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怪獣軒 インバス星人 スタンダードサイズ 平成物
全身が強力なマイナスエネルギー体という特性ゆえに、あらゆる物質を吸収してしまう恐るべき“宇宙の死神”、インバス星人。 元々は半透明だった全身にジャンボジェット機の残骸が付着し、スクラップの怨霊のような姿になったこの星人には物理的な攻撃が通用しない。そんなインバス星人に対し、春日兄妹の三男・光三は地球から離れた小惑星にインバス星人を“捨て去る”ことで解決を図ろうとするが、その怨念のような星人の意識は小惑星をも動かし、小惑星ごと地球に向かってきてしまう・・・。 ジャイアント仮面が破壊されたダムを再生したり、シルバーランスやシルバーミサイルといった新兵器を駆使したりと、いかにもヒーロー性を強調したジャイアント仮面編らしいエピソードですね。星人によるダム破壊のシーンとかベム5号とジャイアント仮面コンビネーション攻撃とか、この回は特撮もかなり力入ってます。(しかし、シルバー仮面が決壊したダムの水流を逆流させたばかりか、ダムまでもあっさりと修復してしまう描写はあまりにもご都合主義が過ぎるような気がしますが・・・笑) 2006年に怪獣軒のシルバー仮面星人シリーズの第1弾として発売されたインバス星人。 ジャンボジェット機やら自動車やらの残骸が身体に吸い寄せられた様が細かい作り込みで表現されており、どちらかというとややリアル寄りの印象を受けますが、金・銀・ブルーのメタリックカラーで包まれた彩色の所々に見える成型色のオレンジが殊のほか効いていて、あまり尖った感じはありません。 原型製作はヤモマーク土岐氏。平成風にキッチリ作られた中にも、成型色や彩色に昭和怪獣ソフビへの憧憬・リスペクトが感じられ、レトロ怪獣ソフビ好きの琴線に触れる一体に仕上がっています。 「平成のガルバン」ともいうべき現行怪獣ソフビの隠れた傑作です。 #シルバー仮面 #シルバー仮面ジャイアント #怪獣軒 #宣弘社 #ソフビ #怪獣
怪獣軒 スタンダードサイズ 平成18年(2006年) シルバー仮面ジャイアント 第20話「必殺!!シルバーミサイル」dape_man
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怪獣軒 エマー星人 スタンダードサイズ 平成物
地下100メートルに設置されたカプセルの中で160日間にも渡る宇宙飛行士の孤独耐久テストを行っていた山城キャプテンを密かに“人間怪獣”ヤマシロへと改造し、侵略の尖兵として操っていた宇宙人、エマー星人。 劇中では、画面の暗さもあって今ひとつその姿は判然としませんでしたが、鋭い爪を持った六本脚がウネウネと動く、ヒトデとも蜘蛛ともつかない奇怪なビジュアル(ストーリー自体は「蜘蛛の糸」の寓話をモチーフにしたものですが、劇中の会話の中に「深海の海星」の話が出てくる箇所があるので、ヒトデと蜘蛛、両方のイメージを取り入れているようにも思います)を持った宇宙人で、冥府の底に潜みながら暗躍する、邪悪で禍々しい存在感はジャイアント仮面編の宇宙人の中でも屈指のものでした。 そんなこの宇宙人の劇中のイメージを上手く盛り込みつつ、レトロタイプのソフビに仕上げたのがこの怪獣軒のエマー星人です。同じ怪獣軒のシルバー仮面シリーズでも、別項で紹介したシカルナ・工房原型のヤマシロはかなりリアル寄りの作風でしたが、こちらは昭和怪獣ソフビムード濃厚なテイストで仕上がっているのが特徴です。 それもそのはず原型製作は、現行メーカーながらも昭和的な手触りや空気感を湛えたソフビ作りで定評のあるインディーズソフビの雄、ヤモマーク土岐氏。氏の味のある造形タッチは、御自身がかなりの玩具コレクターであり、古物ソフビにも造詣が深いところから来ているのですが、それだけにこのこなれた雰囲気も納得出来るというものです。 #シルバー仮面 #シルバー仮面ジャイアント #怪獣軒 #宣弘社 #ソフビ #怪獣
怪獣軒 スタンダードサイズ 平成20年(2008年) シルバー仮面ジャイアント 第18話「一撃!シルバー・ハンマー」dape_man
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怪獣軒 ヤマシロ スタンダードサイズ 平成物
円谷プロのウルトラシリーズに関わっていたスタッフ、中でも実相寺昭雄・佐々木守・上原正三・市川森一という先鋭的な面々が参加した『シルバー仮面』には、宣弘社製作のヒーロー番組でありながらも、初期ウルトラシリーズの影を引き摺ったエピソードがいくつかありますが、このヤマシロが登場する第18話も、『ウルトラマン』の「故郷は地球」を彷彿させる、人間が怪物化してしまう変身譚です。 但し、こちらでは山城キャプテンが怪物化した背景にはエマー星人による地球侵略の企みがあり、そういった意味では“人類と科学の進歩”の裏に潜む矛盾や欺瞞を鋭く告発した「故郷は地球」ほど強いメッセージ性は無く、また、ヤマシロにしても結果的には救われるのでジャミラほどの悲劇性は感じられないのですが、それでもこのヤマシロのビジュアルはあまりにも強烈ですね。ボロボロの宇宙服に、酷く焼け爛れた皮膚。人間のイメージをかなり残しているだけにこの怪物の姿には、かなりインパクトがありました。 そんな異形の者、ヤマシロを2007年にレトロタイプでソフビ化したのが怪獣軒です。 全体的なフォルムこそレトロタイプのデフォルメになっていますが、虚ろげに空を見上げている表情や、焼け爛れた皮膚の表現など、ディティールはかなりリアルに仕上げています。 原型製作はシカルナ・工房。このヤマシロを手掛けた頃は、自社名義ソフビの点数はまだ数えるほどしかなかったと思いますが、既にシカルナっぽいというか、強烈な個性が確立されていますね。従来のレトロタイプ怪獣ソフビの方法論に囚われない、インディーズならではの感性が生み出した一体、といえます。 #シルバー仮面 #シルバー仮面ジャイアント #怪獣軒 #宣弘社 #ソフビ #怪獣
