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Belenopyge estevei
ベレノピゲはアカンソピゲの近縁種で、よく見るとアカンソピゲをぎゅっと小さくしたような形状をしています。 この個体ですがフリースタンディングで、見るたびによくここまで細部まで根気よくクリーニングしたものだと感心させられます。拡大すると頭部や体部のブツブツや複眼まで確認できます。 さて、この種ですが一昔前はロボピゲという名称で出回っていましたが、2013年に論文登録され上記の学名となりました。ただ最近の市場を見ているとまたロボピゲという名称が少し復活してきているように思います。
27㎜ Belenopyge estevei デボン紀前期SK
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Dysplanus acutigenia
ディズプラヌスで頬棘が非常に短いタイプのアクティゲニアという種になります。セントロトゥスと比べるとはっきりと違いが分かります。見た目が可愛くてコレクターにも人気に種です。この個体ですが、頭部や尾板に生きていた時の筋肉や腱の痕と言われる茶色の模様がはっきりと観察できる良質な標本です。
34㎜ Dysplanus acutigenia オルドビス紀前期SK
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Thysanopeltis sp.
Jorf産のThysanopeltisになります。 Thysanopeltisは産地によって違いがあり見比べると面白いです。 Thysanopeltisに限らす、最近はJorf産の三葉虫は入手が難しくなりました。 この個体ですが比較的大型で保存状態も良い方だと思います。
74㎜ Thysanopeltis sp. デボン紀前期SK
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Cybele woehrmanni
キベレの中ではレア種になるヴォエルマンニという種になります。ベラトゥラとの違いはよく分かりませんが、真っ直ぐ伸びた姿勢で美しい個体です。
34㎜ Cybele woehrmanni オルドビス紀中期SK
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Areia sp.
オルドビス紀の珍しい三葉虫です。 Dikelocephalinaの幼体との説もあるようですが、はっきりしません。モロッコ産のオルドビス紀の三葉虫は研究がまだそれほど進んでおらず未解明のところも多いと思われます。
19㎜ Areia sp. オルドビス紀前期SK
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Hollardops sp.(防御姿勢)
珍しいホラロドプスの防御姿勢の標本です。 また横幅も24㎜しかなく幼体化石と思われます。 外敵から襲われた時、ファコプスやアサフスは成体でも防御姿勢をとることがよくありますが、ホラロドプスも幼体の時のみ防御姿勢をとることがあったと考えられます。おそらく成体になるとあまり防御姿勢はとらず外敵に対しては棘で対抗していたのかもしれません。 いずれにしても面白い標本です。
横幅24㎜ Hollardops sp. デボン紀SK
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Psychopyge elegans
記念すべき50体目の登録になります。 完全に真っ直ぐに伸びた姿勢のシコピゲ エレガンスです。ここまでピーンと伸びているのは珍しいと思います。 この個体はコレクションを始めて間もない頃に入手した標本ですが、今でもそれほど古さを感じさせません。 当時は棘を掘り出してある三葉虫自体が珍しく、4億年近く前にこのような生物がいたのかと実物を初めて見た時は感動したのを覚えています。 私が三葉虫にハマっていったキッカケとなった思い入れのある標本です。
125㎜ Psychopyge elegans デボン紀SK
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Asaphus heckeri
ロシア産のレアアサフスです。2000年にA.Y.Ivantsovによって新たに提唱された種類で、Kunda層とAsery層との境界付近から産出されます。ラエビシムスと似ていますが、ラエビシムスほど寄り目ではなく、横に広がった短い尾板を持つとされています。産出量も少なく市場でもほとんど見かけません。
約6㎝ Asaphus heckeri オルドビス紀中期SK
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Remopleurides nanus
