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FORD GT40 1969
1969年のセブリング12h優勝車。66、67年とGT Mk.IIとMk.IVでル・マン連覇を果たしたフォードでしたが、翌68年からACO(フランス西部自動車クラブ。ル・マンの主催団体)はレギュレーションを変更、排気量5リッター以下&50台以上の生産がされたマシンのみを参戦可能とし、連覇を無しとげたフォードGTを閉め出します。これを受け7リッターのGTで参戦していたフォードワークスはル・マンから撤退、フォードのル・マン及び世界選手権挑戦はGT40を使用するプライベーターによって継続されることになりました。 Mk.IIで少し触れましたが、狭義では「GT40」とはフォードが「GT」をベースに50台以上を量産し(当時の)グループ4ホモロゲーションを得た5リッターマシンを指します。67年まではワークスマシンのバックアップも兼ねプライベーターに託されていましたが、上記のレギュレーション変更で一躍主役に躍り出ることになったのです。 有名なガルフカラーに彩られたマシンは英国のプライベーター、JWオートモーティブが参戦させていたもので同チームは68、69年とル・マン連覇を達成、ワークス撤退後もフォードの連勝記録を4にまで延ばしました。 基本設計からだいぶ時間が立った69年などはその競争力もだいぶ陰りが見えていたようですが、優秀なドライバーと経験豊富なチーム力でカバーし、同一シャシーでのル・マン連覇という大活躍を見せたのです。
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TOYOTA YARIS WRC 2017
2017年のWRC参戦車。トヨペットクラウン、セリカ、スープラ、カローラ等々歴史を振り返ると多彩な顔ぶれが並ぶトヨタのラリーカーですが、20年近い空白を経ての復帰に際し彼らが選んだのはヤリス(日本名Vitz)でした。これのどこがヤリスなんだ、と思ってもそれを指摘するのは野暮というもの、自分はマシンを速くした2017年のレギュレーション変更は好意的にとらえています。 カローラまでとは異なりこのヤリスWRCの車体開発、製造はフィンランドで行われていましたが、この実戦部隊を率いたのはあのトミ・マキネン。そしてル・マン、F1と異なり復帰初年度からいきなりついてくる結果。マキネンにせよトヨタにせよ、歴史的、経験的に「勝ち方を知っている」というのは何とも大きい財産なのだろう、と感じずにはいられません。
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FORD GT 2018
2016年のル・マン24時間3位入賞車。ル・マン初制覇から50年の節目となった2016年、偉業の際現に燃えるフォードは当時と同じ「GT」の名を持つマシンを送り込みます。 50年前の半分となる排気量3.5リッターのV6ターボを搭載したスーパースポーツを託されたのは名門チップ・ガナッシ、ワークスマシン4台投入というこれまた50年前をほうふつとさせる物量作戦の展開でした。(2台がIMSAを中心に戦うチームUS名義、残る2台がWEC参戦を担うチームUK名義) このGT、無関係な自分は「かっこいい!欲しい!(けど無理!)」と感心するだけでしたが、その過激な成り立ちはライバルからの批判も呼びます。流れるような車体形状に低い車高、コンパクトで理想的な位置にあるエンジン、いかにもスムーズに空気が抜けそうな「バットレス」、、、未だに「市販車改造クラス」の色が強いLM-GTEですが、各社それぞれの事情でやりたくてもできないことがある中、フォードのような大企業が少量生産車両を持ち込むのはいかがなものか、と。 50周年での必勝を期し、狙い通りに勝ったフォード。ライバルは心中穏やかではなかったでしょうが、フェラーリ、ポルシェ、コルベット、アストンマーティンと揃いに揃った役者たちがしのぎを削る様は、一ファンにとっては最高に見ごたえがあるものでした。
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PORSCHE 911RSR 2018
2018年のル・マン24時間優勝車。伝統のRRであることを金科玉条とする911ですが、17年型RSRではその伝統の駆動方式を捨て MR化するという大変更が施されました。マーケティング上も重要な決断ということで内部では相当な議論があったようですが、 レギュレーション変更に伴いディフューザーの配置に自由度が欲しいこと、RRでの重量配分の苦しさなどが決め手になったそうです。 (大雨など特殊な状況下ではRRにもアドバンテージがあったようですが) 新たにリアミッドに搭載されたエンジンは前年までと同じ4LNAの水平対向6気筒ですが、それ以外はエンジン位置の変更に伴い 大小ほぼすべての設計が見直され、史上初の「ミッドシップ911」が誕生することになりました。 この個性的なペイントは過去の車両へのオマージュで、71年の917にちなんだものです。71年の917には917/20と呼ばれるぼってりした車体の仕様が あり、まるで太った豚のようだということでピンク色に塗られ車体各部には豚肉の種類が書かれるというユーモア溢れる"Pink Pig"ペイントが施されました。 917/20もその見た目に似合わず軽快な操縦性がドライバーからは好評だったということですが、45年の時を経て復活した"Pink Pig"号は18年ル・マンで快走、 見事に優勝を勝ち取ったのです。
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TOYOTA TS050 HYBRID 2016