怪獣軒 スタンダードサイズ 平成19年(2007年) シルバー仮面ジャイアント 第18話「一撃!シルバー・ハンマー」dape_man
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怪獣軒 ドミノ星人 スタンダードサイズ 平成物
葬儀に参列中の著名な物理学者・三田博士と他の参列者たちが、故・春日博士の“息子と娘”を名乗る者たちに虐殺されるという事件が起きる。それは、春日兄妹に化けて事件を起こし、その罪を本物の春日兄妹に擦りつけることで彼らを社会的に抹殺しようと企むドミノ星人の陰謀だった... 凶悪な集団ライフル魔に仕立てあげられ、お尋ね者となった春日兄妹と、彼らを追う警視庁の敏腕警部、鬼頭。偽者とはいえ、ヒーローを含む主人公側の人間が『俺たちに明日はない』よろしく銃を撃ちまくる衝撃的なエピソードでしたね。最終的には、自分たちの潔白を証明しようと行動する兄妹たちの奮闘もあって、鬼頭たちの眼の前で本物と偽者の兄妹が対峙し、正体を現わしたドミノ星人を光二が変身したシルバー仮面が倒したことで決着を見るのですが・・・、鬼頭は見たままのことを認識しつつも社会常識がそれを受け入れないだろうと、真犯人を「宇宙人」ではなく「春日兄妹の名を騙った、身元不明の四人組の人間たち」として処理すると兄妹たちに告げ、一見救われたように見えて、実は彼らと人間社会の決して埋まることのない溝を改めて浮き彫りにすることで初期『シルバー仮面』らしく締め括られます。このやるせないトーンこそ初期『シルバー仮面』の真骨頂。それがつくづく心に染み入るんですよねぇ... さて、ドミノ星人。 劇中でシルバー仮面に卒塔婆で滅多打ちにされたり、当時の書籍類に「ドミノ星人はパンの味がする」という設定があったりと、どちらかというと今ではネタ的な意味で有名な宇宙人ですが、池谷仙克氏がムンクの「叫び」をモチーフにデザインした容姿はかなり不気味でインパクト大。諸星大二郎の漫画に出てきそうな、土俗的な雰囲気が濃厚な宇宙人ですね。 そんなドミノ星人を2007年にソフビ化したのが怪獣軒です。 原型製作にヤモマーク土岐氏(この頃はまだヤモマークを立ち上げる前でした)を起用し、土俗的雰囲気濃厚なこの宇宙人のイメージを損なうことなく、上手くレトロタイプに落とし込んだ一体。現行ソフビながらも、当時物の無法星人ソフビと並べても様になるのは、レトロソフビジャンルに造詣が深い土岐氏ならではの妙味ですね。 この茶成型のドミノ星人は初版のものですが、どこか古代の祭祀に用いられる泥人形のような禍々しい雰囲気もあって、なかなか存在感のあるソフビ人形です。 #シルバー仮面 #シルバー仮面ジャイアント #怪獣軒 #宣弘社 #ソフビ #怪獣
怪獣軒 スタンダードサイズ 平成19年(2007年) シルバー仮面 第9話「見知らぬ町に追われて」dape_man
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怪獣軒 ソロモン星人 スタンダードサイズ 平成物
冷たい絶対零度の星からやって来た宇宙人、ソロモン星人。 温暖な気候の星に住む地球人が宇宙へ進出することへの警戒心、更には、抗争の歴史を繰り返してきた地球人の性質に対する疑念から、「もし、地球人が自分たちの星にやって来たら攻め入られてしまうのでは・・・?」と考え、春日兄妹たちが握る光子ロケットの秘密を奪わんと暗躍。兄妹たちに協力する青年科学者・川上博士(演じるは「久里虫太郎」や「大博士リー・ケフレン」でお馴染みの怪優・清水紘治氏)の恋人・マリの体を利用して、光子ロケットの秘密を探るなどしました。 身長130センチという、まるで子供のような小柄な体躯をしており、それが他の無法星人とは異なる一種独特な雰囲気を醸し出していましたね。(劇中で使用されている着ぐるみには何と、本当に子役が入っていました!) 背中が極端に湾曲した、傴僂男のようなフォルム(これは第1話に登場したチグリス星人や『ウルトラセブン』のダンカン、『アイアンキング』のクリケットンなど、池谷仙克デザインの怪獣・宇宙人の特徴です)。ドクロが大きく口を開けて、更にその中に顔があるような風貌。 かなり異形趣味が色濃く出ているビジュアルを持つ宇宙人ですが、そんな味わいを上手く残しつつ、レトロタイプのソフビに仕上げたのがこの怪獣軒のソロモン星人です。 原型製作はまだブレイクする前のシカルナ・工房。ディティールまでキッチリ作り込んだ造形力に定評のある同社ですが、このソロモン星人でもそれは発揮されていて、鍾乳石のような体表の質感とか、上手く表現されていると思います。 #シルバー仮面 #シルバー仮面ジャイアント #怪獣軒 #宣弘社 #ソフビ #怪獣
怪獣軒 スタンダードサイズ 平成20年(2008年) シルバー仮面 第8話「冷血星人の呼び声」dape_man