セキュリティチェックにひっかっかったパズルたち

0

某TV局から不可能物体に関して問い合わせがありました(2022.2)
それで思い出したのがこの話 そういえば この時もTV取材のために九州に飛んだのだった
もう16年も前のことですね ○○ナイトスク○○

先日,所用で飛行機に乗ることがありました。国内線です。国際線なら,この程度では済まなかったように思います。
そのときの様子を,芦ヶ原氏を真似て書いてみます。

いつものボクなら荷物を預けて,手ぶらで機内に乗り込むのだが,今日は割れ物もあり,機内に持ち込むことにした。それがそもそも間違いのもと。案の定セキュリティチェックにひっかっかってしまい,女性係官4人に取り囲まれてしまった。若い女性に囲まれるのは悪い気がしないが,今の彼女たちの顔つきを見ると,とても喜んではいられない状況だった。
「ワインオープナーを持っておられますか?」と聞いてきた。
そんなもの持っている訳がない,と言いかけて,あるものに思い当たった。鞄を開けて,おもむろに取りだし,すました顔で答えた。
「あ,ワインオープナーね。凶器になると危ないから,瓶の中にしまっておいた。」
目の前の係官の目が一瞬,大きく見開いたのを,ボクは見逃さなかった。さて,どんな反応を示すかと黙って見ていると,何も言わずに黙って隣の係官に瓶を渡した。受け取った係官も何も言わずそのまままた隣の係官に。そしてさらに隣の係官にバトンのようにリレーされた。4人目の係官がやっと一言。「そのまましまっておいてください。」って。
終わったかと思ったら,今度は釘を持っておられますかと聞いてきた。
同じように,取りだした物を見せて,これも危ないから木の枠にはめてありますと答えた。
結果は同じ,またバトンリレーをされて手元に戻ってきた。
どうやら,うら若き乙女達には理解できなかったようである。ボクは何事もなかったように鞄に詰めて,その場を去っていった。

果たして帰りも同じ状況が。当然予想されたものであるから,こちらにも余裕がある。
今度は若い男性の係官。やはり,ワインオープナーをお持ちですかから始まった。すました顔で手渡すと,彼は言った。「これは,はずれるのですか?」
あなた,それは職務からハズれた質問ですよ。そう思ったが,そんなヤボなことは言わずに,
「それより,どうやって入ったかが問題ですよね。」と切り返しておいた。
案の定,予想された反応が「あっ,そうか。なんででしょう。」
笑いをこらえるのがたいへんだった。
きっと彼は,はずすことができれば凶器になりうるとの思いで,職務に忠実に熱心に尋ねたのだろうと善意に解釈しておいてあげるね。

Default