絢爛豪華なミステリー映画というのは前作同様ですが、しっとりとした余韻の残る、日本映画らしい情緒に溢れていて、この作品をシリーズ最高傑作に挙げる方も多いですね。ちなみにこの作品から製作が東宝になります。 パンフレットの表紙は、金田一耕助と謎の老婆が仙人峠ですれ違うシーンの画像に、角川文庫版の杉本一文画伯のイラストを配したもの。前作『犬神家の一族』のパンフレットは文庫版のイラストが目立っていた感じでしたが、こちらは逆に映画の画像が大きくて、文庫版のイラストが小さいのは製作が東宝になったからでしょうか(笑) #悪魔の手毬唄 #市川崑 #石坂浩二 #横溝正史 #東宝 #パンフレット
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東宝株式会社事業部 角川映画 犬神家の一族 パンフレット
昭和51年10月5日発行 発行所 東宝株式会社事業部 昭和51年(1976年)に公開された映画『犬神家の一族』のパンフレットです。 昭和54年(1979年)の『病院坂の首縊りの家』まで全5作が製作された市川崑監督・石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第1作であると同時に、その後、映画界に新風を巻き起こした角川映画の第1作でもあります。 映画の宣伝で初めてテレビCMを流し、本屋では大々的に原作者の横溝正史の文庫本フェアを行うなど、いわゆる“メディアミックス”の先駆けとしても知られる作品ですが、個人的にこの映画に関して強く記憶に残っているのは、例の湖面から足が二本突き出たシーンを使ったポスターですね。いつも通る小学校の帰り道で、最初にそのポスターを見た時は、心がザワザワして仕方ありませんでした... パンフレットのほうはポスターに比べるとややインパクトに欠けますが、表紙は角川文庫版でお馴染みの杉本一文画伯のイラストに、映画で金田一を演じた石坂浩二と松子夫人を演じた高峰三枝子の写真を配したもの。映画だけではなく本も売りたい、まさに“メディアミックス”の先駆けたる角川映画ならではのデザインといえますね。裏表紙は犬神家家紋です。 #犬神家の一族 #市川崑 #石坂浩二 #横溝正史 #角川映画 #東宝 #パンフレット
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