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Citadel of Blood (チタデルオブブラッド)
チタデルオブブラッドは、かってSPI社から発売されていたSFゲーム専門誌「アレス」の第5号の付録ゲームです。タイプとしては、地形となるチットを引いてダンジョンを作りながら探索をするRPGとなります。マップはありません。今日のダンジョン探索型RPGの基礎となるシンプルなルールで構成されており、1人でも遊べる初心者向けゲームとなっています。ルールはシンプルと言いつつ、迷宮内ではモンスター、トラップが出現し、対する冒険者も前列と後列の概念があり、前列は剣を振っての肉弾戦、後列は弓や魔法を使用しての遠距離攻撃を行え、RPGとしての戦闘の基礎はきっちり抑えられている名作です。 #チタデルオブブラッド #アレス #SPI #SFゲーム
勝利条件5種類 無し 戦術級 ?ちょこ大佐
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Cedar Mountain
「シーダー山の戦い(スローターズ山の戦い)」 1862年8月9日、バージニア州カルペパー郡で発生した、ナサニエル・バンクス少将率いる北軍が、ストーンウォール・ジャクソン少将率いる南軍を攻撃した戦いです。北バージニア方面での南北戦争では緒戦となる戦いで、序盤は北軍が押していましたが、結果南軍が押し返し、南軍の勝利で終わりました。ブルランの戦いの前哨戦と位置づけられているこの会戦の結果、南軍は北バージニア方面での主導権を握り、東部戦線を有利に進めることとなります。 『シーダー山』は、南北戦争における北バージニア方面での戦いを再現したゲームです。SPI社が発行した南北戦争を扱うGBACWシリーズの第4弾となります。1981年チャールズロバーツ賞を受賞しています。 #アメリカ南北戦争
ルールブック(20P) ユニット200個 ソフトマップ1枚 1本 GBACWシリーズ 作戦級ちょこ大佐
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突撃レニングラード
1941年6月22日、ドイツ軍約120個師団が怒涛の如くソ連領内へと侵攻を開始した。「バルバロッサ作戦」の発動である。ヒトラーの言によれば、3か月でモスクワを占領する予定であり、この作戦により彼が憎悪するソビエト連邦が地上から消える筈であった。ドイツ軍部隊は、北方、中央、南方の各軍集団を単位として作戦を展開しており、中心はモスクワ攻略を最終目標とする中央軍集団であった。これに対し、攻撃の左翼を担う北方軍集団はレニングラード市を当面の占領目標としていた。レニングラードは、ソ連屈指の美しさを誇る都市であり、18世紀にピョートル大帝により建設されて以来、首都としてロシアの中心の位置を占めてきた。革命後は首都こそモスクワに移ったものの、ソ連の重要都市であることは変わらず、その名も革命の英雄レーニンの名を冠したレニングラードに改称されたのだった。ドイツ北方軍集団はソ連領内侵入後、破竹の進撃を続け、7月にはレニングラードまで100マイルのルガ河のラインに到達していた。しかし、ソ連軍も防衛体制を整えつつあり、何千という男たちが人民志願兵師団へと志願していった。母なるロシアを守るためにそして以後約2年間にもわたり、レニングラード方面では血みどろの戦いが繰り広げられることになるのである…。 『突撃レニングラード』は、独軍のルガ河からの進撃から、レニングラード突入までの約2か月間を再現するシミュレーションです。ゲームには、レニングラード周辺を表す本地図と、レニングラード市内を表す市街地図の2種類が用意されており、独軍が進撃を行って本地図上のレニングラード市街のへクスに突入するとユニットを市街地図上に移し、そこで市街戦を展開することができるようになっています。東部戦線におけるこの有名な包囲戦を手がるにプレイできるようにデザインされています。 #レニングラード #市街戦 #包囲戦 #バルバロッサ作戦
ルール(28P) ユニット200個 56×21.5マップ3枚 戦闘結果チャート2枚 配置増援チャート2枚 トレー1個 6面ダイス1個 1本 無し 作戦級ちょこ大佐
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the high crusade
「ザハイクルセード(天翔ける十字軍)」は、ヒューゴー賞・ネビュラ賞を何度も受賞している60年代アメリカSFの大家ポール・アンダーソンのスぺオペ小説”ザハイクルセード”を原作にしたシミュレーションゲームです。14世紀の地球に攻めてきた宇宙人、これを十字軍が撃退し、宇宙船を鹵獲してそのまま宇宙に飛び出して大暴れするという、まさにB級SFの王道を行く痛快なゲームに仕上がっています。このテーマのゲームを作らせたらSPIはピカイチですね。アンダーソンの作品と言えばヒューゴー賞を受賞した「長い旅路」や「タイム・パトロール」シリーズの方が日本では有名かも知れませんね。是非ともプレイ前に原作を読んでほしいのですが、どちらにせよ、50年以上前の作品ですので古本屋やブックオフで昔の早川SF文庫を漁ってみて下さい。 #天翔ける十字軍 #ポールアンダーソン