2016年のル・マン参戦車。2012年からNAエンジンにブレーキ回生を組み合わせたハイブリッドシステムでWECに挑んできたトヨタでしたが、 15年の惨敗から当初予定から1年前出しとなる16年からの新マシンの投入を決定、ターボ化された2.4LV6エンジンにリチウムイオンバッテリー +前後輪モータージェネレーターを組み合わせたマシンはTS050と名付けられました。 2018年にトヨタ悲願のル・マン初優勝を果たした名車として永く記憶されるであろうTS050ですが、素直さが足りない自分は当然のように まず16年型を購入しました。18~20年の優勝の価値は疑うべくもなく、2000年代のアウディがそうであったように一人横綱としてシリーズを支え、 勝ち続けるのもまた尊敬に値することだと思っていますがしかし、2016年のル・マンはいろんな意味で唯一無二な気がしてなりません。 両社合わせル・マン31勝(当時)のポルシェとアウディを相手に23時間55分経過時に首位にいたトヨタ。そして最後の5分で敗者となったトヨタ。 当時はあまりの衝撃に寝付けない夜を過ごしましたが、振り返ると16年型TS050はもう二度と現れないであろう「究極のグッドルーザー」として、 勝者に勝るとも劣らない輝きを放っている気がするのです。
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MERCEDES CLK GTR 1997
1997年鈴鹿1000㎞優勝車。現在はSUPERGTの真夏の一戦として定着している鈴鹿1000㎞ですが、2000年代初頭まではル・マンレーサーが総合優勝を争うレースでした(最晩年は出走1台であとはGTなんてこともありましたが)。DTMの消滅(後に現在の形で復活)で突如活動の場を失ったメルセデスが、次に戦場として目を付けたのがル・マンを中心とするスポーツカー耐久。わずか4か月で準備されたこのマシンはしかし、1997年のFIA-GT選手権を席巻します。まだずんぐりとした90年代前半の香りが残るフォルムですが、このマシンが2年後にはあのCLRに、、、世紀末のル・マンの激戦は、プロトタイプカーの進化を早める効果があったのでしょうか。
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TOYOTA TS040 2014
2014年富士8h優勝車。自分の応援するマシンが自分の目の前で勝利するという数少ない経験を与えてくれたマシンです。天邪鬼の自分はかねてからトヨタのエース車は中嶋一貴の7号車ではなく8号車、と勝手に信じていたのですがやはりこの富士で勝ったのも8号車。しかしその後小林可夢偉の加入、(と中嶋一貴の号車替え)によりトヨタはどちらが上とも言い切れない陣容を誇るようになります。ただそれでも小粒に見えたのはどちらかというと小林車でしたが、2017年からマリア・ロペス加入が加入したことで本当に甲乙つけがたいラインナップに、、、今年こそ、決めてもらいたいものです。
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MERCEDES C291 1991
1991年の世界耐久選手権参戦車。1993年からF1に(エンジンサプライヤーとして)参戦したメルセデスですが、その前はグループCの強豪として活躍していました。リアにミッドシップされるのはバンク角180°のV12、水平対向12気筒でないところがポイントです。かのシューマッハも搭乗したグループC最終盤の1台、徐々にシャープさを増してきているフォルムが、現代レーシングカーへのつながりを感じさせます。
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PAGANI ZONDA REVOLUCION
イタリアのスーパーカーメーカー、パガーニが生産するゾンタのバリエーションの一つ。ここまでくると市販車にはとても見えませんが、、、買えるなら買いたい。フェラーリ、アストンマーティンと揃ったら3台目に欲しいところですが、そんなレベルのお金持ちになれる見込みはゼロなので考えないようにします。無念。
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CITROEN DS3 WRC 2011
2011年のWRCチャンピオンマシン(の同型車)。同年を最後にシトロエンワークスを去ることになるセバスチャン・オジェがラリー・ドイチェランドで勝利した仕様のモデルです。2002年の初開催以降ずっと続いていたローブの連勝を止めたオジェは、2013年から4年連続チャンピオンに輝くという偉業を成し遂げます(現在進行形)。セバスチャンからセバスチャンへの王位継承、自分は2010年ラリー・ジャパンで触れたその人柄から、絶対にオジェのファンなのです。リラックスした雰囲気の漂う、すごく好感の持てるドライバーでした。
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AUDI R18 e-tron quattro 2012
2012年ル・マン24h優勝車。自分にとっては倒すべき相手(?)、と言うべき一台でしたが今となってはそれもかなわず、、、パシューーーーーーーーンという独特のディーゼル音で勝ち続けたアウディ。アウディのディーゼルはいいんだぞ!と言われて強烈な説得力を感じる勝ちっぷりでした。
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TOYOTA TS030 HYBRID 2013
2013年ル・マン24h 2位入賞車。またしても2位。凄いことだしファンとしても嬉しい。でも勝てない、、、旅行で行ったパリ・シャンゼリゼ通りのトヨタショールームで衝動買いした一台です。メーカー名は自信ありません。
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