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dig it / Klaus Schulze
DIG IT 1980年が始まると同時にクラウスは彼自身のレーベルInnovative Communicationを設立した。そしてこのDig it は彼自身初のコンピュータによる完全にデジタルによりプロデュースされ、同時にドイツでも初のデジタルアルバムとなった。 1980年春にGDS社のコンピュータシンセを入手し、そのクリアーなサウンドに感激した彼はアナログ機器を全て倉庫に仕舞い込み、そして新作を全てこのシステムで制作するようにプログラムを組んだ。この時会社はエンジニアを1人派遣して付きっきりで指導したそうだ。そうでなければ英語の説明書のみでは思う音が永遠に得られなかっただろう。 ちなみにWendy Carlos も同じシステムを持っておりTron のでサントラの一部はこれで作られたそうだ。 ライナーノートでは全てGDSで録音したと書かれているが実は正確ではない。Fred Severlohがドラムを演奏し、クラウス自身がヴォコーダーで歌っている。Death of an analogue では Analog is dead, digital is automat…one bit for you, one byte for me…the song, the sound…what it’s like, it’s alright… もっとも、これは歌と呼べる物ではなくヴォイスとでも言うべきか。 ちなみにこれは1982年に東ドイツでリリースされた彼唯一の作品でもある。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics dig it VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Aphrica / Klaus Schulze & Ernst Fuchs & Rainer Bloss
1983年9月から録音を始め、1984年3月にリリースされた。 Klaus にRainer Bloss が曲を作り、オーストリア出身の芸術家Ernst Fuchsが詩を書いて歌う内容だが、とても歌と呼べるようなものではなく、啜り泣きか喚き声とでもよぶべき物だった。 音楽だけならば2人の今までの作品と同様に80年代風の中々好感の持てる作品だが、Fuchsの声が全てを台無しにしていた。しかし彼は気に入っていたらしく、ドイツのTV番組で何度かパフォーマンスを披露していた。そして驚くべき事に、このアルバムは音楽も含めて全てが自分自身で作った完全なるソロアルバムだと主張し始めた。 更にFuchsとは正式な契約が交わされていない事が明らかとなってアルバムは回収される事となり、CDとしての再リリースは有り得なくなった。 Klaus 自身のレーベルICが破綻したのも、この事務的な曖昧さが原因の一つだった事を考えれば残念な事だ。 因みにカバーはDie Einkleidung der Esther と題されたFuchs による絵画で、現在はウィーンにある彼の個人美術館に展示されている。 #アナログレコード
German electronics Aphrica VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Trancefer / Klaus Schulze
1981年、ICレーベル4枚目のアルバムとして、そして彼自身同レーベルから初のソロとしてリリースされた。 通常のICレーベルのレコードは45回転だが、混乱を避ける為にこのアルバムは今までの彼の作品同様331/3回転である。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Trancefer VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Dziękuję Poland Live ‘83 / Klaus Schulze & Rainer Bloss
#アナログレコード
Klaus Schulze & Rainer Bloss German electronics Dziękuję Poland Live ‘83 VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Audentity / Klaus Schulze
#アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Audentity VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Macula Transfer / Edgar Froese
1976年発表。移動中の飛行機の中で作曲したとされている。
German electronics VINYL 西ドイツ盤 1979年ただくん
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…LIVE… / Klaus Schulze
1979年1月から始まったDuneツアーを記録したライヴアルバムが1980年にリリースされた。 3曲はこのツアーからで、もう1曲のSenseは1976年ベルリンで行われたMeta Musik Festival での録音だ。 これは最初で最後のライヴアルバムだと宣言していた。これは常にクリーンなサウンドを求めていた彼にとって当時の機材ではライヴレコーディングでは困難な事だったからだ。そして同時にこれは次なるフェイズへの移行を意味していた。 このアルバムをもって音楽的にも技術的にも1970年代は終わった。そしてデジタル技術は彼の音楽に大変な影響を及ぼす事になる。
Klaus Schulze German electronics …LIVE… VINYL 西ドイツ盤ただくん