2本 無し 作戦級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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NIGHTMARE HOUSE
「ナイトメアハウス」は、SPIが本気で作ったゴシックホラーゲームです。得意のパラグラフ形式やマップがタイル方式ではなく、ちゃんとしたフルマップ上で人間と魔物が戦うウォーゲームに仕上がっています。特徴的なのはそのマップで、半分が舞台となるホラーハウスの見取り図となっており、通常はこちらで移動や探索を行うことになるのですが、もう半分が精神の状態を表したアストラルマップとなっており、魔物は通常こちらのマップから霊界エネルギーを使用して物理的な世界に影響を与えて人間側に攻撃を仕掛けます。また、人間側が霊能力を使って魔物のいるアストラルマップに行くこともできますが、帰ってこられる保証はありません。アレスのゲームは発売日を守るために製作時間が限定されている雑誌付録という点と、SFという自由なテーマという点で実験的なゲームが多いのですが、SPIのデザイナー集団が本気でホラーゲームを作ったらこんなにすごいものができるんだぞ、という、何かプロの本気を見せつけられた感のある佳作です。ゴシックホラーボードゲームなんてジャンル、このゲーム以外に聞いたことがありません。 #ナイトメアハウス #ゴシックホラー
1本 無し ゴシックホラーボードゲーム 1Turn=1時間 1へクス=? 1Unit=1人ちょこ大佐
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STAR TRADER
「スタートレーダー」は、SFの皮をかぶっていますが正統派のビジネスゲームです。というか、かなり本格的な、商業貿易をするにあたって、実際に起こるであろう現象を網羅したかなり本格的な貿易のシミュレーションに仕上がっています。システムの基本は、供給過多で安い商品の星から需要が高くて高価で販売できる星へと物資を運ぶのですが、輸送コストもかかるし、倉庫代もかかります。しかし、販売価格は固定ではなく、商売のために輸送した物資の分も加味して需要が満たされた分商品価格は比例して下降します。また、現実の商社のように、世間の評判もあり、大きな取引をすると名声が得られ、後の商売が有利になるシステムもあります。また、正規の取引だけでなく、いわるゆコネ、ビジネスコネクション、政治コネクション、非合法コネクションまであり、ハイリスクハイリターンの非合法商売も可能になっています。まさに現実の貿易を再現するこのゲーム、マップがまた、これがシミュレーションゲームのマップか、というほど独創的でまるで株価チャートのようですが、これがまた無駄なものが一切なく、機能美にあふれているのです。マニア集団SPIの面目躍如といったゲームです。 #スタートレーダー #貿易 #SPI
7本 RPG「ユニバース」のモジュール SF貿易ゲーム 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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Trail of the Fox The Fight for Tunisia
「トレイルオブザフォックス(狐の通り道)」は、1943年に北アフリカ戦線で発生したチュニジアを巡ってのドイツアフリカ軍集団とイギリス第8軍との戦いを再現したものです。システムはS&T#87に掲載された「Desert Fox」と同じシステムを使用しており、2つのゲームを繋げてグランドキャンペーンを行うシナリオも用意されています。 #チュニジアの戦い #トレイルオブザフォックス
2本 ? 作戦級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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Central Command
「セントラルコマンド」は、1980年代後半、ホルムズ海峡近辺で石油を巡ってアメリカとソビエト連邦がもし戦ったらという架空の戦いをシミュレートしたゲームです。ゲームは、ペルシャ湾から西の重要な石油施設、湾岸施設、飛行場の支配を巡って制空権を賭けた戦い、陸上部隊の戦いを複合的に扱っています。が、設定が1980年代なのでアメリカの主力がF-18ホーネット(現在の最新はF-35)、ソ連に至っては国はもう無いし、一応登場機種はMig-29とSu-27(ロシアの最新鋭機はSu-57)という塩梅なので日進月歩の軍事兵器の世界では現代戦のゲームは難しいですね。プロ野球やサッカーのシミュレーションゲームのように毎年出すしかないのかも知れません。 #架空戦 #アメリカVSソビエト
2本 ? 架空戦 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=中隊~連隊ちょこ大佐
