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『コップランド』DVD
1997年アメリカ作品。 ジェームズ・マンゴールド監督。 警察組織内の不正を追うサスペンス映画。 主演はシルヴェスター・スタローンですが、彼には珍しく腹のたるんだ冴えない中年の保安官という役柄。 内務調査局の監察官としてロバート・デ・ニーロ、地元警官のリーダー的存在はハーヴェイ・カイテルと俳優も豪華。 「バトルシッパー」と自称するほどの熱狂的なファンがいる傑作『バトルシップ』の監督、ピーター・バーグも俳優として出演しています。 大塚周夫さんはもちろん複数担当しているハーヴェイ・カイテルの吹き替えです。
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『コンタクト』特別版DVD
1997年アメリカ作品 ロバート・ゼメキス監督。 地球外生命体との接触を描く・・・というには難解で複雑すぎる、ジョディ・フォスター主演のSF映画。 家族、宗教、政治、科学、あらゆるものが絡み合い、正直なところ私程度ではとても理解が追い付かない作品でした。 特に後半のワームホールの辺りから完全に置いてけぼりを食らってしまい・・・10年後に再チャレンジしたい映画です。 大塚周夫さんが吹き替えるのは、主人公を支援する末期癌の億万長者。 演じるのはイギリスの名優ジョン・ハートです。 大塚さんが初めてジョン・ハートを吹き替えたのは『ジム・ヘンソンのストーリーテラー』と思いますが、以降複数の映画で担当しており、晩年のFIXと言っても過言ではないでしょう。 ソフト版以外にテレビ東京の吹き替え版が存在し、こちらもジョン・ハートは同じく大塚さんが担当。 ジェームズ・ウッズを息子の大塚明夫さんが吹き替えているので親子共演作でもあります。 2015年1月初頭にお正月特番で放映されましたが、それからわずか2週間ほどで大塚さんが亡くなられるなんて、夢にも思いませんでした。
映画ソフト ワーナー・ホーム・ビデオ ジョン・ハートqqtys
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『西部の王者』DVD
1944年アメリカ作品。 ウィリアム・A・ウェルマン監督。 西部開拓時代に、白人とインディアンの懸け橋となった実在のガンマンである、バッファロー・ビル(本名はウィリアム・F・コディ)の半生を描いた作品。 インディアンと白人の対立、アメリカ東部と西部の生き方の違い、自然と文明の狭間に揺れる主人公と、それを献身的に支える妻の姿など、とても胸を打つ素晴らしい作品なのですが、真に驚くべきはこれが作られた年代です。 1944年、まさに第二次世界大戦の真っ最中であり、大日本帝国との太平洋をめぐる争いはようやく勝利の兆しが見えてきたという、そんなときにこんな映画を作ってしまうというのは・・・。 なぜなら、この映画におけるインディアンと白人の衝突は、どこか日本とアメリカの戦争を暗示しているように見えるからです。 そしてインディアンを決して加害者として描かず、彼らの信念や生き様ゆえに、避けられなかった悲劇として表現していることも特筆すべき点です。 とてもプロパガンダに走りやすい戦時中の映画とは思えません。 西部開拓時代、というと遥か昔のことのように感じますが、主人公のバッファロー・ビルは第一次世界大戦最中の1917年まで存命であり、本作は死後わずか27年後に公開となっています。 アメリカの奴隷解放、インディアンとの戦争というのは、決して大昔の出来事ではないのです。 大塚周夫さんは主人公のバッファロー・ビル役。 僕の知る限り、大塚さんの芝居の中ではもっとも二枚目だと思います。 吹き替えが作られたのは1969年、まだリチャード・ウィドマークやチャールズ・ブロンソンのイメージが定着する前であり、だからこそ今聞くととても新鮮に感じます。
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『暗闇でドッキリ』DVD
1964年アメリカ作品。 ブレイク・エドワーズ監督。 有名な『ピンクパンサー』シリーズの2作目。 1作目『ピンクの豹』では準主役だった、ピーター・セラーズ演じるクルーゾー警部が初めて主役になった作品。 …なんですが、『ピンクの豹』の続編としてこの後に『ピンクパンサー2』が作られたので、立ち位置的にはスピンオフのようなポジションに収まっているようです。 あの一度聴いたら忘れられない『ピンクパンサーのテーマ』も本作では流れません。 大塚周夫さんは前作『ピンクの豹』から続いてピーター・セラーズを担当。 この作品以降は羽佐間道夫さんにクルーゾー警部を取られてしまったわけですが、わたくし個人としましては、絶対に大塚周夫さんの方が合っていたと思っています!(偏見) 恐らく、クルーゾーの羽佐間さんとドレフィスの内海賢二さんでバランスを取った結果だと推測してはいるのですが…。 残念ながら『ピンクの豹』DVDには大塚セラーズではないバージョンが収録されてしまったのですが、最近になって有料チャンネルでその音源が放送されたようです。 次のソフト化の際には収録されることを願って止みません。
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『エバー・アフター』