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X / Klaus Schulze
1978年、Barracuda という低予算映画のサントラとソロアルバム「X」の録音を同時並行で行なっていた。 昨年のヒットで金銭的に余裕のあった彼は1stアルバムで行なった実験的アプローチを更に発展させようと考えた。つまり電子音楽と古典音楽の融合だ。そこで彼はスタジオ関係者に彼らの音源に重ねて演奏してくれるオーケストラを知らないか尋ねたところ、Wolfgang Tiepold というチェロ奏者を紹介された。彼はオーケストラだけでなくプロのジャズグループにも参加しており、何よりも楽しい男だった。オーケストラ楽譜も問題ないので、6曲中3曲にオーケストラを入れた。 タイトルは後付けだ。彼の興味深い人物6人を選んだが、Frank Herbert のみはこの当時1978年にまだ存命だった。言うまでもなく彼の敬愛するDuneを書いた作家だ。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics X VINYL 西ドイツ盤ただくん
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DUNE / Klaus Schulze
1979年発表 F.HerbertのSF小説「砂の惑星」にインスパイアされた作品。荒涼としたアラキスの砂漠の風景を彷彿とさせる無機質なシンセサウンドにWolfgang Tiepold の演奏するチェロが有機的な音色で装飾する。リズムの無い荒涼とした砂漠世界をイメージしたサウンドはどこまでも果てしなく、心の中へ深く染み込んで行く。そのサウンドは不思議な程生々しく、またエロティックだ。聴く人間の内面或いは精神面の深淵に突き刺さる。いや、突き刺さる事がない程落ち込み続け、気付けば心の内面全てが彼の音楽で充たされ浮かび上がる事の無い重量感に襲われると同時に、深海を浮遊しているような奇妙な気すらする。 レコードのA面全てを使ったタイトルナンバーは、リズムが無く時には静かに時には激しく流れる。眼を閉じ心を開くと鮮やかな映像が展開され、時間も感覚も無い世界に誘われる。 この不思議な世界が何とも心地よい。 B面では一転して激しいリズムにArthur Brown のヴォイスが重なる。テキストはクラウスとアーサーとの共作だ。タイトルは 歌詞の一節からShadows of ignorance とされているが、当初はArrakis とされていたそうだ。 クラウスとアーサーは1977年アイランドレコードの食堂で出会い、クレイジーワールドのファンであったクラウスがアーサーに一緒にレコーディングする事を申し入れた。同年のパリとブリュッセルでのライヴを共に行い意気投合した彼らはクラウスの新作にも参加する事になった。 これは新設されたクラウスの自宅スタジオで作られた最初の作品で、カバーはタルコフスキーの名作「Solaris」の中のワンシーン。 プロモーションツアーでは面白い話が伝わっている。世界的なヴァイオリニストKidon Kremer が当時ドイツに住んでおり、クラウスを当時の最も重要な作曲家の一人と考えており共演を望んでいた。クラウスもXやDUNEでクラシックの演奏家と仕事をして良い感触を持っていたのでBremenでのツアー初日に共演する予定だった。ところが、クラウスのライヴでは楽譜を全く使用せずに彼のシンセに合わせて自由に即興での演奏を期待されていた事を知って、そのような経験が無いと辞退してしまった。実現していたらと思うと残念だ。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Dune VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Body Love2 / Klaus Schulze
1977年、この年3枚目のアルバム。 前作Mirage がヘビーでダークな雰囲気だった為に好調なセールスを記録したにもかかわらずアイランドレーベルの首脳陣からはあまり評判が良くなかった。そこでKlaus はBody Love に似た雰囲気の作品を作る事を要請され承諾した。それが今作Body Love2である。 即ちこれはサントラではない。Body Loveがヒットしたので、レーベルが続編を望んだという事だ。 Harard Grosskopf と再びコンビを組んで、今回は入念なリハーサルを行って作られた。 ちなみにここでアップしたジャケット写真は自主規制で画像処理しています。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Body love 2 VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Mirage / Klaus Schulze
1977年発表 イギリスのIsland label からの初リリース。私が持っているのはBrain レーベル盤。 Timewind やMoondawn のようなリズミックな作品の後にはもう一度原点に帰って、デビューアルバムのような一人で作る作品にしたかった。そしてこの当時兄のHans Dieter がガンで闘病中だったこともあり、作品の暗く絶望的な雰囲気はこれが影響している可能性を指摘する記事もある。 GOプロジェクト後にアイランドレーベルが突然クラウスに興味を示し始めたのは、アイランドの社長Chris BlackwellがパリでのGOプロジェクトのライヴで彼が最も多くの喝采を受けていたのを観たからだと言われている。そしてレーベルをあげて徹底的にプロモーションを行い商業的にも成功した。当時のアイランドレーベルはBob Marley を始め多くのレゲエミュージシャンを抱えており、アイランドの社屋の食堂で偶然居合わせたクラウスとボブが一緒にフットボールゲームをやったという逸話が残っている。 