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Glory Road
「グローリーロード(栄光への道)」は、アメリカ南北戦争での陸上戦闘では最初の大型会戦である第一次ブルランの戦いをシミュレートするゲームです。この会戦は1861年7月21日にバージニア州マナサス付近で行われました。 南北戦争とは、ご存じだと思いますが当時アメリカ大陸で慣習化していた奴隷制度への存続、反対の対立から北アメリカが北軍と南軍に分かれて雌雄を決した市民戦争です。当時は工業化が進んでいた北部と、巨大農場産業が中心(つまり、労働力としての奴隷が必要)の南部とに分かれて戦われました。特徴としては、兵力は少ないが奴隷制が無くなると自分たちの生活基盤が失われるので必死だった南軍と、兵力は大幅に南部を上回っているがイデオロギーの戦いなので今一つ戦いに真剣になれない北軍といった構図でした。兵力差でいったら北部の勝利で短期決着がつく戦いでしたが、上記の兵士の士気の差と、戦争直前に優秀な指揮官が南部に流れたため(有名なリー将軍など)、長期化した戦いになりました。 #南北戦争 #グローリーロード #ブルランの戦い
1本 3W南北戦争シリーズ1 作戦級南北戦争 1Turn=45分 1へクス=304m 1Unit=50人程度ちょこ大佐
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Warsaw Rising(ワルシャワ蜂起)
「ワルシャワ蜂起」は、第二次世界大戦末期、ドイツ占領下にあったポーランド首都ワルシャワで、国内軍および市民軍が一斉蜂起して占領ドイツ軍と戦った市街戦をシミュレートしたゲームです。大戦末期、バグラチオン作戦によりドイツ軍を追い込んだソ連軍は、ポーランド近辺まで進軍していました。そこで、ソ連軍は、ドイツ軍占領下だが市内に残るポーランド国内軍、市民軍に蜂起を呼びかけました。共に戦い、自分らの都市を憎きドイツより取り戻そう、と。ソ連軍としては、少しでも楽にポーランドを開放したいと考えたのです。が、もともとソ連は対戦初期にドイツと談合してポーランドを分割占領した過去がありますので信頼に足るものではありませんでしたが、捕虜同然の扱いを受けていたワルシャワ市民はそれを信じ、一斉蜂起しました。しかし、武器らしい武器も持たない市民軍が完全武装のドイツ軍にかなうはずもありません。一縷の望みは市外に待機しているソ連軍ですが、何故かソ連軍は静観のまま、動こうとしません。劣勢の市民軍は、なぜ、どうしてと悔し涙を流しながら倒れていったのでしょう。ヒトラーは反乱を起こしたワルシャワを見せしめのために徹底的に叩き、市街を破壊しました。こうして、反乱は失敗に終わり、ワルシャワは沈黙したのでした。そして、争いが沈静化したのち、ソ連軍はゆうゆうと市内に進軍し、誰もいない都市を占領したのでした。 そうです、ソ連はいつもそうです。北方領土でも終戦後のゴタゴタの隙にかすめ取っていったのですから。いつまでたっても信用できません。その後、生き残った市民は近郊の森に逃げ込みパルチザンとなり、終戦後1950年代まで”呪われた兵士”と呼ばれ、ソ連に対してゲリラ戦を仕掛けたのです。 裏切りはいけません。人は信用するものです。 #ワルシャワ蜂起 #パルチザン #ポーランド
2本 無し 戦術級 1Turn=1週間 1へクス=? 1Unit=大隊~連隊規模ちょこ大佐
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死の迷宮(Death Maze)
「死の迷宮」は、1979年にSPIよりボックスゲームとして発売されたSFファンタジーゲームです。プレイヤーは冒険者のパーティを組んで迷宮を探索し、モンスターが徘徊し宝箱がちりばめられた迷宮から、一定以上の宝と経験値を得て生きて脱出するのが目的です。 マップが存在せず、進むたびにチットを引いて迷宮の通路を作るという、毎回迷宮の構造が変わって何度もプレイできるRPG的要素をふんだんに盛り込んだ、いかにもSPIらしい意欲的な実験作でした。 (追記) 当時では画期的なシステムで人気があり、またミニゲームなので雑誌付録にし易いということで1979年SPIから最初にオリジナルとして5.95ドルのボックスタイプ、3.95ドルのソフトパック(ミニゲームシリーズ「マジックカプセル」#2)が発表された後、1988年にホビージャパンのタクティクス#52の付録として、そして2003年に国際通信社のRPGゲーマーVol.2の付録として発表されています。 #デスメイズ #死の迷宮 #SPI
1本 SPIミニゲームシリーズ「マジックカプセル」#2 戦闘級ダンジョン探索 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=1人ちょこ大佐
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The Peloponnesian War 431〜404B.C.