流線型の体形から三葉虫では珍しく遊泳性で、また尾部の棘も遊泳時の舵取りの役目をしていたと推測されています。また頭部には帯状の長い複眼があり近未来的な容貌です。この個体ですが、背中のブツブツとした細かい突起もしっかりと残されていて、この種にしては珍しく真っ直ぐに伸びた姿勢で、小さいながらも存在感がある標本になっています。
18㎜ Remopleurides nanus オルドビス紀中期SK
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Hoplolichoides conicotuberculatus
ホプロリコイデス(ホプロリカス)はロシア産三葉虫で最も人気の高い種で、ゴツゴツとした体と威圧感のある風貌で存在感抜群の種です。ホプロリコイデスというのはホプロリカスに似たもの(ホプロリカスもどき)という意味になりますが、学術的な分類だけであまり区別する必要もないと思っています。コニコツベルクラツス(conicotuberculatus)は、ラテン語のconus(円錐)に由来するコニコ(conico-)に、小突起を意味するツベルクルム(tuberculum)を合わせたもので「円錐状に尖った小突起」という意味で、体表面のブツブツを表現しているそうです。 さて、私自身、ホプロリコイデス(ホプロリカス)はロシア産三葉虫の中では好きな種で、こだわりもあったため、この個体は多数のオファーの中から選び抜いた標本となります。 フリースタンディングで圧縮変形は無く、背部の棘や、胸部、尾部のブツブツとした突起もリアルなまでに見事に剖出されています。 最近はロシア情勢のため、このクラスの標本を入手するのが非常に難しくなりました。
63㎜ Hoplolichoides conicotuberculatus オルドビス紀中期SK
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Heliopyge sp.
棘も控えめで派手な印象がないモロッコ産の三葉虫ですが、実際はコムラなどより産出量が少なく状態の良い標本を入手するのが極めて難しい種です。個人的にはモロッコ産ではラディアスピスや旧アカントピゲ に次ぐくらいのレア種だと思っています。 本個体ですが、ややそった姿勢ですが、比較的、保存状態も良くこの種にしては良質な標本です。
約7㎝ Heliopyge sp. デボン紀SK
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Dusplanus centrotus
イラヌスと似ていますが、ディスプラヌスという種類になります。かっては学術的にはイラヌスに分類されていましたが、胸部の節の数が、イラヌス10、ディスプラヌス9ということで、後に違う種として独立して再分類されました。ディスプラヌスには2種類ありますが、本種は頬棘皮が長いセントロトゥスという種になります。 頬棘が長くなるだけで、可愛らしい感じのアクティゲニアに比べると少しいかつい感じになります。 ディスプラヌスは4㎝前後の大きさが一般的ですが、本個体は6㎝オーバーとかなり大型で、また、補修率も1%と高品質な標本です。
62㎜ Dysplanus centrotus オルドビス紀前期SK
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Sagittapeltis simplex
頭部と小さな体部以外は、ほぼ棘のみという非常にユニークな形状の三葉虫です。デボン紀のモロッコ産三葉虫の多様性を感じさせられる種です。 HeliopeltisやAndegaviaと記載されている事もありますが、すべて同一です。 この個体ですが、棘はもちろんですが両方の複眼も完璧に保存され、また頭部の顔のラインも明瞭に剖出されています。体部は折り畳まれていて見えづらくなっていますがしっかりと残っています。ハミー氏の標本になります。
45㎜ Sagittapeltis simplex デボン紀SK
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Psychopyge sp.(フラットノーズ)
シコピゲにもノーズにあたる部分にバリエーションがあります。本種はフラットノーズと言われるレアタイプになりますが、まだ正式な学名は付いていないようです。発掘量も少なく市場でもほとんど出回っていません。 本個体ですが、大型で迫力がありカッコいいです。
113㎜ Psychopyge sp. デボン紀SK
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Declivolithus alfredi
三葉虫マニアの間では結構人気のある渋めの種です。 独特の形状のため、この種を見るとエジプトのファラオのマスクを思い出すのは私だけでしょうか。 鍔部の微細な穴で海底の泥中の栄養物を濾しとっていたという説もあります。 この種はボヤけたような細部がはっきりしない標本が多いですが、本個体は微細構造までよく保存され、特に鍔部周辺部の細かい突起物までほぼ完璧に保存されています。
42㎜ Declivolithus alfredi オルドビス紀SK