ジャケットに使用されたポートレートはGuido Harari 撮影。1975年のイタリアツアーの際に撮った一枚で、おそらく彼の最も有名な写真だろう。 このリリースに合わせてイギリス、ベルギー、フランスで計22回のライヴが行われたが、最初の二つは London Planetarium で行われた。ここで行われた初のライヴだそうだ。 この頃に行われたライヴから。1977年1月13日、ドイツはケルンのTV番組 ”Musik Extra 3” で行ったライヴパフォーマンス。 これは彼のソロとしては最も古いプロショット映像として知られており、番組のプレゼンターの名前に因んで “For Barry Graves” と呼ばれている。 ライヴでは1人でシンセとミキサーを操作していて、当時の演奏がどの様に行われているのかがよく分かる貴重な記録だ。 #アナログレコード https://youtu.be/Kgt-D3tFMaQ
Klaus Schulze German electronics Mirage VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Body Love / Klaus Schulze
1977年発表。 1976年後半、Goプロジェクトでレコーディングやツアーを行なっていた最中にKlausに電話がかかってきた。Manfred Menzというフィルムプロデューサーで、サントラ作曲に興味はあるかと尋ねてきた。今まではほとんどが無償の仕事しかしてこなかったために今回は金になりそうだと思ったが、作品はポルノ映画だと告げられ一旦は断った。しかしこの依頼には理由があった。映画監督Lasse Braum が同年夏に映画のセックスシーン撮影中にblackdance とmoondawn を流していると音楽のグルーヴに合わせて俳優たちの動きが明らかにアクティブになっていたことから、製作陣は彼の音楽は映画音楽に適していると考えてオファーしてきたという。 Klaus は興味を持って当時のガールフレンドBlancheとともにManfred のもとを訪れて映画を観た。映画自体は美的であるのみならず会話が少なくて音楽を提供するスペースが十分にあったので2、3分程度の短い曲ではなく通常の長い曲が作れると気付いた。そこで受託の最終決定をする前に監督とパリで会ったところ互いに大変気が合ったそうだ。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics / Soundtrack Body love VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Picture Music / Klaus Schulze
1975年発表の4thアルバム。 ARP Odyssey を初めて使用したが、まだ操作に慣れていなかったために録音時のセッティングを誤り、レコードをモノラルで再生するとARP Odyssey の音が消えてしまうというアクシデントがあった。 B面の Mental door では彼のソロアルバムでは唯一の彼自身によるドラムプレイを聴くことができる。 このアルバムでも再発のたびにジャケが変わっているが、私が所有しているものは1979年にBrain レーベルから出たもの。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Picture Music VINYL 西ドイツ盤ただくん
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blackdance / Klaus Schulze
1974年発表の3rdアルバムで、ドイツ国内ではBrain、海外向けにはVirgin label と契約して初のワールドワイドに発売された作品。 Ernst Walter Siemon というオペラ歌手が参加しているが、彼とはTangerine Dream がMixed Media Studio で1stアルバムをレコーディングしていた時に 出会い、クラウスがテープに何か歌ってくれないかと頼んで録音した。そしてその音源がこのアルバムで使用されている。 そして、このアルバムではコンガやタブラと共にマーチンの12弦ギターが使用されており、後年それは余りにも民族的であり適切ではなかった、とその使用を後悔している。 ジャケットの絵画はスイス人画家 Urs Amann の”Götterdämmerung”。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics blackdance VINYL 西ドイツ盤ただくん
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Cyborg / Klaus Schulze
1973年発表の2枚組アルバム。 1972年、後にAsh Ra Tempel のJOIN INN に発展するセッションを行なっていた期間に着手し始めた2ndアルバム。 ここでは彼自身初めて手に入れたシンセサイザーVCS-3 を使用している。ただ、このシンセも Black dance と Picture Music で使用した後は、かつての盟友 Edgar Froese に譲渡し、Synthi-Aを購入したそうだ。このアルバムで聴かれる「シーケンサーのような」サウンドは実際にはシーケンサーではなく、音源モジュールのフィルター設定を持続的に変更する事で似た効果を得る事ができたらしい。 このアルバムジャケットも1975年に再発された時に変更された。Urs Amann の “Der bewusste Tiefschlaf” という作品で、内ジャケは”Matala”。 #アナログレコード
Klaus Schulze German electronics Cyborg VINYL 西ドイツ盤ただくん