ペロポネソス戦争は、アテナイを中心とするデロス同盟と、スパルタを中心とするペロポネソス同盟が戦った、古代ギリシャ全体世界を巻き込んだ戦争です。紀元前431年のペロポネソス同盟軍によるアッティカ侵攻から十年に渡る戦争が始まり、海戦、陸戦双方熾烈な戦いの後、紀元前421年に和平条約が結ばれました(ニキアスの和約)。しかし、6年後の紀元前415年、アテナイはシケリア遠征を実行し、ここに第二次ペロポネソス戦争が始まりました。結局制海権を握ったペロポネソス同盟軍がアテナイ市を包囲し、アテナイの降伏をもって戦争は終結します。何分古い戦いなので資料が少ないのですが、古代アテナイの歴史家のトゥキュディデスが戦史を残しています。 ゲームは基本的には1人用のソリティアで、デロスとペロポネソスどちらかをプレイするというものではなく、戦況によってどちらを指揮するかが変わっていき、できるだけ早く戦争終結を目指すという斬新なシステムを採用しています。 ちなみに、哲学者であるソクラテスもこの戦争に参加しています。 #ペロポネソス戦争 #古代ギリシャ
4本 無し 戦略級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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猛将パットン(Patton's 3rd Army)
敵味方を通じてその勇名を轟かした猛将パットン将軍。しかし、彼とて連戦連勝というわけにはいかなかった。中でもこのメッツ攻略戦は作戦の性格上完全な陣地戦であるため得意の機動力も使えず、さらに長雨のため地表は泥沼と化し、加えて補給の欠乏により彼の軍人人生中最大の苦戦となったのである。 「猛将パットン」は、西部戦線シリーズの第1作でシリーズ全作に共通の基本ルールと固有の特別ルールにより構成されている。これにより、一旦ルールを覚えたら次のゲームはルールを気にすることなく作戦に集中できるという利点を生んでいる。また、当時の状況を反映するルールとして、各大隊は大体の戦力はわかるが正確なところは実際の戦闘をするまでわからないというアントライドシステムを採用している。ルールはシンプルながら毎回手に汗握る展開が楽しめる、SPI不朽の名作の堂々の再販である。 #パットン #パットン第三軍 #メッツ攻略戦 #ロレーヌの戦い #猛将パットン
2 西部戦線シリーズ 作戦級 1Turn=1日 1へクス=4㎞ 1Unit=大隊~旅団ちょこ大佐
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朝鮮戦争
1950年6月25日、38度線から朝鮮民主主義人民共和国軍の電撃的な侵攻が開始された。朝鮮戦争の始まりである。ソ連からの軍事的援助を受けた北朝鮮軍はT34戦車を前面に押し出して侵攻、一方韓国軍の装備は脆弱でその戦車を撃退できる力を全く持っていなかった。奇襲は瞬く間に成功し、あれよあれよという間に韓国軍の前線は崩壊し、僅か3日で首都ソウルは陥落した。このゲーム「朝鮮戦争」は、6月25日の開戦から連合軍がソウル奪還までの4か月余りをシミュレートしたゲームです。ここで刮目したいのは、戦争終結の1953年までではなく、北朝鮮軍の奇襲、首都陥落、首都奪還、連合軍の反撃までの4か月のみを切り取ってゲーム化したこと。マップも朝鮮半島全部ではなく、38度線の南のみにしたという潔さ、さすが鈴木先生のデザインだなと感服いたします。デザインの理由はデザイナーズノートにもありますが、けた外れの人海戦術を展開した中共軍の介入後は全く戦争の様相が変わったこと、一つのゲームにまとめるには無理があると判断したこととしたためており、全く持って納得の理由です。残念なのは、諸般の事情によりこのゲームは発売後まもなく製造中止、市場に出回っているものは回収され、エポックのカタログからは消え、その存在自体を闇に葬られてしまったこと。確かにセンシティブなテーマですが、シミュレーションゲームってそういうもんじゃないでしょう。歴史の愚かさを知るためのツールなんじゃないでしょうか…。 時代は移り、16年の歳月が過ぎた後、2000年にサンセットゲームズからよりプレイアブルにリニューアルされて再販されました。古角さんぐっじょぶ。真に良いものは復活するもんです。 #朝鮮戦争 #販売中止
1 エポック社のワールドウォーゲームシリーズ13 作戦級 1Turn=1週間 1へクス=10km 1Unit=連隊~師団ちょこ大佐