1998年アメリカ制作。 アンディ・テナント監督。 グリム童話の『シンデレラ』をアレンジした作品。 昔話の決まり文句「いつまでも幸せに暮らしました」という意味の"Ever After"がタイトルというのが洒落ています。 コメディタッチのラブロマンスもので、とても楽しく見れる佳作です。 シンデレラもそうですが、昔話のお姫様は 「ひたすら耐える」「待つ」「頼る」 という印象がありますが、今作のヒロインは男顔負けの活発さで頭も切れる、とてもたくましい女性像で見ていて清々しい。 そんな活き活きとした女性をドリュー・バルモアが演じています。 大塚周夫さんはなんとあの天才レオナルド・ダ・ヴィンチ役! なぜシンデレラにレオナルド・ダ・ヴィンチなのかは見てのお楽しみ。 (なんとなく想像はつきますけどね)
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『ピーターパン』プラチナエディションDVD
1953年公開作品。 もはや説明不要の名作、これが65年も前の作品だとは、正直驚きしかありません。 現行アニメーターはこれと『ピノキオ』を見たら、自信喪失したりしないんでしょうか…。 「大塚周夫って何の声?」と聞かれた際に、経験上ほとんどの人に通じるのが本作のフック船長です。 フック船長はまさに大塚節の魅力満載のキャラクター。 粗野な部分から胡散臭い紳士な態度、コミカルな小心者の表現とこれ一本で楽しめます。 DVD収録以外にもTBSで放送されたバージョンで大塚さんがフック船長を演じていますが、合法的手段で見ることは二度と出来ないでしょう。 「オーディション嫌い」な大塚さんが、このフック船長の時はオーディションだったそうで。 日本のアニメ『ピーターパンの冒険』でもフック船長、そして『ワンピース』でゴールドロジャーと、まさに日本一の海賊声でした。
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カタルーニャ 一千年の歌~嘆きと伝説
録音:1990年? 演奏:ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ 指揮:ジョルディ・サヴァール フランスのレーベルASTREEの音源ですが、このCDはnaiveの販売。 現在は古楽の大手レーベルALIA VOXからSACDハイブリッド版が発売されています。 パブロ・カザルスの演奏で有名なカタルーニャ民謡『鳥の歌』を含む全9曲を収録。 指揮者のサヴァール自身カタルーニャ地方の出身で、上記のALIA VOXの設立にも深く関わっているようです。 これには大変驚きました。 ライナーノートに録音年月日の記述が無いのですが、恐らく1990年~91年ごろの録音。 曲目は大きく ・Laments(哀悼の歌) ・Legends(伝説・言い伝え) ・Lyrics(叙情詩) に分かれていますが、どれもカタルーニャ地方の有名な歌らしい。 カザルスが平和を祈って『鳥の歌』を弾いたように、どの曲も心安まり穏やかで、かつどこか悲しげに聞こえます。 録音は素晴らしく、ボーカルの女性が質量をもって目の前に現れるがごとく、です。
クラシック音楽 ASTREE 2000円程度qqtys
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『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』DVD
2003年アメリカ作品。 ケビン・コスナー監督。 原題は『OPEN RANGE』=放牧地では締まりがないと判断したのか、邦題がワイルドに(文字通り)。 ケビン・コスナー監督・制作・主演の正統派西部劇で、比較的新しい作品。 タイトルについている最後の銃撃は、『ペイルライダー』のイーストウッドみたいな神がかりなことはなく、結構リアルに戦っています。 ラストも「結局一人荒野をさすらう」というイメージがありがちな西部劇としては異色とも言えます。 実質ロバート・デュヴァルとのダブル主役で、特にこのデュヴァルが演じるボス・スピアマンのキャラクターが秀逸です。 飄々としているようで信念があり、情け深いと思ったら冷酷な仕打ちも平気で行い、どこか達観しているように見えるのに諦観はせず、他者や自分の生き方に対して常に目を前へ向けている。 この複雑な人物を見事に演じている名優ロバート・デュヴァルのすばらしさ! 日本語吹き替えは、ケビン・コスナーにもちろん津嘉山正種、そしてロバート・デュヴァルが大塚周夫。 この作品でデュヴァルに大塚さんを持ってきたのは『ロンサム・ダブ』があったからでしょう。 デュヴァルの芝居も凄いので、それに声をあてる大塚さんの芝居も非常に聴き応えがあります。 個人的に気に入っているのは、悪党を(かなりひどい手を使い)懲らしめるシーンで、決して凄まず、“まるで日常の会話のように”脅しをかけるところです。 つまり、それまで頑固だけど優しい爺さんという印象だったボスが、仇討も殺しも決して非日常な出来事ではない生粋のアウトローであるという背景を、喋り方だけでこちらに思い知らせてくれるのです。 必聴。 ロバート・デュヴァルは大塚さんが「声をもっとあてたい俳優」として名を挙げていましたが、『ロンサム・ダブ』と地上波『ウォルター少年と、夏の休日』くらいでしょうか。 トム・クルーズの『アウトロー』では出演していたのに、デュヴァルではなかったのでとても残念でした。 (川久保さんのデュヴァルが悪いわけではありません、決して)
