岡山県岡山市 備中高松城 水攻め跡＆資料

岡山市は広く、岡山駅から北西の方向にかなり行くと【備中高松駅】がある。更に北上すると高梁市になり、そこには【備中松山城】がある。

【備中～】と名が付くのは、四国の香川県に【高松城】、愛媛県に【松山城】があり、混同する為に岡山県の方には【備中～】が付く。これは試験に出るから覚えておくように！…多分(笑)

さて、この【備中高松城】が有名なのは戦国時代に織田信長がかなりの軍事力を持ち「全国制覇するだがや！」と、部下の武将にあちこちを攻めさせた。 ほいでもって「秀吉、おみゃーさんは中国地方の毛利攻めを任せるでよぉ！」と。

毛利側と織田側は激突し、最後の要が備中高松城なのだが、なかなか毛利側の武将・清水宗治は忠臣で強く抵抗。

秀吉も信長に「アイツなかなかこすぃでよぉ、助けてくりゃあ」と手紙を出している。 そこで信長も「しょうがにゃあのう」と、明智光秀の軍勢に「後から付いてこい」と安土城(滋賀県)を出る。

秀吉も軍師・黒田官兵衛のプレゼンにより『水攻め案』を実行する。 先ずは兵士と近隣の農民を借り出して堤防を作る(突貫工事で12日間で完成)。

時は6月で梅雨に入り、近くを流れる足守川はかなり激流状態に。 足守川の水を塞き止め、堤防完成後に放流。 高松城周囲は湖の様になった(画像2枚目)。 攻めるに不利だが、毛利側も動けず救援も期待出来ない。つまり【兵糧攻め】である。

★以前に調べたら、世界の戦史上でも【水攻め】が成功した例は5例しかない。その１つが高松城水攻め。

両軍にらみ合いの最中、秀吉軍の陣に怪しい男が捕らえられ、調べたら味方であるはずの明智光秀から毛利側への書状を持っていた。

明智光秀は謀反を起し、信長を京都の本能寺で自害に追込み、安土城の留守番の織田信長の長男も攻め殺害、安土城は炎上。んで、毛利と手を組みたいという内容だった。これが毛利の手に渡って実現したら、自分は挟撃されてしまう。

秀吉は何事もなかった顔をし、『毛利の土地は取らない。備中高松城主の清水宗治の首１つで手を打ち、和睦しよう。さすれば我々も引き上げる』の条件を提案。高松城の外の舟の上で清水宗治は切腹＆介錯し和睦。

それを見届けた秀吉は悟られぬ様に撤退を始め、追撃無いと判るや全速で姫路城に向い、そして明智光秀を討つべく大阪入りし、あの【山崎の合戦】になるのであります。ﾍﾞﾝﾍﾞﾝ♪

堤防は後に撤去されましたが、画像2枚目の右端、日本三大稲荷の【最上稲荷】の入口の大鳥居(デカい‼)のすぐ近くに一部が残っています(画像4枚目)。

本能寺の変と高松城水攻めには、実は秀吉と明智が組んだとか諸説あり、日本史ミステリーの中でもかなり上位に挙げられます。

余談ですが、近年高松城跡公園の池の底から400年前の種から蓮(はす)の花が開き(ウルトラQにも似た様な話が)、悲劇の城主の名を付け【宗治蓮】と呼ばれています(画像5枚目)。

また、昭和60年にこの地が大水害に遭い、奇しくも【備中高松城水攻め】が再現された事がありました(画像3枚目)。

※画像4・5・8は参考までに。

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