映画ソフト 20世紀フォックス ロバート・デュヴァルqqtys
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デビルマン&バビル2世~甦る!東映アニメアンソロジー
2作品をまとめた、アニメのCD付きファンブック。 両作から声優インタビューがあり、『デビルマン』は主役の田中亮一。 そして『バビル2世』はなぜか神谷明ではなく、ヨミ様役の大塚周夫! いやぁ、素晴らしい。 お写真の鋭い眼光から、 「さすがノロイや海原雄山!」 と思いますが、インタビュー最後の笑顔の写真をみると 「やっぱりねずみ男にブラック魔王・・・」 と感じさせるのが、さすが。 インタビューの内容も濃密で、分量もそこそこ。 大塚ファン必携です。
アニメ雑誌 毎日コミュニケーションズ 1000円位?qqtys
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『雨のニューオリンズ』DVD
1966年アメリカ作品。 シドニー・ポラック監督。 作品内での明言はないですが、大恐慌に陥った1930年代アメリカが舞台だと思います。 とにかく言葉で説明しがちな現代の邦画は、この映画の演出を参考にした方がいいのではないでしょうか。 ブロンソンはすでに『荒野の七人』『大脱走』を経てキャリアを積んでいるはずですが、今作ではあまりいい役柄ではないのが興味深い。 ロバート・レッドフォードが広川太一郎さんですが、広川節は鳴りを潜めて、真面目にあててくれています。
映画ソフト パラマウントジャパン 1000円ほどqqtys
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『トゥルー・カラーズ』DVD
1991年アメリカ作品。 ハーバート・ロス監督。 ウィドマークは2008年までご存命でしたが、出演作品としてはこれが最後となりました。 ジョン・キューザックとジェームズ・スペイダーは、本来はキャスティングが逆だったんじゃないか、と感じてしまうのですが、恐らくキューザックの顔が育ち良く見えてしまうためでしょう。
映画ソフト パラマウント 4000円前後qqtys
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『テキサス・チェーンソー』&『テキサス・チェーンソー ビギニング』DVD
2003年に制作された、ホラー映画の伝説的名作『悪魔のいけにえ』のリメイク作品。 2006年には前日譚として続編が作られた。 オリジナルではレザーフェイスをはじめ、ヒッチハイカーや屠殺名人の親父さん、と個性豊かな一家だったが、こちらは“鬼軍曹”R・リー・アーメイ演じるホイト保安官が一人で牽引している印象。 というか完全にレザーフェイスを食ってしまっていて、続編『テキサス・チェーンソー ビギニング』は『シェリフ・ホイト ビギニング』と言った方がふさわしい。 で、その強烈な個性をいかんなく発揮しているリー・アーメイを吹き替えているのが大塚周夫さん。 とにかくセリフのすべてがぶっ飛んでいるので、ファンとしてはとても嬉しい(?)。 しかもホイト保安官の母親役を京田尚子さんが演じているので、吹き替え視点だとオリジナル以上にやばい親子に見えてきます。
映画ソフト 日本ヘラルド ロナルド・リー・アーメイqqtys
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『ミサイル珍道中』DVD
ボブ・ホープとビング・クロスビーの珍道中シリーズ第7段! …内容的にはどうしようもないコメディ映画であるが、(一部の人にとって)重要なのはそこではない。 大塚周夫さんによるピーター・セラーズが見られる貴重な作品の一つということ。 これ以外に手軽に見られる大塚セラーズは『暗闇はどっきり』と、周夫さんの死後すぐにリリースされた『博士の異常な愛情』BD盤デラックスエディションしかない。 ピーター・セラーズはインドの胡散臭い医者というクレジットすら無いちょい役での出演だが、吹き替えの大塚さんがまたとても胡散臭くて、圧倒的存在感を放つ。
映画ソフト 20世紀フォックス ピーター・セラーズqqtys
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FOSTEX T90A
めっきり少なくなった日本のスピーカーメーカー、その中で自作用スピーカーユニットの最大ブランドであるフォステクスが販売するスーパーツィーター。 だいぶ型落ちしたモデルが多くなった気もするが、T90Aは現行品としてしっかりラインナップされているロングセラーモデル。 手元のオーディオ機器の中では珍しく、新品を秋葉原のコイズミ無線で購入。 今思えば、見た目を気にせずAT-7000を買っておけばよかった(後に生産終了)という後悔が強い。 別にT90Aに非は無いのだが。 10年近くメインスピーカーの高域補助のスーパーツィーターとして使用してきたのだが、最近ヤマハのJA-0506を借りる機会があり、あちらの艶のある高音が気に入り、ついに交代となった。 しかし入れ替えて使い始めたところ、T90Aでは気にならなかったアンプの音色の違いが表立って出てきた。 アンプに左右されないしっかりとした個性は、スーパーツィーターとしては重要なポイント。 値段も新品としては手ごろで、とても使いやすいユニットだと思う。
オーディオ機器 フォステクス ペア45000円程度qqtys